河田英正の主張 |
2001/03/06 なんというパラドックスか
予算は,これから1年の国のあり方を決めるバックボーンである。なによりも慎重に審議されなければならないものである。経済不況にどう対応するか,政官財の癒着のひずみをどのように予算の上でただしていくのかは当面する緊急かつ重大な問題であった。それにも関わらず,根本問題は審議されることなく予算案は一丁あがり式に衆議院通過となった。そればかりか「予算」は人質の役割さえ果たした。
国民世論は,森内閣を支持していない。与党の議員もやはり支持してないといっている。しかし,内閣不信任案は否決された。結論は,国会と内閣に森内閣を信任しているということに関して齟齬はないということである。今度は,その国会が国民の意思を反映しているのか否かが問われる。これからの国会の審理は,基本に戻り,もう一度この国のありかたを徹底的に審理して欲しい。そのなかで,今回の与党のとった態度がいかに国民を裏切る行為であったかがはっきりするはずだ。参議院選への大きな弾みにして欲しいものである。
岡山1区の代表者として参議院選挙までに不測の事態となれば,責任をとらざるをえない場合もありうる立場にあった。わかりやすい仕組みで政局が推移し,ほっとしている。しかし,この推移はなんというパラドックスというべきか。
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