2004年6月23日 |
山陽新聞 2004参院選 岡山選挙区 候補者アンケート
(1) 小泉改革の評価 小泉内閣の改革の成果は表れているか
× 表れていない
構造改革という言葉は、江田三郎とともに政治用語となったが、小泉政権の構造改革は、似て非。口先だけで実行は何もない。痛みを分かち合うというが、天下りはそのまま。道路は無駄な路線をやめられず、巨額の公的資金を銀行に注ぐ。国民には痛みを与えるのみ。
(2) 年金制度改革 抜本改革がさらに必要か
○さらに必要
政府の年金改正法は、制度改革を放置し、負担を増やし給付を減らすことを長期間固定化しただけ。国民の7割が反対するのは当然。直後に出生率1.29が発表され、計算の根拠が崩れた。これを廃止して、一元化で年金改革をやり直すほかない。議員年金は廃止する。
(3) 三位一体改革 三位一体改革で地方分権は進んだか
× 進んでいない
三位一体改革は、補助金削減に対し、税財源移譲は極めて不十分。国の赤字を地方へ付回すだけで、自治体の皆さんが悲鳴を上げるのも当然。岡山県でも2004年度は400億円近い歳入不足に陥った。所得税の地方移譲と一括交付金で、財政面で分権を進めることが必要。
(4) 公共事業 公共事業はさらに縮小すべきか
× 縮小すべきでない
従来型の無駄な公共事業は、与党政治家の利権を肥やし、環境を破壊し、地域経済を疲弊させた。国民にとっては、税金の無駄遣い。公共事業の質を変えて、生活に必要な道路や公園を重視し、需要が高まる福祉・環境部門の育成を図るべきである。「緑のダム」も大切。
(5) イラク・安保・自衛隊 自衛隊の多国籍軍参加に賛成か
× 反対
イラク戦争には大義がなく、自衛隊派遣は、日本外交の戦略的判断がないままアメリカに追随したのみ。イラク情勢は泥沼化から脱しておらず、多国籍軍への参加は極めて危険。国会の議論もないまま、憲法原則をなし崩しに葬るもので、イラク国民にも歓迎されない。
(6) 憲法問題 憲法改正に賛成か
○賛成
憲法の平和主義の原則は、武力行使の原則違法化と国連安全保障であり、これは堅持すべき。現行の表現振りは、自衛隊の実態との乖離も大きく、規範的機能が失われている。私は、民主党憲法調査会の事務局長として創憲を進め、憲法原則を実効あるものに仕上げる。
(7) 北朝鮮・拉致問題 首相の再訪朝は成果があったと思うか
× 成果はなかった
5人の家族の帰国は率直に評価するが、一番強力で大切な訪朝カードの使い方としては、安直。核・ミサイル問題解決の道筋が見えないのに、巨額援助を約束し、外交手法を狭めた。拉致問題を優先しながら、関係国と協力して、粘り強く正常な国交を結ぶことを目指す。
(8) 教育改革 教育基本法の改正は必要か
× 必要ない
教育基本法の理念は、現代にも十分通じる優れたものである。改正の動きの一部には、戦後民主主義を否定する意図を感じる。学力低下や少年事件を教育基本法のせいにするのは、無責任。成人社会のゆがみを映し出している面を重視し、教育の抜本改革を目指すべき。
(9) 農業 農業分野の市場開放を受け入れるべきか
○受け入れるべき
関税による農業保護では、日本経済が国際経済の中で孤立し、立ち行かなくなる。保護と補助金の農政で、農業を衰退させるのでなく、農業の営む多面的機能に着目し、中山間地制度は継続し、本格的な直接支払い制度を創設する。減反は廃止し、備蓄制度を改革する。
2004年6月23日 |