河田英正の主張

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2003/05/28 弁護士報酬敗訴者負担制度反対請願パレード

5月30日に弁護士報酬敗訴者負担反対請願パレードが1000人規模で弁護士会館から議員会館まで行われます。衆参議員会館において請願書を各党の方にお渡しする予定になっています。江田さんには民主党として両議員会館で受領していただくようお手配を御願いいたしています。よろしく御願いいたします。当日は,午後2時からこの問題を検討している司法アクセス検討会が開催されます。

司法改革審議会報告書では弁護士報酬敗訴者負担が司法アクセスを阻害することがないよう配慮すべきであるとされているにも関わらず,その導入を当然の前提として審議をすすめようとしています。日弁連は市民を司法から遠ざける敗訴者負担制度導入に反対しています。

最近,敗訴者負担制度を導入しているフィンランドにおいて興味ある事例が報告されています。敗訴して弁護士報酬を敗訴者負担された原住民がこれは裁判を受ける権利を侵害されたとして国連人権規約委員会に訴えたのです。これに対してフィンランド政府は,これは「裁判を抑制させる正当な政策」の実行なのだから違法性はないと主張しました。正にこの制度は裁判抑制にその本質があるのです。これに対して人権規約委員会は,この事例に対する敗訴者負担は司法アクセスを侵害するものであり,違法であると判断しました。

日本での検討会はこれらの制度の本質を十分に検討すすことなく,強引に導入をしようとしています。相手方の弁護士費用まで支払う財力がある人だけしか裁判がおこせなくなるのです。強者の論理によって進められるこの司法制度改革には賛成できません。


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