羽場頼三郎氏の「反論及び提案」について マキアヴェッリ2世
2000年7月12日(水)
頭上に湯気の見えるようなご反論及びご意見を拝読して、感じるところを述べたい。
私が氏のご意見を「抽象的」と感じたのは、本人の意思の確認とか後援会作り(羽場氏は河田氏個人の後援会を考えておられるようだが、その件については後で。)を誰がどうやってやるのか、ということに触れられていなかったためであり、氏の批判の対象は十分に具体的である。(氏は「敢えてぼやかした表現をした」と言われるが、誰を批判しているのかは十分具体的に見てとれるように思われる。)
私の言う「システムの欠陥」とは、民主党に恒常的な地域支部ないし「党の後援会」の組織がないことを指している。(全文をお読みいただければわかるだろうと思ったが。)
私は責任者を非難することは否定しない。しかしそれだけでは、選挙の反省として不十分だと思う。党に恒常的な地域活動システムがないから選挙のたびに泥縄式に労組組織に頼るようになるのだ。この欠陥はシステマティックなものだから、システマティックな改善をしなければならない。
「大本営」云々についての氏のご反論はよく理解できない。私はシステムの欠陥を放置して現場責任者を非難するかっこうの例として大本営をあげたつもりであり、それ以上に深い意味も浅い意味もない。思うに氏は、「大本営」という言葉に必要以上のマイナスイメージを感じておられるのではあるまいか。
羽場氏のご意見を読みなおしてみて特徴的に感じることは、候補者の意思を確認してから後援会組織を作ることが提案されていることだ。具体的な候補者が決まっていない場合には、地域活動のやりようがないということになるのだろうか?(早い話が、河田氏に断られたらどうするおつもりなのだろうか?)氏は、「党としての地域活動システム」がないことを、欠陥と考えておられないのだろうか。
氏が市民選挙を実行しておられるかどうかは、氏の選挙を知らない私にはわからない。しかし問題は、羽場氏自身が市民選挙をしているかどうかではなく、今後民主党が組織として市民選挙をするかどうかだ。具体的候補者が決まらなければ地域活動ができないというのでは、党全体が過去の失敗を繰り返すだけに終わるだろう。
氏は私に、自ら実際の選挙を戦うことを提案される。「口先だけの素人は黙っておれ」というご趣旨かとも思えるが、単なる一支持者の意見でも耳を傾ける度量がほしいものだと思う。また、「的外れの批判」と言われるのだが、ご自分の意見についての批判の部分にだけ反応しておられるので、全体を読んでくれているのだろうか、と思ってしまう。
ご反論ついでに、民主党としての地域活動システムを作ることや、その方法論について、せめて賛否のご意見くらいはいただきたいものだ。
追補。原稿を送ろうとして、相沢真氏のご批判を発見。あいにく内容がジャムっているようなので、反論は修正を待って。とりあえず、
1、実名を出せないわけでもあるのかとのお尋ね、ご明察のとおり。ただし、なんとなく誤解されているような気がするので申し上げておくが、私は今回の1区選対のありようをはなはだ苦々しく思う者であり、一般人の皮をかぶった選対関係者ではない。
2、本家マキアヴェッリについての氏の理解は、「常識の嘘」を真にうけておられるのではないかと思う。実は「君主論」ほど感動的な書物はめったにないので、騙されたと思って一読されることを切にすすめる。