河田英正の主張 |
2001/06/15 ハンセン病とC型肝炎 河田直子
13日に長島にあるハンセン病療養所邑久光明園に行きました。そこにある日本キリスト教団光明園家族教会の定例の祈祷会に合流し、訪問するためです。
私の所属する蕃山町教会から25人参加しましたが、そのうちの3人はまだ洗礼を受けていない方々でした。10名が光明園の方の家庭訪問に行き、あとの方々は蕃山町教会の澤田牧師を初めとして、家族教会の周りの草抜きの奉仕をして、午後1時からの祈祷会までを過ごしました。
私は、昨年の選挙の折りにかわだを支援してくださった津島牧師を訪問し、一緒にお昼ご飯を食べたり、目が全く見えなくなってしまわれた先生のお部屋でしばらくの時を過ごしました。
ちなみに、光明園家族教会の方々は、津島牧師を初めとして今回の国賠訴訟には加わっておられない方が多いようです。神さまに赦されているのだから、私も許したい、とおっしゃって特に国家賠償の請求はなさらないのです。
国に勝った!という沸き立つような喜びではなく、いつものように笑顔で、淡々と生きておられました。
私たちはお弁当、先生は療養所のお昼ご飯を頂いた後、先生はたくさんのお薬を飲んでいらっしゃいました。「肝硬変になってな。静脈瘤も4つあるんやと」とおっしゃりながら…
ハンセン病と戦うなかで、そうではない私たちよりもずっとC型肝炎に感染する割合は多かったことでしょう。なべて老齢化している元患者さんたちがこれからの人生において、最高の医療を受けられるようにしてさしあげること、それが今まで差別と隔離を放置していた私たちの真の謝罪の一つとなるのではないでしょうか。
祈祷会が終わって津島牧師が「どんな苦しみを担わされても、明るく生きていくことが、人生の価値を決めるのではないでしょうか」とおっしゃった言葉が、一番こころに残ったと、翌日の蕃山町教会の祈祷会で澤田牧師は報告されました。
不自由な体であっても、全身で神さまに救われた喜びを表されている光明園家族教会の方々に会うと、訪問した我々のほうが、いつも励まされ、慰められて帰ります。
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