河田英正の主張

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2001/02/26 ある市長さんの話

中部地方にある人口約6万人の市の市長さんと最近会いました。環境保護の立場から住民運動に関わってきていた学者から,昨年4月に市長になったばかりの人です。私が抱えている事件に関して住民の人と一緒に学者としての協力をお願いにいったのです。

駅の改札口に市長自ら迎えにきてくれましたが,黒っぽいスーツを着てきちんと調髪された髪にフォーマルなネクタイの外見の変化にまずとまどいました。到着してすぐに環境NGOの立ち上げの市民グループの会議に一緒に参加させていただき,私たちとの打ち合わせはその後となりました。その会議でも,市長は市民の立場で積極的に発言をしていました。外見は変わっても中味は前のパワフルな住民の立場で考える学者の姿そのものでした。土曜日の夜のことですので,もちろん職務時間外の行動です。

翌日は,午後から予定されていた講演までの時間を割いて,市長自ら車を運転して歴史的町並み保存地区,文学の里の案内をしていただきました。春には歴史祭りの仮装行列への参加の要請を受けているそうです。「殿様」だけは絶対に嫌で「木枯らし紋次郎」がいいなどと言われているようです。こんな,市長さんですからやはり議会対策には苦労をしているようでした。長野知事にはまだマスコミの応援もあります。おおきな注目を集めることのできない規模の市長さんは市民の関心だけが唯一の応援でしょう。

官僚出身の副知事時代,殿様の姿で仮装で祭りにでた人が今度の参議院岡山選挙区の自民党からの立候補者です。今の知事,岡山市長皆さん官僚出身者です。市民の目線で政策をみつめている人と評価できるでしょうか。市民の立場で頑張っている数少ない議員さんを,我々がもっと議会に視線を向けて市民が応援していく意識がもっともっと必要なのだと思わされました。


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