河田英正の主張 |
2000/11/23 改めて少数派であることの認識を
民主党はまだ少数派である。数では与党と圧倒的に差がある。しかし、その少数意見のなかに歴史的には正義が存在することが多い。その少数意見がやがて多数意見に変わって行く可能性があるのである。だからこそ、少数意見は大切にされなくてはならない。これが、民主主義の基本理念である。
私たちは、いまやがて多数意見に変わっていくべき正義「市民が主役の政治」を訴えている。自民党政治との基本的違いである。この理念と具体的な政策の違いをしっかりと訴えていかなければ、国会の場においても多数に変わっていくことはできない。今回の永田町の争いだけで、つまり数合わせだけでは、真の変革はえられないであろう。今の民主党に足らないものは、この少数者としての意識と行動である。
岡山の参議院選挙は民主党にとって極めて厳しい状況であることは、誰もが認識していることである。しかし、その緊迫感は感じられない。被拘束名簿による比例区はまずは中央で労働組合の系列候補者が決まり、岡山においても組合は組織の存在意義をかけて自系列の候補者中心の運動になっていくでしょう。選挙区は一議席を争う小選挙区選挙となりました。従来の図式から考えればとうてい民主党にとって勝ち目がありません。さらに比例区に擁立するとすれば、労働組合のネットではない幅広い支持の得られる人でなければ、選挙運動を担っていける母体がありません。目の前から、少数派の意見を国会に届けていく議員がまた消えようとしている。緊迫感と危機感をもった早急な取り組みが必要なのではないでしょうか。
少年法の改正問題で最後のふんばりをしている江田議員、最後まで頑張ってください。実効性ある見直し規定を盛り込むことが最大の獲得目標となっているのでしょうか。党内においても少数者に「正義」ありと踏ん張られている姿に法律家としての共感を覚えます。厳罰化より、家庭裁判所の充実のほうが少年犯罪の対策に有効であることは、理性的に考えれば「正義」ですね。
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