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「隅田川」−薫と先生たち |
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今日は「建国記念の日」です。午前中は議員宿舎でゆっくりし、妻とともに12時に出て、東京メトロとJR山手線で目黒へ。さらに徒歩で「喜多六平太記念能楽堂」へ。13時から17時ころまで、観世流緑泉会の能の公演を鑑賞しました。
まず、能「雲林院」で、尉と在原業平を津村禮次郎さんが演じました。休憩後に狂言「長光」と仕舞「嵐山」、同「百萬」と同「藤戸」。さらに休憩があり、能「隅田川」となりました。子の梅若丸が人買いにさらわれ、シテの母親が捜して東国までたどり着きます。隅田川の渡しの中で、向かいの岸の墓地に埋められた行き倒れの少年の物語を聞き、わが子の悲運を知った母が念仏を唱えると、目の前に梅若丸の霊が現れます。抱きしめようと駆け寄る母の手から霊は消え去り、夜が明けます。
「狂女物」の内、珍しく母子が再会を遂げられない作品で、母の悲哀が心に深く残ります。実は、最後の場面で現れる子の霊を、私の長女の二男が演じるので、両親と三男に加えて両方の祖父母も、一家を挙げて鑑賞に来たのです。小学2年の二男が立派に演じ上げ、会場も感動に包まれ、私たち一族も彼を誇りに思いました。その後、楽屋を訪ねて先生たちに挨拶し、みんなで中華料理で会食しました。中3の長男は、もう独立独歩です。