武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案に対する修正案
武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案の一部を次のように修正する。
題名中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改める。
目次中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に、「第二十三条」を「第二十四条」に改め、「第四章補則(第二十四条)」を削る。
第一条中「武力攻撃事態への対処について」を「武力攻撃事態等(武力攻撃事態及び武力攻撃予測事態をいう。以下同じ。)への対処について」に、「武力攻撃事態への対処の」を「武力攻撃事態等への対処の」に、「併せて武力攻撃事態」を「併せて武力攻撃事態等」に改める。
第二条第二号を次のように改める。
二 武力攻撃事態武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態をいう。
第二条第六号イ中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改め、「終結させるために」の下に「その推移に応じて」を加え、同号ロ中「するために」の下に「武力攻撃事態等の推移に応じて」を加え、同号を同条第七号とし、同条第五号中「公益的事業」の下に「(放送の事業を除く。)」を加え、同号を同条第六号とし、同条第四号を同条第五号とし、同条第三号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。
三 武力攻撃予測事態武力攻撃事態には至っていないが、事態が緊迫し、武力攻撃が予測されるに至った事態をいう。
第三条の見出し中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改め、同条第一項中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改め、同条第二項中「事態が緊迫し、武力攻撃が予測されるに至った事態」を「武力攻撃予測事態」に改め、同条第三項及び第四項を次のように改める。
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武力攻撃事態においては、武力攻撃の発生に備えるとともに、武力攻撃が発生した場合には、これを排除しつつ、その速やかな終結を図らなければならない。ただし、武力攻撃が発生した場合においてこれを排除するため武力を行使するに際しては、国際の法規及び慣例によるべき場合にあってはこれを遵守し、かつ、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えてはならない。
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武力攻撃事態等においても、日本国憲法の定めるところにより、基本的人権は保障されなければならず、これを制約することが余儀なくされるに至った場合にあっても、当該制約は、その対処しようとする事態に応じた必要最小限のものにして、次に掲げる事項が確保されたものでなければならない。この場合においては、当該制約は、公正かつ適正な手続の下に行われなければならない。
一 基本的人権の保障について差別的取扱いをしてはならないこと。
二 思想及び良心の自由は絶対的に保障されなければならず、国の安全の確保又は公共の秩序の維持を理由として、思想を統制してはならないこと。
三 報道の自由、政府を批判する自由等の表現の自由を侵してはならないこと。
四 国民が求められる協力は、国民の理解の下に、その自発的意思に委ねられるものでなければならず、強制にわたることがあってはならないこと。
五 権利の制限に伴って生じる特別な犠牲については、正当な補償が行われなければならないこと。
六 武力攻撃事態等に対処するために実施された措置に係る損失補償、不服申立て、行政事件訴訟等の手続においては、国民の権利の迅速かつ確実な救済のため、特別の考慮が払われなければならないこと。
第三条第五項中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改め、同項を同条第六項とし、同条第四項の次に次の一項を加える。
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武力攻撃事態等においては、当該武力攻撃事態等及びこれへの対処に係る状況に関する情報が適時に、かつ、適切な方法で国民に明らかにされるようにしなければならない。
第四条から第七条までの規定中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改める。
第二章の章名を次のように改める。
第二章 武力攻撃事態等への対処のための手続等
