2009年9月11日

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日弁連創立60周年祝賀会 江田参議院議長祝辞(原稿)

平成21年9月11日
於 ホテルオークラ東京

 参議院議長の江田五月でございます。

 日弁連が創立60周年の節目を迎えられました。先ほどは式典と講演会。そして今、賑やかな大祝賀会。本当におめでとうございます。日ごろから地域の現場で活動しておられる皆さんと、これまで日弁連の発展に貢献して来られた多くの方々に、深く敬意を表します。

 戦後の諸改革の中でも、弁護士制度の大変革は特筆すべきものだと思います。戦後日本の民主主義の発展は、在野で、誰にも干渉されない独立した権限を持つ弁護士会制度に負うところが大きいと確信します。弁護士の皆さんは、日ごろの業務を通じて市民に接する機会が圧倒的に多く、現場感覚、市民感覚に溢れています。社会が複雑化する中、紛争解決の専門家として弁護士の出番はますます増えるでしょう。

 私は、国会議員になる前は裁判官でした。退官して直ぐに、弁護士登録をし、昨年は恥ずかしながら、法曹40年表彰を受けました。法曹資格を持つ国会議員は結構います。私も、弁護士業務こそゼロですが、その一人です。しかし、法曹出身の参議院議長となると、意外にも初めてなのです。これまで、「ねじれ国会」で困難な新局面にも数多く出会いましたが、「未知との遭遇」の中で、常にリーガルマインドを心掛けて来たつもりです。この間、多くの弁護士さんたちに助けていただき、本当に有難うございました。

 さて、この夏、政治の世界では大きな地殻変動が起きました。これに先駆けて取り組まれた司法制度改革も、かなり大胆な変革だったと思います。ロースクールと新司法試験、法テラス、裁判員裁判など、法曹の約8割を占める弁護士の皆さんの大変な努力と奉仕の精神で、多くの困難を乗り越えながら、国民とともに新しい司法と社会のあり方を模索しています。新たな可能性に挑戦する精神こそが、法曹の真骨頂であり、その中核を担う日弁連の役割はますます大きくなると思います。

 日弁連の一層のご発展と、ご列席の皆さんのますますのご活躍を心よりお祈りして、祝辞といたします。


2009年9月11日

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