2006年1月1日 年頭の辞

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小泉改革は弱者、地方の切り捨て

参議院議員 江田 五月

県北の皆さん、明けましておめでとうございます。おそろいで、輝かしい新年をお迎えのことと思います。

昨年は、選挙の連続でした。県南でも、多くの選挙がありましたが、県北では、平成の大合併を受けて、各地で首長選やさまざまな形の市議選や町議選がありました。そして何より、総選挙が行われました。有権者としての賢明な選択に、感謝するばかりです。

統一地方選挙も参院選も来年なので、今年は選挙の予想されない年なのですが、こればかりは確定的なことは言えません。私は、民主党岡山県連の代表として、また参議院の民主党会派の議員会長として、常に緊張感を持って指揮を取っていきます。皆さんのご指導をお願いします。

それにしても、今の国政のありさまを、皆さんはどう見ておられるでしょうか。小泉首相の独壇場で、野党はおろか、自民党の中でも、一人ひとりの声が政治運営に反映されないと、苛立っておられるのではないでしょうか。三位一体改革でも政府系金融機関改革でも、弱者や地方は切り捨てになりそうです。医療改革では、高齢者の負担増が一層進みそうです。これでは、高齢者を多く抱える地方の自治体はお手上げです。

農業や林業はどうでしょうか。これらの産業は多くの機能を果たしています。しかし、例えば環境や国土の保全の面で果たしている機能は、市場では値が付けられません。これを国が評価し、これらの産業を支えていかなければ、地方はさびれ国土は崩壊します。

そこで私は、昨年の通常国会冒頭の代表質問で、前年の風倒木被害に焦点を当てて、戦後60年間にわたった政策につき、根本からの転換を求めました。しかし、小手先の改革はあるものの、本質的な転換は出来ていません。

津山を中心とする県北一帯は、また、古くからの文化や伝統がしっかりと受け継がれてきた地域です。教育の実践も、豊富に繰り広げられて来ました。温故知新。なんだか底が浅くなってしまった日本の、特に大都会の人々に対し、発信すべき情報も県北にはたくさんあります。

中国山地に広がる県北の自然と人々の生活が、しっかりと守られていくことは、県南やその他の地域の人々にとっても、必ず良い結果をもたらします。今年も精一杯頑張ります。ご支援ください。

津山朝日新聞平成18年1月1日掲載


2006年1月1日

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