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『私は変えたい。』
〜民主党98参議院選挙公約〜
『変えるのはあなたです』
仕事は忙しいのに、豊かさは実感できない。子供たちに、未来への夢を語ることができない。倒産、失業、円安、株安……暗いニュースが繰り返される。このやるせない思い、閉塞感は、いったい何なのでしょうか?
いつのまにか日本は、まじめに一生懸命やる人が、むくわれない社会になってしまいました。声が大きく、コネや利権をうまく使う人が、得をする社会。それが私たちを含めた“政治”のつくってきた社会の歪みです。
これからは、頑張った人が、ちゃんと評価され、次世代が、やる気と夢のもてる社会にしませんか?本当に困っている人に、きちんと公的な手が届く、あたりまえの国へ。情けない日本と決別し、世界の中で信頼され、愛される国へ。
それには、まず、私たち政治家が変わり、政党が変わり、政策決定の拠り所を変えなければなりません。脱“利益誘導型政治”、脱“族議員政治”、そして、脱“永田町政治”です。
そして、この国に暮らすひとり ひとりも、意識改革が必要かもしれません。それには、痛みが伴います。しかし、このまま、利益分配型の甘い政策に依存し続ければ、5年たっても、10年たっても、日本は再生できないのです。
私たちは、あなたと同じように、明日の生活が不安だから、将来に安心感が欲しいからこそ、みなさんと共に、抜本的な大手術をしようと、訴えています。
古い政治がつくった、歪みだらけの今の社会は、既得権に守られた政治家には変えられません。彼らは、これまで、なんども約束し、なんどもそれを破ってきました。あなたも見てきたはずです。それでも、この次も、彼らにまかせますか?
えっ、私がまかせた訳じゃないって?だからといって、無関心でいることは、でたらめな現状に甘んじることではないですか?どうせ何も変わらないと、あきらめるのはやめましょう。投票所に行かなければ、何もドラマは生まれません。新しい日本をつくるドラマの主役は、あなたなのですから。
民主党は、ここに幾つかの約束をします。民主党とあなたで、新しい日本をつくりましょう。
「私は変えたい。」
しかし、本当に変えることができるのは、みなさん、ひとりひとりです。
『日本を沈めているのは誰か』
〜舵とりを誤った自民党政権〜
戦後最悪・最長の不景気。企業倒産と失業率は、過去最悪の水準に達しました。97年の倒産企業の負債総額は、GDP比で、大恐慌時の米国よりも大幅に上回っています。日本経済は、沈没への道を一歩一歩突き進んでいます。大きな横波の中、舵も切らずに破滅に向かう日本丸。自民党政権の支離滅裂な舵とりが、日本の進路を誤らせているのです。第一に、自民党政権は、景気の状況を甘く見誤り続けました。
冷え込みつつある景気に、さらに水をかけるデフレ政策を推進しました。経済の手足をしばる財政構造改革法をごり押しで成立させたのは、山一証券が自主廃業を申請した4日後のことでした。桜の咲くころに、景気はバラ色になったでしょうか? 根拠のない口先介入で市場を裏切り続け、誰も政治家の発言を信用しない状況をつくってしまいました。大本営発表で国を誤らせた道を、再び進んでいるのです。第二に、自民党政権では、構造改革が進まないこともはっきりしました。
橋本総理の金看板だった行政改革は、役所の看板の掛け替えに終わり、仕事や権限も減らなければ、税金の無駄づかいもそのままです。規制緩和も、かけ声倒れ。橋本内閣の間に、規制の数は増えています。官僚や既得権益に支えられた自民党では、八百屋で魚を求めるように、真の構造改革は不可能なのです。
第三に、自民党政権は、バブルの処理を誤りました。
接待づけの大蔵省の報告を信じて、問題を先送りしているうちに、不良債権というガン細胞は、雪だるま式にふくらんでいきました。その場しのぎに、銀行やゼネコンを税金で助けても、バブルを生んだ体質にメスを入れなければ、国民の負担が増すだけで、本当の解決にはなりません。このままでは、金融破綻という末期症状に近づいていくばかりです。
第四に、自民党政権は、バラ撒き型の経済対策で、将来の危機を拡大しました。
従来型の公共事業という燃費の悪いエンジンに、税金というガソリンを注ぎ込んでも、加速・馬力はつきません。一年限りの特別減税を小出しにしても、安心して消費に回す気持ちにはなりません。景気回復につながらないバラ撒きは、財政をますます悪化させ、将来の不安を大きくするばかりです。
最後に、自民党政権は、無責任体質を日本に蔓延させました。
経営に失敗しても、経済犯罪や癒着汚職が起こっても、誰も責任を取らずに、あいまいなまま決着させてきました。橋本総理自身、政策転換をしても、自らの失政の責任を認めようとせず居直り、居座りを続けています。これでは、市場や世界からの信頼を失うばかりです。自民党政権そのものが、失敗を省みずに、ごまかしと先送りを続けていること。それが、何よりも問題です。
このままでは、日本全体が氷山に激突してしまいます。
