2000年4月4日〜5日
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小渕内閣総辞職について(談話)

2000年4月4日

民主党岡山県連代表 江田五月

  1. 小渕内閣は、小渕首相の突然の発病によりその幕を閉じた。まず、小渕恵三さんのご快癒を祈る。

  2. 小渕さんの発病は、首相の激務によるものであろうが、小渕さんの退場により、小沢党首の造反、警察不祥事、ドコモ株疑惑などの小渕政治の矛盾や欠陥を忘れ去ってはならない。

  3. 森喜朗さんが次期首相になる方向だが、文字通り表紙を取りかえただけで、自民党と公明党の利権とばらまきの政権の本質は全く変わらず、21世紀のこの国と国民の運命を託すことはできない。

  4. 新首相の所信をきき、さらに新内閣の実体について国民に十分説明の上、早急に、解散総選挙で、政治改革を実現しなければならない。

  5. 民主党岡山県連は、5区全部に候補者をたて、政権交代の一翼を担うため全力を尽くす。

 

 

4月4日(火) なぜ森さん、小渕さんとは、解散は、

森さんになった理由とこれからの予測。

まず、森さんが総理総裁に決まった理由。小渕さんを支えたということもありますが、公明党との親和性が大きい。これが、加藤紘一さんが話題にも上らなかった理由。野中さんにとって操りやすいということも。これが、河野さんに落ち着かなかった理由。

森さんは私も個人的にも知っており、良い人ですが、政策的存在感は大きくなく、しかも利権や隠れたコネクションがありそうです。

小渕さんも個人的にも知っており、中村紘子さんが言っている(朝日4/4朝刊)とおり、「寅さんも泣けるけど、チャイコフスキーも泣けるなあ」と言うような人で、機嫌の良し悪しがすぐ顔に出る好人物でした。個人的には、本当に気の毒に思います。ご快癒を祈っているのは、政治家の常套語ではありません。

保守党は、自由党の中で公明党の応援が欠かせない人たちの集まり。よって、「自公保政権」は、自自公政権よりもっと、公明党の影響力が強まります。

自民党は、小沢造反も警察不祥事もドコモ疑惑も、具合の悪いことは何もかも全部、小渕前首相とともに「過去のこと」と葬って、「未来志向だ」と称して、森新首相の馬脚が現れないうちに、解散総選挙に打って出ることが考えられます。

森さんも準備してはいなかったでしょうから、所信表明は来週か? これに対する代表質問は不可欠。予算委員会開催を私たちは求める。予算関連法案でどうしても早期成立が必要なものだけ選んで仕上げて、解散。5月のどの日曜日が投票日になってもおかしくない。

これが現在の私の独断と偏見の予測です。


4月5日(水) 今回の政変をどう見るか

小渕内閣退場と森内閣誕生。私は、鳩山由紀夫民主党代表に投票しました。この政変をどう見るかについて、まとめてみました。

I.表紙をとりかえただけ。

  1. 小渕前首相の突然の入院と重篤な病状に照らせば、内閣総辞職と新首班指名はやむを得ない。憲法70条の「内閣総理大臣が欠けた時」に該当するとした判断も是認できる。

  2. しかしこの政変は、文字通り表紙をとりかえただけで、中身を見ると、これまでの利権とばらまきの政治に何の変化もない。

  3. 与党は、これにより、ドコモ株疑惑も警察不祥事も含め、小渕前内閣の諸問題はすべて古い表紙と共に過去のものとして葬り去り、新しい表紙で未来をめざすとするだろう。

II.変わったところを見落とさず、
  1. 森新首相は、新しい表紙とは見せかけで、(a) 政策はなく、(b) 利権の根は深く、(c) 隠れたスキャンダルは多い、古い汚れた表紙である。

  2. しかも政権基盤は「自自公」から「自公保」へと変わった。保守党は、自由党の中で公明党への依存度の強い人の集まりであり、公明党の影響力は決定的に強まる。文字通り、公明党が中核となった政権である。

  3. この点は見落とされがちであるが、今回の政変で非常に重要な部分である。

III.真の政治改革を。
  1. 今回の激動のもう一つの特徴は、またも国民不在の政変が行われたことである。官房長官の記者会見も嘘の多い「大本営発表」であった。

  2. 新政権と森首相の実体をことごとく国民に明らかにしたうえで、一日も早く国民の審判を求めるべきである。

  3. 民主党は、争点を明確に示し、全選挙区に候補をたて、単独政権への国民の支持を求めるべきである。

2000年4月4日〜5日
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