2001/02/21　政局の本質

昨年６月に選ばれたばかりの議員によって国会の１院が構成されている。その国会が森首相を支えている。つまり，民意が森首相を選任し，支えているのである。この民意の擬制が議院内閣制である。

次の首相は誰にするのかは国会の多数を形成する自民党を中心とした勢力の勝手であり，どうにでもやらせておけばよい。誰がやっても同じことの繰り返しである。今の政治の変革を現実のものとするには，国会で多数派を形成しなければならない。今なお自民党を中心とした勢力に国民の意思は政治を委ねているのである。支持率は下がっているとはいえ，自民党の支持率はトップである。

国会のなかで，徹底的に自民党の膿を出し尽くさせ（火の粉は幾分民主党にもくるかもしれないが），民主党の求める政治と根本的に違うことをはっきりとさせることである。「追及」し，「理念」と「政策」の提示を明確にすることがいまこそ求められている。これを明らかにする材料には事欠かない今国会である。このことをしっかりとやりきるなかで，改めて民意がどこにあるかを問う内閣不信任案の提出，衆議院の解散総選挙，当面の参議院選挙に臨むことではないだろうか。政治の変革を望む私たちは，なお少数派なのである。

私は，森首相は，直ちに辞めるべきだと思います。しかし，そのいらだちが故に私たちが目指していることを見失ってはならない。