2007年5月9日(水) | 戻る/ホーム/民主党文書目次/記者会見目次 |
小沢一郎代表 定例記者会見要旨
○安倍総理の靖国神社の春季例大祭への供え物奉納について ○参院大分選挙区の候補者擁立について ○党首討論について/松岡農水大臣の疑惑追及について ○社民党大分選挙区候補者の推薦要請があった場合の対応/参院1人区対策等について ○未決定1人区の擁立状況/現在の農協の問題点 ○参院選の勝敗ラインについて/メディア戦略について ○党首討論でのテーマについて ○参院島根選挙区の候補者擁立について |
<質疑応答>
■安倍総理の靖国神社の春季例大祭への供え物奉納について
【記者】安倍総理が靖国神社の春季例大祭に真榊を奉納していたことに対し、野党各党からは姑息なやり方だとの反発の声が挙がっていますが、それについて、代表の受け止め方はどうでしょうか。
【代表】私もそう思います。いつも言っているように、何の問題でも、きちんと自分自身の信念だというなら、それなりに堂々と行動すればいいと思います。
■参院大分選挙区の候補者擁立について
【記者】参院選の大分選挙区についてですが、これまでも一本化を目指してと思いますが現在の進行状況についてお聞かせ下さい。
【代表】参議院大分選挙区については、民主党としては、公認・推薦どのような形においても候補者は擁立しないことに決定しました。
【記者】社民党系の候補者から支援の要請があった場合、民主党としてはどのような対応をするのでしょうか。
【代表】まだそのような話は決まっていません。結果として、社民党の候補者が党として出るということです。民主党は参議院の大分選挙区については候補者を擁立しないということです。ですから文字通り、あらゆる形で候補を立てることはしないということです。
【記者】大分をめぐっては、一度は県連が矢野氏という候補者を擁立したいということで発表まで行ったと思いますが、結果的に矢野さんは立候補されない、あるいは本部として推さないのか、県連レベルでも同じなのか、地元でどのような調整が行われ、社民党にはどのように伝えているのか、具体的にお聞かせ下さい。
【代表】民主党として擁立しないという文字通りです。あとは個人のレベルの問題で、党としては関与しません。
【記者】県連は小沢代表のその方針に関してどういう反応なのか。
【代表】伝えてあります。
【記者】了承しているということでしょうか。
【代表】党に任せたわけですから、そういうことだと思います。ただ、県連を構成する人たちが、また誰を応援するかということに関してまでは拘束できません。ただ党としては擁立しないということに決めました。
【記者】民主党としてその候補者を公認あるいは推薦しないという判断をした理由をお聞かせ下さい。
【代表】それは、社民党がどうしてもここでは候補者を擁立したい、という強い意向がありました。したがって、全国的な選挙協力という観点から、大分の選挙区ではそのように結論を出したわけです。
【記者】大分選挙区におけるこういう状況について、他の選挙区に与える影響について、どう思いますか。
【代表】両者から主張のあった候補者を一人にすることはできませんでしたが、社民党との選挙協力という基本の体制は全く変わりがないということです。
【記者】くどいようですが、影響はないということでしょうか。それから県連が発表した候補者と社民党の擁立した候補者の勝敗についてはどうでしょうか。
【代表】それは関知しません。無所属でどなたが立つかわからないでしょう。しかしそれは、立候補するのも立候補した人を推すのも個人のレベルの問題であり、参議院大分選挙区については、どのような形でも候補者の擁立はしないということで、その意味では社民党の候補者を擁立するということになるということですね。
■党首討論について/松岡農水大臣の疑惑追及について
【記者】党首討論(QT)について、自民党がどうやら避けているようですが、それについてと、政治とカネの問題で松岡大臣の疑惑が取り沙汰されていますが、そのことをQTで取り上げるのか、今後どのような形で問い詰めていくのかお聞かせ下さい。
【代表】私は別に、当初からQTは嫌だと言っているわけではありません。しかし、自民党のほうでやろうということだったのでやろうという話になったら、今度は自民党がやらないと言っているらしいということで、私は現場担当者ではないので詳しくは分かりませんが、来週が嫌だというなら、その次の週でも、またその次の週でもこちらとしてはいつでもいいですよということで、幹事長以下、現場の皆さんには話をしてあります。
松岡大臣については、詳細は私も一部の報道で知っているだけですが、林野庁主管の公益法人からの献金があると聞きました。これが事実だとすれば、それはやはり所管の大臣ですし、しかも公益法人ということになるので大きな問題だと思います。それをどういう場でどういうふうにやっていくかは、幹事長以下国会運営の担当者で考えてもらうことだと思います。
■社民党大分選挙区候補者の推薦要請があった場合の対応/参院1人区対策等について
【記者】大分の話に戻りますが、社民党の大分の候補者について推薦要請があった場合は党本部として推薦することがあり得るのか。また一人区対策について、三巡目ということでどのような考えがあるのか。また複数区での複数擁立しているところの対策はどのようにお考えでしょうか。
【代表】社民党の公認候補の予定者である松本氏について、格別推薦の要請は現段階ではありません。社民党の公認候補者を推薦することは選挙するのは現場ですから、現地においても、また本部においても現段階では考えていません。
