2002年6月19日 |
法務大臣 森山眞弓殿
申 入 書
アフガニスタン人難民申請者7名に関し、3月1日の東京地裁の退去強制令書収容部分執行停止決定を先の6月10日に東京高裁が取り消した事により、17日、入国管理局によって収容のための出頭要請が行なわれております。
上記のうち4名は、昨年、地裁決定による解放の後、高裁決定による再収容、その後今年3月の再解放に至った人々であり、収容されれば3度目の収容となります。また、1名は9.11ニューヨーク同時多発テロ以前に難民申請していたにも関わらず空港で身柄拘束を受けた19歳の青年です。何人かは入管施設で絶望の余り自殺未遂を数回行ない、特に19歳の青年はパジャマで首をつっています。
こうした人々が現段階で再々収容に堪えられるとは思えず、再々収容は極めて危険な行為と考えます。また、人道的にも非常に問題があります。
先の収容・再収容の要請にもきちんと出頭した経緯があり、また、執行停止期間中の生活素行も極めて良好に行われています。こうした事を鑑みても、逃亡の恐れは全くないと言えます。
7名について、再々度の収容をせず、仮放免の許可を頂けるよう、強くお願いいたします。
法務大臣は私的懇談会として出入国管理政策懇談会を作られ、難民政策の検討に入っておられます。そのような最中に再々収容は行なわれないよう、強く要望します。
また、難民申請の60日ルール、難民認定のハードルの高さなどに関し、国際的なレベルに見合った抜本的な改正を今こそお願いしたく存じます。
奇しくも明日6月20日は世界難民の日です。今後の日本が難民・避難民にとって安心して庇護を受ける事のできる政策を持つ国になり、国際的な人権レベルに見合った難民制度を保持できますよう、心よりお願いいたします。
2002年6月19日
国会議員有志一同
2002年6月19日 |