第九条第一項中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改め、同条第二項第一号中「の認定」を「であること又は武力攻撃予測事態であることの認定及びその判断の根拠」に改め、同項第二号中「武力攻撃事態」を「当該武力攻撃事態等」に改め、同条第三項及び第四項中「対処基本方針」を「武力攻撃事態においては、対処基本方針」に改め、同条第十四項を同条第十五項とし、同条第十三項中「認めるとき」の下に「又は国会が対処措置が終了されるべき旨の議決をしたとき」を加え、同項を同条第十四項とし、同条第十二項中「第五項から第八項まで及び第十項」を「第六項から第九項まで及び第十一項」に、「第九項」を「第十項」に、「第六項、第八項及び第十項」を「第七項、第九項及び第十一項」に改め、同項を同条第十三項とし、同条第十一項を同条第十二項とし、同条第十項中「第六項」を「第七項」に改め、同項を同条第十一項とし、同条第九項を同条第十項とし、同条第八項中「第六項」を「第七項」に改め、同項を同条第九項とし、同条第七項中「第五項」を「第六項」に改め、同項を同条第八項とし、同条第六項を同条第七項とし、同条第五項を同条第六項とし、同条第四項の次に次の一項を加える。
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武力攻撃予測事態においては、対処基本方針には、第二項第三号に定める事項として、次に掲げる内閣総理大臣の承認を行う場合はその旨を記載しなければならない。
一 防衛庁長官が自衛隊法第七十条第一項又は第八項の規定に基づき発する同条第一項第一号に定める防衛招集命令書による防衛招集命令(事態が緊迫し、同法第七十六条第一項の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合に係るものに限る。)に関して同法第七十条第一項又は第八項の規定により内閣総理大臣が行う承認
二 防衛庁長官が自衛隊法第七十五条の四第一項又は第六項の規定に基づき発する同条第一項第一号に定める防衛招集命令書による防衛招集命令(事態が緊迫し、同法第七十六条第一項の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合に係るものに限る。)に関して同法第七十五条の四第一項又は第六項の規定により内閣総理大臣が行う承認
三 防衛庁長官が自衛隊法第七十七条の規定に基づき発する防衛出動待機命令に関して同条の規定により内閣総理大臣が行う承認
四 防衛庁長官が自衛隊法第七十七条の二の規定に基づき命ずる防御施設構築の措置に関して同条の規定により内閣総理大臣が行う承認
第十条第一項中「武力攻撃事態対策本部」を「武力攻撃事態等対策本部」に改める。
第十一条第一項中「武力攻撃事態対策本部長」を「武力攻撃事態等対策本部長」に改め、同条第三項中「武力攻撃事態対策副本部長」を「武力攻撃事態等対策副本部長」に、「武力攻撃事態対策本部員」を「武力攻撃事態等対策本部員」に改める。
第十三条第一項中「第二条第三号ロ」を「第二条第四号ロ」に改める。
第三章の章名を次のように改める。
第三章武力攻撃事態等への対処に関する法制の整備
第二十一条第一項及び第五項中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改める。
第二十二条第二号中「武力攻撃事態」を「武力攻撃事態等」に改める。
第二十三条第二項を削る。
第四章を削る。
本則に次の一条を加える。
(国民保護法制整備本部)
第二十四条 事態対処法制のうち第二十二条第一号に規定する措置に係る法制(次項において「国民の保護のための法制」という。)に関し広く国民の意見を求め、その整備を迅速かつ集中的に推進するため、内閣に、国民保護法制整備本部(以下この条において「整備本部」という。)を置く。
2 整備本部は、次に掲げる事務をつかさどる。
一 国民の保護のための法制の整備に関する総合調整に関すること。
二 国民の保護のための法制の整備のために必要な法律案及び政令案の立案に関すること。
三 国民の保護のための法制の整備に関する地方公共団体その他の関係団体及び関係機関との連絡調整に関すること。
3
整備本部は、国民保護法制整備本部長及び国民保護法制整備本部員をもって組織する。
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整備本部の長は、国民保護法制整備本部長(次項及び第七項において「整備本部長」という。)とし、内閣官房長官をもって充てる。
5
整備本部長は、整備本部の事務を総括し、所部の職員を指揮監督する。
6
整備本部に、国民保護法制整備本部員(次項において「整備本部員」という。)を置く。
7
整備本部員は、整備本部長以外のすべての国務大臣(内閣総理大臣を除く。)をもって充てる。
8
整備本部に関する事務は、内閣官房において処理し、命を受けて内閣官房副長官補が掌理する。
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整備本部に係る事項については、内閣法にいう主任の大臣は、内閣総理大臣とする。
10
この法律に定めるもののほか、整備本部に関し必要な事項は、政令で定める。
附則中「公布の日」を「別に法律で定める日」に改め、附則に次のただし書を加える。
ただし、第三章の規定は、公布の日から施行する。