8時に朝食を取り、9時にホテルを出て「ウラジオストク日本センター」に行きました。ロシアの沿海地方と日本との貿易や経済関係の促進事業を行っている独立組織で、向井一良所長と暫時懇談しました。
10時から15時過ぎまで、日ロクラブ訪ロ団とウラジオストクロ日協会の皆さんとのフォーラムを開催しました。双方の民間交流を多角的に推進することこそが地域の安定と発展に資する方策だということで、参加者が多様な意見交換をするものです。日ロクラブ代表運営委員でもあるリビンスカヤ・ディナラさんが開会を宣し、同じく代表運営委員の初岡昌一郎さんとセンターの向井所長が挨拶し、ディナラさんの司会と通訳で、当地の国際経済局長のスタリチコフさんの挨拶に続いて私が日ロクラブ会長として「日ロおよび周辺国の平和と民間交流」という基調挨拶をしました。用意した原稿をかなり省略しましたが、それでも通訳を入れて15分を優に超えてしまい、最後に広瀬淡窓の「桂林荘雑詠」から揮毫した「柴扉暁出霜如雪、君汲川流我拾薪」を引用して締めくくりました。
その後、北岡和義さん、山本武さん、ペトロフさん、ストラチコフさんなど双方から数人の発言があり、農業、介護、芸術、教育など多方面に具体的提案もあり、さらに40人程の参加者全員が自己紹介をして、13時ころに午前の部を終わりました。昼食はお弁当で、食べながらさらに会話が続き、14時から1時間強、さらに数人が発言し、初岡さんの総括発言の後に私が陽光桜の紹介などをして会を閉じました。初めてで準備不足なのに想定をはるかに超えて成功裡に終わったと思います。
空模様が変わり、小雨が降り始めた中を会場を移し、16時過ぎから1時間半ほど、フォーラム参加者に新たな人々も加えて書道の実技交流会を開きました。私が開会挨拶をし、書家の井上蓮水さんが「金蘭之契」と、同じく浅野秋月さんがドストエフスキーの言葉と芭蕉の句を、さらに私が「一期一會」と、いずれも半切に揮毫しました。その後は、書家の八武崎守さんも加わって志願者に書の実技を体験して貰い、大盛会となりました。
19時ころに土砂降りとなる中を、会場を移動して夕食会を開きました。楽しい会話と美味しい料理で、歌も入り大いに懇親を深めました。21時ころに終了するころには、雨はすっかり上がり、金角湾の眺めが実に綺麗でした。