今の船長に進路を変える力がなければ、船長を変えるほか、ありません。
船長が変われば、政治が変わり、経済が、社会が変わるのです。
『民主党とあなたがつくる 新しい日本』
◎ 大胆に!根本的に!構造改革で経済を立て直します。
◎「選択の自由」と「支え合う安心」を大切にします。
◎ 官僚の口出し、政治家の口利きを許しません。1 あなたの税金がどう使われているかを透明にして、ムダをなくします。
- 公共事業は、時のアセス等の手法を駆使して、長期計画も含め、抜本的に見直します。
- しがらみに負けない、大胆な行政改革の断行で、中央の権限と役割を限定し、地方分権を一気に進めます。
- 行政の無駄を徹底的に減らし、恒久減税等の財源に充てます。
2 民が中心の経済へ第一歩を踏み出し、不況のトンネルに出口を示します。
- 所得税を3兆円、将来にわたって減税します。
- 住宅購入やリフォーム、ローン利子等への政策減税を実現します。
- 法人課税の実効税率を国際水準の40%程度まで引き下げます。
- 自治体が判断する“未来への投資”に、中央のヒモのつかない4兆円を投入します。
3 経済再建の大障害“バブルの後始末”を、今世紀中に断行します。
- 情報の全面開示と、強力な公的債権回収機関の設立で、不良債権を一気に処理し、金融不安を一掃します。
- 不健全な金融機関は整理し、経営者の責任を追及します。今世紀中は、預金を全額保護します。
- 不良債権処理が済むまでの間、公的金融による中小企業への貸し渋り対策を進めます。
4 将来への「不安のタネ」を徹底的につみ取ります。
- 年金制度の現状を正直に公開し、安心でき、納得できる年金制度への改革に着手します。
- 医療制度の矛盾と無駄を見直し、医療保険の効率化・公平化を進めます。
- スーパーゴールドプラン・新障害者プランを示し、人生設計を助けます。
- リタイアした人に、生きがいの感じられる社会参加のチャンスを拡げます。
- 10年の間に、都市開発・街づくり政策の総合的な改革を行い、ゆとりある住環境を実現します。
5 やる気のある人と企業をバックアップし、新しい産業と雇用の機会をつくります。
- 福祉を支えるマンパワー確保を強力に進め、高齢化対策と失業対策を同時進行します。
- 自己啓発や再訓練のために、自分に投資する人を支援します。
- 中途採用を行う事業者の助成や雇用調整助成金の拡充で、中高齢者の雇用を確保します。
- 若くて健康な失業者への公的支援を、金銭的なものから自立促進型に転換します。
- 経済的規制の撤廃や、創業期の法人税免除などで、新規起業を支援します。
6 誰でも家庭と仕事を両立できる社会を目指します。
- 育児休業と介護休業の制度を拡充し、所得保障60%を実現します。
- いつでも誰でも利用できる保育・託児施設の普及を促進します。
- 男女共同参画社会を実現するため、基本法制定を推進します。
7 安心して食べる、安心して学ぶ、安心して暮らす権利を保障します。
- 遺伝子組み替え食品などの表示基準を強化します。
- 環境ホルモン・ダイオキシンの研究・対策を強化します。
- 患者の知る権利と選択の自由を保障します。
- 中高一貫でゆとりある教育、30人学級できめの細かい教育への改革を進めます。
- 大災害に備えた基金制度等を充実させます。
8 次世代に誇れる「美しい日本の風景」を取り戻します。
- 廃棄物ゼロ社会を目指し、廃棄物の有効利用を促進します。
- 新しい農林水産の基本法を作り、森林や田畑の機能を活かして、緑と水を守ります。
- 美しい自然の破壊をやめて、子どもが遊ぶ生きている森、川そして海を取り戻します。
- 地方分権を推進し、そこに暮らす人による、個性的で魅力ある街づくりを応援します。
9 国会と内閣を官僚支配から解き放ち、国民がコントロールできる政府をつくります。
- 抜け穴のない情報公開法を早期に制定します。
- 副大臣制を導入し、事務次官会議を副大臣会議にします。
- 国会による、行政の評価・監視機能を強化します。
- 役所への口利きで報酬を受け取るあっせん利得を、罰則を設けて禁止します。
- 選挙権年齢の18歳への引き下げなど、国民の政治参加の機会を拡大します。
10 「核廃絶」のための強いイニシアチブで、世界に信頼される国になります。
- 被爆国として、核実験へのさらに徹底した抗議行動を展開し、世界に発信します。
- 国連等の場で、核保有国大国である米ロ等に対し、実効性ある核軍縮の実現を求めます。
民主党は『あなたが政治に参加するための道具』としての新しい政党です。
◎ 主権者である国民の思いや実状を知ることにつとめることを、政党として約束します。
◎ 政策や立法こそが議員の仕事であることを自覚し、 官僚にコントロールされません。
◎ 市民立法・議員立法を重視し、みなさんの声を政策に活かしていく事につとめます。
『有権者とあるべき政治をつなぐ架け橋』になりたい。それが民主党です。
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