2003年6月1日 民主党岡山 第8回定期大会議案書

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第3号議案 2003年度活動方針案について

1.政治情勢

(1)小泉改革は成果なし
小泉内閣が誕生して、2年が経過しましたが、日本の政治・経済・社会の混迷と閉そく状況は、ますます深まっています。小泉首相の「構造改革」は、むなしい口先だけのものとなり、しかも小泉内閣は、改革が進んでいないことを全く認めようとせず、日本は未来に展望を持つことができない状況となっています。

(2)イラク・北朝鮮
イラク戦争で、アメリカの国連を無視した単独行動主義を、小泉内閣は無条件に支援しました。これは、日本の国連中心主義の外交方針を歪めるものです。アメリカを説得して、国連中心の問題解決に戻さなければなりません。北朝鮮に対しても、日本・アメリカ・韓国、さらに中国・ロシアが協調して、国連も含めて、核問題・拉致問題の解決を実現しなければなりません。

(3)解散総選挙は近い
前回総選挙から3年、衆議院の解散総選挙が近づいてきました。小泉首相が解散権を行使する場合、9月の自民党総裁選後の可能性が最も高く、年内解散必至の情勢です。4月27日投票の統一補欠選挙の衆議院東京6区では、民主党公認候補が圧勝し、次期総選挙への大きなはずみとなりました。

(4)民主党の新体制
2002年秋は、2002年9月に再選された鳩山由紀夫代表の辞任などもあって、国民世論も民主党に非常に厳しく、党活動は困難なものとなりました。しかし、12月上旬の再度の代表選挙で、菅直人代表、岡田克也幹事長の新体制ができ、枝野幸男政調会長、野田佳彦国会対策委員長の清新な執行部が誕生して、民主党の政権担当へ向けてのたたかいのスタート台を築くことができました。

(5)民主党の予算案
2003年2月に、民主党予算案が発表されました。81.8兆円の予算総額を政府案と同じにして、予算の使いみちを大きく改めるものです。ムダな公共事業を削減し、8.8兆円の重点投資(雇用・福祉・子育て支援・医療・中小企業・まちづくりなど)で、100万人の雇用を生み出す予算です。

特に重要なのは、従来の個別補助金を原則廃止して、15兆円の「一括交付金」を創設して、これを地方自治体の裁量で使えるようにすることです。これによって、地域の優先課題に税金が使われるようになり、税金のムダ使いもなくなります。

(6)有事法制への対応
民主党が、政権政党となるための重要課題であった緊急事態法制についても、民主党は、独自の「緊急事態基本法案」と政府の「武力攻撃事態対処法案」の修正案を、全議員参加の討論を経てまとめあげました。さらに、与党との修正協議を精力的に行って、民主党案の多くを取り入れた修正が実現しました。民主党の政権担当能力を強くアピールすることができました。

(7)自由党との合流問題
当面する問題として、自由党との合流問題があります。2003年3月の民主党全国県連幹事長へのアンケート調査に対して、民主党岡山県連幹事長として、次の通り答えました。

「野党結集に関するアンケート調査」への回答
問1 自由党との総選挙前の合流に賛成ですか、反対ですか
 反対
問2 反対の理由は何ですか
 合流の効果が疑問(国民の理解・期待感が得られないなど)
問3 合流以外の望ましい協力関係はどのようなものですか
 政権樹立を前提として最大限協力する
問4 協力の具体的メニューは何が適切ですか
 選挙にあたり、閣僚名簿等を作成・発表する
問5 競合する選挙区の調整をどの程度行うべきと考えますか
 現職を含めて徹底的に調整する
問6 選挙区調整の結果、純粋比例候補が増えることはやむを得ないと考えますか
 やむを得ない
問7 その他意見
 社民党に対する民主党のスタンスも、自由党の場合と基本的には同様であり、合流には反対。

党本部では、この問題について、なお予断を許さない真剣な検討が加えられており、岡山県連としても、中央の動きを注視していかなければなりません。


2.国政選挙への取り組み

(1)衆議院議員選挙
民主党本部では、2003年秋に衆議院の解散総選挙があると想定しています。

民主党岡山県連としても、10月にも解散総選挙があるものとして、前倒しで総選挙準備をしなければなりません。

  1. 第1区と第3区の候補者決定
    衆議院比例代表中国ブロックでの3議席獲得は、岡山県選出の衆議院議員実現のためにも、非常に重要です。そのためにも、岡山県内全小選挙区での公認候補擁立の基本方針を再確認して、未だ空白となっている第1区と第3区の候補者を早急に決めなければなりません。候補者選考委員会の活動を強化して、最優先事項として取り組みます。

  2. 地域選対の構築
    来年7月の参議院岡山選挙区との連携も視野に入れて、県内78市町村(岡山市と倉敷市は学区選対)で、地域選対を構築することに全力を尽くします。

  3. 連合岡山との協力体制
    連合岡山との協議を精力的に行い、候補者擁立と支援体制について、綿密な連携体制をつくります。さらに、各組合のOB組織との協力関係についても、連合岡山との緊密な協議のもとに、積極的に取り組みます。

  4. 他の政党・団体との協力
    社民党・自由党との選挙協力をはじめ、医療・福祉・農業・中小企業・高齢者・人権団体などとの政策協議や選挙協力の協議を積極的にすすめます。さらに、市民運動・NPO・女性グループ・若者グループなどとのネットワークを広げます。

  5. 複数議席の獲得
    5つの選挙区でのたたかいを強力にすすめて、衆議院比例代表中国ブロックでの3議席以上獲得を実現します。岡山県においては、小選挙区勝利、比例代表あわせて、3名以上の議席獲得を目標とします。岡山県での議席大幅増がなければ、政権交代は実現しません。


