COO NEWS:No.54
★元岡山県議会議長、客死の波紋 -テレビが追求、視察旅行の実態-★

■蒙御免野次馬乱入■

岡山県議会と瀬戸内海放送とのディベートをたいへん興味深く拝見しました。「市民オンブズマンおかやま」にもぜひ一言言わせて下さい。(実は、このHPの内容を最近になって初めて知った次第で、意見が遅くなりました。)

県議会議長さんのご主張は、私たちとして納得がいかないところがたくさんあります。ご主張のアタマの方から順番に申しますと、

○県議会議員さん方の視察の内容は「詳細に文書で議長に報告されて」いるということです。

ところがその報告書は、私たちに見せていただけません。

なぜでしょうか?本当にあるのでしょうか?

○海外視察の経費は「事前の検討を十分行ったうえで」予算要求をしており、「ベールに包まれたものではなく全く問題ない」ということです。

ところがその関係の書類も、やはり私たちには見せていただけません。なぜでしょうか?

○県議会の情報公開について「総合的にその公開のあり方について議論を深めることに着手したところ」ということです。

私たちは、1996年から3年連続で、県議会の情報公開を進めてくれるよう陳情書を出しました。

どうして3年以上も「着手」してくれなかったのでしょうか?

○「岡山県議会の情報公開に向けての真摯で先駆的な取組みをないがしろにするもの」と言われています。

これについては一言以上申し上げたい。

  1. 真摯」とは、どういう意味なのかよくわかりません。真摯に取組んでいてどうして陳情が3年連続でほったらかしになるのでしょうか?

    どうして県議会の情報公開についてのアンケート調査の(現職議員さん方の)回答率が五割以下なのでしょうか?

  2. 議員さん方が「真摯」かどうかはさておき(疑問のままにしておくのも、少しは後生の功徳になるでしょう)、少なくとも県議会事務局は全然「真摯」ではありません。

    質問しても文書で答えてくれたためしがありませんし、口先のことなら後で何とでも繕えるとでもおもっているのか、県民に対して平気で嘘をつきます。それも繰り返して。

    (1) 1997年に議員さん方の海外視察について質問しました。
    返事は、「ここ何年間か、全然ない。」嘘ひとつ。

    (2) 1998年初夏に、委員会の会議録について質問しました。
    返事は、「逐語的に作成されており、発言者の氏名も記載されている。県民が希望すればコピーすることができる。」疑り深い別の会員が念押ししたら同じ回答でした。

    全国オンブズマンが電話で再確認したら、また同じ回答でした。ところが、あとで実際に閲覧してみたら、内容はきわめて簡単、発言者の氏名なし、コピーはお断り。嘘ふたつ、嘘みっつ、嘘よっつ。(掛ける3)

    (3) 私たちは1998年12月にした議会の情報公開の陳情の中で、事務局が嘘をついたと指摘しました。ところが、1999年夏に全国オンブズマンの聞き取り調査に対して、また同じ嘘をつきました。嘘いつつ。(掛ける3)

    ここまでくると、私たちとしては県議会事務局が口先で言うことはもう一言も信用できません。

  3. 岡山県議会の情報公開にむけての努力がどうして「先駆的」と言えるのか、さっぱり分かりません。

    全国オンブズマンの調査では、岡山県議会の閉鎖度は98年度ワースト10位タイ、99年度はワースト2位タイ。ただし、さきの事務局の大嘘を前提にしてのことで、本当のところは98年度ワースト3位、99年度はダントツのワースト1位。

    岡山県議会が先駆的だとすると、その後を駆けているのはいったい誰でしょう?日本の都道府県でないことだけは確かです。(ここで思い出した昔のロシア・ジョークひとつ。ケネディとフルフチョフが駆けっこをしてケネディが勝った。翌日のソ連の新聞の記事。「フルフチョフは2位だった。ケネディはビリから2番目だった。」)

  4. 情報公開についての「総合的な議論」というのも、落ち着き先はどうでしょう?
    県議会の「検討指針(案)」を読んでみて、近々にやっていただけそうなのは、委員会のモニターテレビ傍聴と委員会会議録コピーくらいのように思えます。(予想が外れてくれるとうれしですがね。)

    しかしこれが実現してもまだ、岡山県議会の閉鎖度は、99年度6月段階で全国ワースト7位。

    1年の間にほかの県も頑張っていたら、依然ワースト1位かもしれません。もういい加減に、県民に全国的な恥をかかせないでほしいものです。

○「県民に予断と偏見を与え」たと言うことです。

私たちの意見としては、予断でも偏見でもなくて事実そのまんまだとおもうのですが。

○「岡山県議会の信頼を故意に損なった」ということです。

故意かどうかはさておいて、傍目で見ればどう見ても、信頼をそこなわされるようなことをする方が悪い。それに、事務局が県民に嘘をつくのも大いに県議会の信頼を…明らかに故意に…損なっていると思うのですが、議員さん方は事務局には文句を言われたのですか?

○「放送は良識と正しい認識のもとに……正確にそして謙虚になされるべきであって、いたずらに世論を煽ったり、一定の方向に誘導すべきでないと考えて」おられるとのこと。

全く同感です。
県議会にもそうあってほしいものです。

瀬戸内海放送のご主張についても,言いたいことが三つあります。

  1. 「もっと、やって頂けるんでしょうね」

  2. 県会議員さん方の海外視察が「ベールに包まれ」ている、と言うのは大変不適切な表現だと思います。

    三省堂国語辞典によると、「ベール」とは、「婦人が頭からかぶる、うすい絹の布」です。実際はうすい絹布どころか毛布なみの生地に包まれているように感じられますので、この点についてはご訂正あってしかるべきではありますまいか。

  3. 「議員の方々と」の「率直な意見交換の場を」持ちたいとのこと。

    もしお差し支えなければ(多分あるとは思いますが)私たちも混ぜてもらえないものでしょうか?

結論として、私たち「市民オンブズマンおかやま」は瀬戸内海放送のご主張を全面的に支持するとともに、この往復書簡を公開されたご英断に、心から敬意を表します。

2000年1月22日「市民オンブズマンおかやま」会員一同

[市民オンブズマンおかやま]