麺で朝食の後、今にも降り出しそうな空模様の中を9時にバスに分乗して、パンダ繁殖基地に向かい、10時から1時間半ほど巨大施設内を見て回りました。パンダは本来は標高1000メートル以上の高地に自然生息していますが、自然界での生息数が減少したため、1987年に標高600メートル程度の場所に当基地を開設しました。当時は4頭しかいなかったパンダが、今では数10頭になっています。
主として竹が鬱蒼と茂る中で、パンダがぽつぽつと数匹、見ることができました。竹の食事に一心不乱のものや、木の上でひたすら眠りこけるものなどで、パンダの夢は、まずカラー写真に撮られること、次に肉を食べること、最後は目の下の隈がなくなることだそうです。本来は肉食だったそうです。
白居易の「鳥」が掲示されており、「誰道群生性命微 一般骨肉一般皮 勧君莫打枝頭鳥 子在巣中望母帰」とありました。初めて出会った漢詩で、感動しました。
園内に時々けたたましい叫び声が聞こえました。見ると、孔雀が羽をたたんで悠然と散歩をしていました。11時半過ぎに出て、昼食会場に向かい、13時に着いて激辛マーボー豆腐を含む四川料理をいただきました。
14時半ころから1時間、揚子江の支流の岷江に建造された都江堰を見ました。崖の間を縫って流れる水量豊かな河を治めるために、紀元前250年くらいに堰が造られたのが最初で、治水の原型です。崖の上から前景を眺め、急な階段を下って吊り橋で川を渡り、魚嘴という流れを二分する堰を眺め、電動カートに乗って下流に着き、さらに移動しました。
16時から1時間ほど、都江堰市の九龍新区団地を見て回りました。四川大地震の後に出来た近隣の農家の集合団地で、数軒が2階建てのテラスハウスになっており、ほぼ500世帯、1500人ほどが住んでいます。家の中を拝見しましたが、3つのベッドルームに居間と食堂があり、台所や広いシャワールームも完備されていて、電気・水道・ガスなども揃っていました。居住区は綺麗に整備されており、人々が太極拳、マージャン、カードなどに興じていました。記念品を渡してお別れしました。
18時半過ぎに、夕食会場に着き、最後のお食事で満腹になり、さらに川劇の変面を堪能しました。役者が口から火を噴く場面もありました。20時半から1時間ほどスーパーマーケットで買い物をして、超満足の成都訪問を終わりました。明朝は早く上海に向けて発ちます。