私は学生時代から、この国の国民のあまりにも強すぎる同質性意識に辟易し、違和感を感じて来ましたが、今回の新型コロナウイルス感染拡大を受けた安倍首相の要請の徹底振りを見て、改めてそのことを痛感しました。「戦時」との表現はあくまでも比喩に過ぎないのに、本当に全国で見事な徹底振りです。しかも安倍首相が直ぐに「弾力的運用」と言い出すに至っては、丸山真男教授の「戦時無責任体制」批判が今もそのまま当てはまっていると言わざるを得ません。
勿論、感染拡大防止に思い切った対応が求められることは言うまでもなく、例えば柚木道義さんが、明日に予定していた企画を、首相発言よりずっと前に延期したことは、素早い対応で良かったと思います。私の懸念は、首相の要請が「大本営発表」になることです。格差拡大に対しては自己責任を持ち出し、今は人の振りを見て我が振りを決める国民性に、暗澹たる思いです。私のご近所でも、地域の公民館まで閉館で、コーラス練習も暫く休止です。その中で、一部の自治体の首長さんたちのキラッと光る対応に、心から敬意を表します。
かく言う私も、首相要請を受けたからではありませんが、終日自宅から出ず、テレビを見たり昼寝をしたりで過ごしました。朝方、知人が海の幸を届けてくれました。昼過ぎにまだ動いている蟹を茹で、妻と賞味しました。