河田英正の主張 |
2000/12/26 次の世紀(少しオーバー)に残したもの
20世紀最後の年も残すところあと数日となりました。役所は28日までです。やり残した仕事をフル回転でこなしています。その事件にも今世紀で解決しなかった多くの問題を含んでいます。今週中にこなしてきている問題のいくつかを紹介します。来年は解決に向けて前進する年であって欲しいと思います。
1、法の華、福永法源を相手の訴訟提起を本日終えました。法の華に対しては破産の申立がなされていて、東京地裁で激しい攻防が展開されています。カルトの問題は、青春を返せ裁判の勝訴判決をえましたが、まだまだ対策はこれからです。
2、年末に倒産する会社の破産の準備をしています。なんとか、従業員への給与の支払いだけはして整理にはいりたいと考えているところです。日本経済のさきが見えない中、この年末に厳しい選択を絶望のなかでしなければならない現実に政治はどう答えるのでしょうか。ばらまき予算の一時的恩恵にさえ縁のない人々がほとんどであるはずです。
3、法定金利を遙かに超える高金利をおしつけ強引に取り立てを行い、不当に支払った金額はなんと2000万円を超えるという事件を本日処理しました。生活保護にまでに追い込まれ、自宅にまで連日のごとく押し掛けられていたという事件でした。ここまでになるまで、警察も行政もそして我々の弁護士業界も救いをさしのべられていなっかたことが悔やまれます。
4、私と一緒にやっている弁護士は、セクハラ事件で本日仮処分手続きをしています。デジタル時代を象徴するようにパソコン、デジタルカメラなどの執行官保管という珍しい手続きとなりました。男女共同参画、IT革命などがこの事件のキーワードでしょうか。
5、ここ数日、某新聞社から最近提起した医療過誤訴訟についてしつこく問い合わせがはいっています。どうやら記事になりそうで、被害者の方のプライバシーが守られるか否か心配しています。今年は、医療ミスしかも単純なミスによる事故が相次ぎました。いくら科学が発達しても、いやそれだからこそ、人の単純なミスが十代な事故につながります。医療の世界も根本的な改革の検討が必要です。
6、明日は、身よりがなく財産管理を依頼されている人のところへ、今後の財産管理の方法について相談にいきます。さらに、老夫婦で養老院にはいっている人から遺言作成の依頼を受けていてこれもなんとかやりかなさなければなりません。今年は、身寄りが泣く長い間個人的な顧問をしていたかたがなくなり、葬儀、遺言執行と処理をしてきました。老齢化社会を象徴するできごとです。
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