民主党FaxNews No.339 2000年10月17日(火) | 戻る/ホーム/News目次 |
[CONTENTS] (1)<参議院選挙制度>来年の参院選は現行制度で〜野党が要求 (2)参議院選挙第1次公認11名を決定 (3)公選法改悪反対・緊急集会開く「議長が決まり手を作るのは越権行為」 (4)長野県知事選「惰性よりも新しい流れを県民が求めた」羽田特別代表 (5)警察法改正案を決定=「市民により近い警察」をめざす (6)訃報 |
参院選比例区への非拘束名簿方式導入と参院定数10削減を盛り込んだ公職選挙法改正案をめぐり、国会では与野党の対立が激しくなっている。
野党側は、(1)野党抜きのまま選挙制度特別委員会で可決された公選法改正案を採決する本会議は開くべきではない(2)選挙制度の問題は参院選挙制度協議会の場に差し戻す−−の2点を主張している。
16日に斎藤十郎参院議長があっせん案を示し、対応を与野党がそれぞれ協議した。
あっせん案の内容は、(1)定数削減は鹿児島選挙区の2減にとどめる(2)非拘束名簿式の導入を行うが、比例代表の定数50議席のうち、上位25名を得票順とし、下位25名は従来通りの拘束名簿式とする混合型とする−−が柱。
議長のあっせんが国会運営を超え、法案の修正までに及ぶのは異例のこと。民主党では、ただちに参議院議員総会でこの議長案を報告したが、「これは混乱解決のためのあっせん案ではない。野党説得案である」「野党はなめられている。定数削減を減らすことで説得できると思っているのか」「議長の越権行為である」などの批判が相次いだ。
民主党は17日午前8時からの国会役員会で対応を協議。野党側は17日午前の参院国対委員長会談を開き、議長あっせん案は受け入れられないことを確認した。
午後からは、菅野久光参院副議長の仲介で、与野党の議員会長が議長あっせん案などを断続的に協議したが、野党側は「来年夏の参院選は現行の拘束名簿方式で行うべきだ」と主張。これに対し、与党側は「可決した与党案を白紙に戻すことはできない」と拒否し、折衝は平行線をたどった。
夜には、久保亘参議院議員会長と自民党の村上正邦参議院議員会長が副議長を交えて会談したが、歩み寄りは見られなかった。7時30分前、副議長室を出た久保会長は、記者団に「新しい要素は何もない。距離がありすぎる」と語った。
斎藤議長はあっせん案を示す際に、「与野党いっしょでなければ、絶対に法案を通すわけにはいかない。信念は曲げたくない」と明言。野党抜きのままでは本会議の開会には応じないとの姿勢を示している。
斎藤議長は、17日夜9時30分に参議院の各会派代表者協議会を開いたが、野党側は「事態打開へもっと話し合いを続けるべきだ」として、出席を拒否。そのため、斎藤議長は、協議を18日午前10時から開くことを各会派に伝えた。
民主党は17日、常任幹事会を開き、来年7月の第19回参議院議員選挙の選挙区選挙の公認候補者11名を決定した。内訳は現職7名・新人4名、男性は8名、女性は3名。(選挙区の次のカッコは定数)
●宮城県選挙区(2)
岡崎トミ子(おかざき・とみこ)女/1944(昭和19)年2月16日生まれ/56歳/現職1期
●秋田県選挙区(1)
高松和夫(たかまつ・かずお)男/1942(昭和17)年4月10日生まれ/58歳/新人(前秋田県議会議員)
●福島県選挙区(2)
和田洋子(わだ・ひろこ)女/1941(昭和16)年8月8日生まれ/59歳/現職1期
●茨城県選挙区(2)
小林 元(こばやし・もと)男/1932(昭和7)年9月14日生まれ/68歳/現職1期
●群馬県選挙区(2)
角田義一(つのだ・ぎいち)男/1937(昭和12)年6月19日生まれ/63歳/現職2期
●神奈川県選挙区(3)
齋藤 勁(さいとう・つよし)男/1945(昭和20)年7月10日生まれ/55歳/現職1期
●新潟県選挙区(2)
関山信之(せきやま・のぶゆき)男/1934(昭和9)年2月5日生まれ/66歳/新人(元衆議院議員)
●岐阜県選挙区(2)
平田健二(ひらた・けんじ)男/1944(昭和19)年1月4日生まれ/56歳/現職1期
●静岡県選挙区(2)
榛葉賀津也(しんば・かづや)男/1967(昭和42)年4月25日生まれ/33歳/新人(会社役員)
●大阪府選挙区(3)
山本孝史(やまもと・たかし)男/1949(昭和24)年7月7日生まれ/51歳/新人(前衆議院議員)
●岡山県選挙区(2)
石田美栄(いしだ・みえ)女/1937(昭和12)年8月11日生まれ/63歳/現職1期
参議院比例代表選に非拘束名簿式を導入する公職選挙法改正に反対する緊急集会が、与野党折衝の続く17日夕、国会近くにある星陵会館で行われた。民主党、日本共産党、社会民主党、自由党、無所属の会の野党各党が顔を揃え、民主党の円より子参院国会対策委員長代理の司会のもと、与党の暴挙に対して結束して立ち向かうことを訴えた。
