河田英正の主張

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2002/06/19 こうしてナチは生まれた

ワールドカップサッカーは日本がトルコに破れる結果で終わった。犯罪的馬鹿騒ぎを文化として容認し、日本中が沸いた。しかし、これは文化ではなく、単に一つのスポーツのイベントにすぎなかったのではないですか。マスコミを始めとして小泉首相までが熱中してしてまうのはいかがなものでしょうか。そういう私もついにこうした動きに巻き込まれ、日本チームの結果は気になっていました。この時間帯に私は札幌地裁で和解手続に臨んでいました。裁判官までが「こうしている間にも時間が経過し、ワールドカップも終わってしまう」などとの発言もあり、和解を成立させました。和解手続を終えたところで、守衛さんが「今、日本が負けました」と情報を教えてくれました。

そして、現在東京のホテルでテレビをみていますが、サッカーのニュースばかりです。そんなにサッカーが重要なことですか。もっと重要なことがあるのではないですか。日本は、憲法が制定されたころの理想を捨て去り当たり前の国家に成り下がろうとしている。国の政治が相変わらず利権構造の3流国家としてしか機能しないことが確認されようとしている。サッカーの馬鹿騒ぎの自由は100パーセント保証されるが、戦うことを拒否して平和を守ろうと発言する人の自由はあらゆる手段を駒使してこれを制限しようとする。こんな構造を目の前の心地よい説明につい容認してしまう。こうした動きに対してつい見過ごしてしまう体質がナチを生んだのである。サッカー、サッカーと浮かれている場合ではないのである。


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