江田五月 活動日誌 2002年4月 (18〜19) | >>日程表 | ホーム/総目次/4月目次/ 前へ|次へ |
今日は8時から、緊急事態法制に関する4部門合同会議で、森本敏教授の話を聞きました。1時間の話を私なりに要約すると、次のとおりです。
「有事法制を制定するには、その前提として、次のことを覚悟しなければなりません。即ち、(1)武力攻撃事態法案は、有事への国・地方・国民の総力を結集した対処を包括的に規定するもので、これにより新たに全法体系が包括的に有事を想定することになり、すべての法律を有事を想定して見直さなければならなくなります。(2)有事法制では、有事対処の中心の役割を果たす自衛隊は、極力法規制を受けないようにし、それだけ逆に国民の私権は制約されることになります。」
「しかし、今回の有事3法案は、この覚悟を前提にしているのかどうか、私には腑に落ちないところがあります。つまり、第3条の基本理念は(1)のような理念に裏付けられているのかどうか定かでなく、自衛隊の役割や私権制限についての基本的規定も欠けています。」
「国と地方の役割分担は第7条に規定され、国家を守るは国で、国民を守るのは地方自治体となりますが、国が代執行権に基づき国民を守るときにはどうするのでしょう。自衛隊には規制があり、米軍には規制がない状態で、両者の協力は成り立つのでしょうか。疑問山積で、国会での十分な論戦をお願いします。」
9時から、法務部門と国内人権機関設置WTの合同会議で、人権擁護法案の民主党修正案を了承し、審議の見通しを検討しました。9時半から、法務部門会議。10時から法務委員会で司法書士法等改正案の質疑を行い、角田義一さんと千葉景子さんが質問。
12時20分から、常任役員会。12時から井上議長が各会派代表者会議で疑惑の説明をされるので、その結果を待ち、やっと13時に結果が報告されました。しかし説明は極めて不自然で、民主党が独自の調査で得た事実とも反しています。疑惑はますます深まりました。井上議長がこの程度の半田秘書の説明で納得したとして、代表者会議に報告すること自体、議長の見識が疑われます。
13時半、法務委員会再開。15時、NC会議。ワークシェアリングと郵政3事業改革につき、検討状況の中間報告を了承。私から、人権擁護法案の修正案を説明し、この案で審議に臨むことが了承されました。
16時、常任役員会再会。野党幹事長会談の結果が報告され、(1)予算委員会での半田秘書と中村社長の証人喚問を要求し、(2)それまでは井上議長が主宰する本会議と全委員会の審議に応じないことを決定しました。今日まで時間をかけて説明を待っていたのに、この程度の説明しかできないということで、決断しました。
19時半から、国のかたち研究会の夕食懇談会。
時事通信が、井上議長が自民党幹部に辞任の意向を伝えたと報じました。
参議院で、自民党幹部は民主党幹部に、つい先ほど井上議長辞任の方向を伝えました。今日中に、議長辞任になると思われます。
今回の経緯を考えれば、後任については、第一会派推薦の人を、無条件で受け入れることは出来ないと思います。自民党は、年功序列でなく、責任を持って適任者を推薦していただきたいものです。(13:04)
有事、総会、役員会、人権、議長辞任、日弁連
今日は8時から1時間、緊急事態法制部門合同会議で、有事3法案につき政府からヒアリング。9時過ぎから、国会内で定期健康診断ですが、心電図、採血、エコーまでで中断。
9時半から1時間弱、議員総会。昨日来の井上議長関連の経過を説明し、今日は準禁足で事態の推移を見守ることにしました。10半過ぎ医務室に戻り、胃透視で終了。部屋に戻ると、12時から緊急に常任役員会が招集になり、急転直下、井上議長辞任の方向となりました。
昼前、青木自民党幹事長から角田会長に、議長辞任と正常化の申し出でがあったとのこと。常任役員会では、他の野党と協議の上、(1)これまでの疑惑のほか、議長が事案を知った時期につき、昨日の議長の説明が虚偽であった疑いが加わっており、解明の必要があること、(2)新議長の選任方法については、緊急事態なので新たな方法の採用は無理としても、第1党はもっと責任を持って、野党も同意できる人選をすることの2点に留意して、与党と協議を詰めることにしました。
13時から2時間、人権擁護法案につき、千葉景子さん、福山哲郎さんらと一緒に、法務省担当者と詰めた議論。論点が山のように出てきました。
15時から議員総会。13時からの野党協議を経て、14時前に議長から副議長宛に辞任の申し出でがあり、14時から与野党で協議し、22日に井上議長の辞任承認と新議長選挙の本会議を開くことを合意したとの報告がありました。同僚議員から執行部の説明が十分でないなどとの意見が出て、1時間弱協議しました。私も発言し、最終的に了承。
16時過ぎ、週刊誌の取材。司法書士の皆さんと打ち合わせ。18時、日弁連の新役員披露パーティー。挨拶する本林会長と共に壇上に並んだ副会長さんたちの中に、河原昭文さんの緊張した顔がありました。祈るご健闘!
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