冒頭、民主党の久保亘議員会長が挨拶。「日本の民主主義を守るために、共に戦う決意をお寄せいただくことに、心から敬意を表する」と感謝の意を示し、「日本の民主主義を死に至らしめないために、国会議員としての使命をみなさんと果たしたい」と決意表明した。
この後参議院各会派の代表者のあいさつが続き、民主党の直嶋正行参院国対委員長が13日の強行採決からの経過を報告した。「選挙制度はまさに民主主義の基本。その基本が、多数を占める勢力の思いのままに変えられようとしている。多数派の横暴に対し、民主主義を守るために世論を喚起して戦わなくてはいけない」と強い口調で訴えた。
続いて各党の代表の演説の中で、民主党の鳩山由紀夫代表は、議長のあっせん案に対して、「議長は行司の位置づけ。本来は、力士が正々堂々勝負をするように、相撲をとるための準備を整える役割のはず。土俵の広さを変えたり、決まり手を自分で作るのは明らかに越権行為で、どう考えても納得できない」と語った。
鳩山代表は、「最終的な決着はまさに土俵でつけたい」として、「野党の結束のもとに参議院選挙において自公保政権を追いつめ、過半数を割らせ政権の座から引きずり下ろす」と結んだ。会場に集まった400人を超す人たちからはよし!よし!という同調の声が飛び交った。
民主党の羽田孜特別代表は16日の定例記者会見で、長野県知事選挙で田中康夫氏が圧勝したことについて、「政官業の支持をバックに、副知事経験者が知事になるという構造が四十年あまりも続いていた長野では、今回の選挙はまさに、官と民の闘いだった」と述べ、あまりにも強固な組織ができてしまったことへの県民の反発が強く、「組織と個人の闘いで、県民は個人を選んだ」との見方を示した。
また、羽田特別代表は「惰性よりも新しい視点を必要とする流れが県民にあった」と指摘。「長野県民が選択した県政の今後に注目したい」と期待感を示した。
さらに、マスコミが “民主党は知事選では自主投票を決め込んだ”と報道している点に触れ、「私・羽田の選挙区でもあるのに自主投票するとは何事か、という指摘もあるが、逆にそこで自主投票に決めてしまうことは大変なことだ」と言葉を強め、「民主党は積極的に自主投票を選んだ」と改めて説明した。
民主党では当初、公認候補として小山峰男参議院議員を推そうという動きがあった。しかし、小山議員は、「自分でなく第三者が出ることで、官主導で動いてきた長野県知事選の流れが変わるならば」とあえて田中氏の応援にまわった。
羽田特別代表は「県民が、候補者の訴える政策に対し、21世紀の長野県を考えながらどう選ぶか。そんな県民の投票に注目していくのが今回の選挙ではふさわしいと思い、党としては積極的な関与をやめた」と述べ、民主党が背後に回ることで、かえって田中氏勝利の原動力となった多くの勝手連的盛り上がりができる余地が生まれたことを強調した。
これに関連して、羽田特別代表は、「横暴・傲慢なやり方、暴挙の反省を自民党に促すのが(衆院東京21区や参議院滋賀県の)補欠選挙での国民の一票だ。知事選とでは多少は赴きが違うかもしれないが、今回の田中氏圧勝の選挙結果によって、“政治がおかしいぞ”という思いが大きく現れてほしい」と述べた。
民主党は、17日のネクスト・キャビネット会議で、「警察法の一部を改正する法律案」を民主党議員立法案件として提出することを決めた。
玄葉光一郎地方分権・政治・行政改革NC大臣が会議で法案内容を説明。昨年から多発している警察をめぐる不祥事に対し、今国会で政府案が出されているが、民主党案と政府案との違いは次の2つ。@より監察機能を高めるために監察機構を独立して持たせることを規定し、「公安委員会に監察及び監察を補佐する事務局を置く」とした。
A都道府県・方面公安委員会に市民の苦情処理委員会を置くことを定めた。これによって市民と警察との距離を近づけることを狙っている。
民主党広報委員会副部長の幸本嘉代子(ゆきもとかよこ)さんが、かねてより病気療養中のところ、薬石効なく、17日午前5時34分ご逝去されました。享年42歳。幸本さんは、旧民主党結党以来、党の広報宣伝担当として、月刊民主の編集やFAXニュースの取材発行(2000年1月〜7月)などに活躍されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。葬儀は幸本家と民主党本部事務局の合同葬として下記の通り執り行います。
●通夜=18日(水)午後6時〜7時
●葬儀=19日(木)午前10時(出棺11時)
●会場 東京・豊島区立南池袋斎場
(豊島区南池袋4丁目25-2、TEL.5396-2873)
●喪主は父親の幸本徹さん。
●問い合わせは民主党本部総務局へ。(03-3595-9988)
民主党広報委員会
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