2001/10/19 | 戻る/ホーム/民主党文書目次 |
「テロ対策特別措置法案」衆議院を通過 |
〜党利党略に走る自公保政権〜 |
本法案は、平成13年9月11日に米国で発生したテロ攻撃(貿易センタービル・ペンタゴンへの自爆テロ)に対し、国際的なテロリズムの防止・根絶のために積極的に取り組もうとした法律案です。
具体的には、自衛隊や関係行政機関がインド洋やパキスタンなどの同意があれば同意国で、(1)協力支援活動、(2)捜索救助活動、(3)被災民救援活動、(4)その他必要な措置が行えるようにした法立案です。
10月17日、本法案は衆議院を通過し、現在参議院で審議中です。
民主党は、米国で起きた大規模テロに対して、米国を始めとする国際社会が行う行動に一致して取り組むべきことを主張しています。しかし、武力行使を行わないとはいえ海外に自衛隊を派遣することから、国会の原則事前承認や武器・弾薬の輸送の禁止などを踏まえて協力すべきと主張しました。特に、自衛隊派遣については、シビリアンコントロール(文民統制)の視点から国会による事前承認を強く主張しました。
法案 | 民主党見解 | |
派遣根拠 | 安保理決議1368号(9月12日)が「国際の平和と安全への脅威」と認め、その他決議が国連加盟国に適切なテロ防止措置を求めているから | 犯人の特定、具体的証拠国際社会でのテロ撲滅への協調行動の根拠となる新たな安保理決議などを求めていく必要がある |
活動範囲 | 日本領域と、戦闘行為が行われないと認められる公海とその上空、当該国の同意を得た外国領域 | 周辺事態法に規定された公海上を超え、活動が陸上に及ぶことになりえるから、さらなる限定が必要か検討する |
武器・弾薬 の輸送 |
協力支援活動の「輸送」に含まれる | 自衛隊が行う「輸送」には含めない |
武器使用の基準 | 自衛官自己、ともに現場にいる自衛隊員、管理下に入った者の生命・身体の防護のため、やむを得ない理由があれば武器を使用できる | 自衛官自己、ほかの隊員の身体を防護するための必要最小限のものとし、難民の防護など従来の規定外の武器使用は認めない |
国会の関与 | 基本計画の決定・変更の内容、対応措置の結果を国会に報告 |
原則として国会の事前承認を得る。緊急時は事後 |
時限立法 | 施行日から2年で失効。2年以内で効力を延長できる |
1年を経過した日に効力を失う。1年経過後も延長できる。 |
鳩山由紀夫代表は、10月15日午後9時から首相官邸で小泉首相と約1時間党首会談を行いました。
「まず、外交努力を!」
冒頭、鳩山代表は、
(1) テロ対応であるだけに、自衛隊を派遣する法案の前にまずは外交努力が必要だ。今必要なのは貧困問題の解決であり、中東和平への関与だ。主体的外交努力というのであれば、これを強力にやるべきだ
(2) この問題は国連の国際的協調関係を重視しながら、アメリカの軍事行動が過剰にならないように、抑制的に行動するよう日本は求めるべきだ
(3) 国内のテロ対策をしっかりやってほしい――の3点を要望した。
「国会の事前承認は譲れない」
法案については、(1)自衛隊派遣は国会の事前承認、(2)武器・弾薬の輸送は行わないことを法案に明記するよう強く主張しました。
「交渉決裂〜党首会談より自公保連立を優先」
しかし、自民党の山崎幹事長は、
(1) 自衛隊派遣は国会の事後承認とする、
(2) 武器・弾薬の陸上輸送は行わないことを法案に明記する――との自公保3党の修正案を示し、「事前承認」を拒否したため、交渉は決裂しました。
政府案 | 与党修正案 | 民主党方針 | |
国会の関与 | 自衛隊派遣の基本計画の決定・変更終了時に首相が国会に報告。承認は不要。 | 自衛隊派遣の部隊に出動を命じた日から20日以内に国会に付議し、承認を求める。 | 自衛隊派遣は国会が原則事前承認する。緊急の場合は事後承認。 |
武器・弾薬の輸送 | できる | 外国領域での陸上輸送は除く。(別表に加える) | 認めない |
日本は、政権交代でしか、変わらない
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