2009年4月23日

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2009年(第25回)日本国際賞 祝宴 参議院議長祝辞

平成21年4月23日
於 帝国ホテル

 天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、多くの皆さまのご出席のもと、第25回日本国際賞の祝宴がこのように盛大に催されましたことを、心よりお喜び申し上げます。

 デニス・メドウズ博士ならびにデビット・クール博士。お二人のこのたびの日本国際賞の受賞、まことにおめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。

 メドウズ博士たちの分析に基づく報告『成長の限界』は、私が英国留学から帰国した後に日本でも出版され、話題になったことを記憶しています。当時は、このままでは地球資源が枯渇して成長の限界を迎える、と言われても、高度成長に慣れた人々には、すぐにはピンと来ませんでした。それから三十数年、持続可能な社会の実現が切迫した課題であることは今や疑いがありません。警鐘を鳴らされたメドウズ博士の先見の明に、深く敬意を表します。

 また、クール博士は、脳腫瘍や脳卒中における断層画像が臨床でも有効であることを立証され、診察機器の飛躍的発展の基礎を築かれました。博士のご努力により、患者の身体を傷つけることなくさまざまな病気の診断や早期発見が可能になったことを考えると、世界中の人々の健康維持や生活の質の向上に対するご貢献は大きく、厚く感謝を申し上げたいと思います。

 いずれの業績も、独創的で飛躍的な成果に対して贈られる日本国際賞にふさわしいものです。お二人の栄誉に対し、改めて惜しみない讃辞をお送りするとともに、長年、その研究生活を支えてこられたご家族の皆さまにも深く感謝の意を表して、祝辞といたします。


2009年4月23日

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