(2)参議院議員選挙

  1. 岡山県選挙区選挙
    来年7月の参議院岡山選挙区では、前回から、定数が1名となり、全国最大の小選挙区選挙となりました。7年前の県知事選挙と同じ、厳しい選挙が予想されます。 衆議院候補との連携、県内78市町村(岡山市・倉敷市は学区選対)での地域選対、連合岡山との協力体制、参議院比例代表候補との協力体制、自治体議員とのネットワークを積極的につくります。

  2. 参議院比例代表選挙
    選挙区選挙と比例代表選挙の連携を密にするとともに、中国・四国ブロックにおける比例区ブロック代表候補の擁立と当選をめざします。

  3. 連合岡山との協力体制
    連合岡山と選挙区選挙必勝体制の構築と比例代表選挙との連携・協力体制をつくります。

  4. 他の政党・団体との協力
    選挙区選挙での社民党・自由党との選挙協力、各団体との政策協議と選挙協力もすすめます。


3.県連活動の具体的取り組み

(1)党組織・活動の充実・強化

  1. 党員・サポーター
    代表選挙のない年ではありますが、2002年を上回る3,000名以上の党員・サポーター獲得を実現します。特に、新たに結成された第2区・第4区総支部、結成準備をすすめる第3区での獲得活動を強化します。

  2. 県連・総支部体制の強化
    第2区・第4区・第5区総支部は、総選挙必勝体制構築のために、前倒しの選挙準備に取り組みます。

    第1区総支部は、公認候補の決定を急ぎます。第3区総支部の再構築を早期に実現して、第3区の公認候補を決定します。参議院第1総支部は、来年の参議院選挙の準備をすすめつつ、衆議院の小選挙区支部を強力にバックアップし、全県の総支部体制を強化します。

  3. 党内外の意見の反映
    党員・サポーター、および党外の市民・県民の意見が反映できるよう、各種の「ご意見を聞く会」を、各地域で開催します。

  4. 広報活動の強化
    民主党機関紙「プレス民主」の拡大をはかるとともに、岡山県連のホームページ、メーリングサービス、ファックスニュースなどの広報活動を強化します。

  5. 広報板・政治活動ポスター
    民主党広報板・政治活動ポスターの飛躍的増大をはかり、党活動の宣伝に努めます。そのための目標を設定し、また費用助成制度も継続します。

  6. 女性・青年対策
    女性や若い人との交流を深め、ネットワークを広げるために、各種イベントの企画、参加、協力をすすめます。県連の青年組織を新たにスタートします。

  7. 街宣活動
    県連宣伝カーによる街頭宣伝活動を強化します。さらに各総支部の街頭宣伝活動を強化して、県内各地で街宣活動が常に行われているようにします。


(2)自治体議員の拡大

今回の統一自治体選挙の反省をふまえて、4年後の岡山県議選の候補者発掘にすみやかに着手します。県内78市町村の自治体に、少なくとも1名以上の民主党公認・推せん・支持・支援議員がいるように、県内の自治体選挙に積極的に取り組みます。

また、連合岡山の組織内議員をはじめとして、現職自治体議員の入党をすすめます。そのために、議員党費のあり方について、自治体議員拡大のための検討を行って、新しい仕組みをつくります。

さらに、無所属の自治体議員とのネットワーク構築のために、政策研究、勉強会開催などを積極的にすすめます。

(3)市民・県民参加の講演会・勉強会の開催

市民・県民の関心の高いテーマをとりあげて、広く市民・県民が参加できる講演会や勉強会を随時開催します。

(4)地域からの政策提言と政策実現

岡山から、日本再生のための政策提言と政策実現のための実践活動を行います。県連の政策研究体制を強化して、県議会・市町村議会活動にも生かせるようにします。

  1. 行財政改革…情報公開で税金のムダ使いチェック
    岡山県の借金は、1兆円をはるかに越えて、まだ増えつづけています。国の補助金目当てのムダ使いを厳しくチェックし、外郭団体の情報公開や県の事業の規格を見なおして、コスト削減をはかります。

  2. 経済再生・中小企業支援
    岡山県の中小企業経営改善支援制度をさらに充実・強化して、中小企業診断士・税理士などの専門家のアドバイスのもと、赤字企業が黒字企業に再生する政策を実行します。民主党提案の金融アセスメント法案も、中小企業団体と協力して、実現します。

  3. 雇用創出
    岡山県内各市町村の雇用状況・失業実態を正確に把握して、求職者の要望をふまえた雇用創出を実現し、岡山県内の就業者数を増やします。ベンチャー支援・女性企業家支援・NPO支援も強化して雇用を創出します。

  4. 子育て支援
    女性が働きながら、子どもを産み育てる環境を充実させるため、保育所整備、延長保育、病児保育、保育所支援、児童手当の増額などの子育て支援を飛躍的に強化します。

  5. 農業の活性化と地域振興政策
    従来型の農業政策から、農業の所得保障政策実現に向けて、まず中山間地域の直接支払い制度の充実をめざします。さらに、都市部と農村部の人的交流を活発にし、環境・農業・教育・観光などの連携を深めて、地域振興政策を充実させます。

  6. 元気高齢者政策
    日本社会の活力を維持・発展させるため、元気な高齢者の社会参加を活発にします。雇用における年齢制限の撤廃、年金生活者の雇用の開発、地域社会の担い手としての活動分野の拡大などに努めます。

  7. 市町村合併
    「分権なくして、合併なし」の原則のもとに、自立可能な自治体をつくるための市町村合併の積極的な提案をします。その際、合併のメリット・デメリットを明らかにして、住民投票も活用して、住民参加の意思決定をします。

2003年6月1日 民主党岡山 第8回定期大会議案書

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