河田英正の主張

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2003/09/13 溶融スラグの再利用ではなく脱「焼却」こそ

大量に消費し,大量に廃棄し,とてつもない金額を使って大量に焼却していくことを奨励する溶融スラグの再利用です(プラスチックを含む大量なゴミを一気に高温で焼却し,そのスラグを再利用)。

一般廃棄物の約5割近くはいわゆる生ゴミといわれるものです。その生ゴミの7割以上は水分です。この生ゴミを堆肥化し,その余の紙類をリサイクルし,容器類はデポジットで回収システムにして再資源化していくことによってゴミの焼却をなくすことに成功しているところがある。持続可能な資源循環型社会に向けての試みである。

私は,9月1日から8日にかけてこの試みを実践しているカナダ,ノバスコシア州ハリファックス市の視察調査に参加しました。決してハイテクではなくローテクで,多額の税金を費やすことなく低額の費用で再資源化を図り,かつそのために多くの雇用を生み出している実態を確認することができた。

世界に2000少しぐらいしかない焼却炉のうち,1700までが日本にあるという日本の異常な焼却主義を考える必要があります。生ゴミの堆肥化工場では日本の企業の納入した機械が臭いも出さず運転されている実情をみました。日本でも簡単にできるのです。学者,法律家,住民運動の方々の他に何人かの地方議会議員(民主党の若い世代),国会議員秘書らもこの旅行に参加されていて,政策レベルで変化の可能性にも期待したいところです。


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