1人区または複数擁立の大都市圏については、同じように重要選挙区と考えていますので、その都度チャンスを見て私なりに回っていきたいと思っています。投票日まであと2ヵ月ちょっとですので、いずれにしても出来るだけ早く実戦と同じような形で全国を回りたいと思います。
■未決定1人区の擁立状況/現在の農協の問題点
【記者】1人区について候補者の擁立ができていないのが残り3選挙区になりましたが、そちらの候補者擁立の見通しを現時点でわかっている限りでお聞かせ下さい。もう1点、前回の会見で、代表は民主党がアプローチをかける農協について、組織の論理が強まっている傾向があると指摘されていましたが、現在の農協の姿のどの点に問題があるのか、改めて具体的に教えてください。
【代表】宮崎、島根、石川については、できる限り今月中に公認候補の擁立、もちろん推薦でもいいですが、決めたいと思っています。
党の組織でもそうですが、組織が大きくなるに従って、いわゆる官僚化してきます。それは官民問わず、民間でも大会社になればそういう傾向が大きくなります。農協もそういう面で、そもそもは農民を助ける互助組織のようなイメージの中からスタートしたはずなのですが、組織が大きくなるにしたがって、組織の存続にどうしても力が入ってしまうと傾向があり、今日の農協の組織についても同じような弊害が出ていると思います。やはり生産農家のための農協という原点に返って奉仕する役割をやっていただきたい。それは農協だけでなくどこにでも言えることです。
■参院選の勝敗ラインについて/メディア戦略について
【記者】本日参院選の対策本部が設置され初会合が開かれました。その中で一部の方から、前回6年前の31議席から単に数字を伸ばしただけでは勝ったということにはならないのではないかという意見があったと聞いていますが、代表として、今度の参議院選挙についてどのあたりを勝敗ラインとお考えでしょうか。また、今後の浮動票対策を含めて、代表自らメディア戦略などについて具体的に考えていることがあれば教えていただきたい。
【代表】私の挨拶は皆さんも聞いていたと思います。参院選対策本部の役員会が今日初めて行われましたが、まず選挙対策の大前提は、それぞれの都道府県において、それぞれの所属議員、候補予定者等々が、自分自身の役割をまず果たして、そこで当選を確保するということが全ての大前提です。まずは自分のところの当選を自分自身の責任で確保してもらいたいと思っております。そういう意味の挨拶を先ほど私は申し上げたつもりです。
勝った負けたというのは、基本的に政党においては、政権をとれるだけの一般的には過半数を得たかどうかということになります。それが本当の勝った負けただと思います。ただ、マスコミなどがいう勝った負けたというのには、私は興味がありません。とにかく過半数を獲得するという高い目標を掲げて、みんなで力を合わせていこうというのが、私の一貫して言ってきたことです。
中央にいると、民主党の同僚の議員もその他の人々も、マスコミにも載らないしどうのこうのという議論がありますが、地方にいけば、その地方はテレビも新聞もみんな報道してくれているわけですから、私は、そこのところを全く勘違いしているではないかと思っています。もちろん全国レベルのメディアに登場するために中央のマスメディアに出ることを考えたりするということは大事なことですが、いくら中央で何かやっても選挙は地方単位ですから、県で勝たなければどうしようもないので、そういう意味で一般的なイメージやムード的な選挙を想定している人は、どちらかというとそういうことになります。私は、どちらかというとそれも大事ですが、常日頃からの積み重ねや積み上げが大事だという考え方ですので、私が地方を行脚することによって、それぞれの地域の人が同じように、皆で県内をまとめていただければいいなと思っております。
■党首討論でのテーマについて
【記者】今日の講演で自民党の二階国対委員長が「党首討論を受ける」と言ったそうなので、おそらく実現することになると思いますが、どのようなことをテーマにしようと現時点では思っていますか。
【代表】いまはまだ党首討論を前提としてどういうテーマを取り上げるかということは考えていません。もしいつかということが決まれば、それなりに考えていろいろなことがあると思いますが、ひとつのテーマについて論理的な議論というものが、小泉総理のときもそうでしたが安倍総理の場合も成り立ちませんので、どのようなテーマでどう行うかということは、期日が決まったら考えたいと思います。
■参院島根選挙区の候補者擁立について
【記者】現在参議院の候補が決まっていない島根県について、国民新党の幹事長の地元でもあるわけですが、候補擁立作業の中で国民新党に意見を聞きながら進めていくという考えは現時点でありますか。
【代表】それはもちろん亀井幹事長の意見も聞かないといけませんし、候補者探しについてもお互いに取り組まなければならないと思っています。私はいつも言っている通り、党派にはこだわっていませんから、自公政権ではダメだと、これを変えなくてはならないという考え方の人であればどなたでもいいというのは、別に建前で言っているわけではありませんから、私は皆さんの前で言うことも皆さんのいないところで言うことも同じですから使い分けはしません。そこで島根については、来週にでも行って、県連ともよく話し合いをして、できるだけ早く候補者を擁立しようと思っています。編集/民主党役員室
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