― 今回の参院選をどう位置付けるか。
「二十一世紀の幕が開き、どういう未来を切り開くのかを選択する選挙。小泉純一郎首相の人気は手ごわいが、それだけ知恵と力で手に汗握る勝負ができる。利権型、派閥型の政治から市民型、清潔な政治へ局面を展開できるかどうかが問われる戦いだ」
― 「改革」を訴える小泉政権にどう臨む。
「都議選の結果を見ると、悔しいが小泉人気は自民党の得票につながった。しかし、改革はむしろこちらが本家。小泉改革は、われわれの主張と部分的に重なるが、雇用面を中心としたセーフティーネットの構築が欠けている。改革の行き着く先に安心できる未来を築く。それが民主党の目指す改革であり、弱肉強食の小泉改革とは違う」
― 岡山選挙区は今回から改選数が減り、一人区となった。
「党本部も最重点区に位置付けており、デスマッチを戦い抜く。一人区は、二人区以上に政権選択の色合いが強くなる。投票率を60%と想定した場合、当選するには四十三万票は必要。その票は死守しなければならない。そのためには、小泉人気のベールの裏には抵抗する勢力が自民党内に多くいる事を明らかにするとともに、われわれの改革を丁寧に説明し、改革を進める勢力を選んでほしいと訴えていく」
― 無党派層対策は。
「政治全体が国民から見捨てられている時は組織の縛りで票を取る方が勝つ。しかし今、小泉内閣の登場で政治がお茶の間の話題になっており、民主党のメッセージの発信の仕方によって無党派層の支持を得る基礎的条件はできている。選挙区では、陣営に勝手連組織が生まれ、活発に動いている。比例の方も、連合の産別以外に、草の根選挙を目指す市民型候補予定者もいる。これらがうまく連動し、民主党は組織型ではなく、市民の政治を実行していく事を理解してもらいたい」
― 岡山選挙区で選挙協力を求めていた社民党県連は自主投票を決めた。
「党本部レベルで岡山は選挙協力区になっており、社民も政権交代という大義において共通している。自主投票であっても、実質的に協力が得られるよう誠実に努力していきたい。」
山陽新聞 2001年7月7日朝刊掲載