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[CONTENTS]
(1)国民の意思とかい離する国会〜森内閣不信任決議案を与党が否決
(2)森政権の存続は民主主義の崩壊招く〜石井副代表が賛成討論 |
国民の意思とかい離する国会
徹夜の審議の末、森内閣不信任決議案を与党が否決
民主党が20日、自由党、共産党、社民党とともに提出した森内閣内閣不信任決議案は、21日の午前3時50分に衆議院本会議で記名採決が行われた結果、賛成190票、反対237票で否決された。
同案を採決する衆院本会議は20日午後9時から始まった。
まず不信任決議案の提案理由説明に民主党の鳩山由紀夫代表が立ち、まず「圧倒的多数の国民が森内閣は一刻も早く退陣すべきとしている。景気も外交もこの内閣では好転するはずもなく、このような最悪の内閣は20世紀中に幕を引かないかぎり、新しい世紀における日本の展望は開けない」と前置き。
続けて、誕生以来疑惑にまみれてきた森内閣の運営について「発足以来、密室の中で談合した仲間たちの顔色をうかがい、いかに自分たちの権益を守るかに主眼がおかれてきた」と指摘。数々のスキャンダルを列挙して、「森内閣誕生以来の軌跡はまさに恥の上塗りの繰り返し」と断じた。
そして、自民党内の不信任案をめぐる攻防を、「国民から見れば、実につまらないコップの中の嵐。こんな内閣を守る価値をどこに見いだすのか」と切り捨て、「この不信任を党内の単なる権力争いの序幕と考えるのではなく、新たな政治改革の第2幕と位置づけること」が、本当に価値ある選択だと主張した。
鳩山代表は最後に、「不信任案が可決されなければ、それは国会と国民の意思が乖離していることを示すことに他ならない」と述べ、決議案への賛同を求めて演説を終えた。
森政権の存続は民主主義の崩壊招く
石井副代表が賛成討論
各会派の討論に移り、民主党・無所属クラブからは賛成討論者として石井一副代表が登壇した。
石井副代表は、「森政権、自公保政権が存続して国滅ぶ、であってはならない」として、まず賛成の理由として、森内閣の存続が民主主義の崩壊を招くことに他ならないと主張。かつて在籍した自民党を指して、「今の自民党に、自由も民主主義もない」「理性のかけらもなく、もはや恫喝としか言いようのない行為が公然と行われている」と痛烈に批判した。
また、経済政策の失政を2番目の理由としてあげ、「市場はこの内閣の一刻も早い退陣を切望している」と指摘した。
さらに3つ目の理由として、石井副代表は「わが国の国際的地位の低下」をあげ、北朝鮮問題やロシアとの平和条約締結交渉、日米関係でも、理念も戦略性もない外交で国益を損ねているのは明白だと主張した。
石井副代表は最後に、「自民党の執行部の強権、脅かしの政治は時代錯誤、アナクロニズムに過ぎない」と再度自民党の姿勢を批判。また、不信任案に賛成すると表明しながら土壇場で本会議を欠席した自民党の加藤紘一氏らを「その言明が果たせないのであれば、国民に対する公約違反であり、背信行為だ」と厳しく批判し、討論を終えた。
この後本会議は、反対討論をした保守党の松浪健四郎議員が、演壇から野党席に水をかける暴挙を行ったため、野党議員が演壇の周りに詰めかけ猛烈に抗議。にもかかわらず、綿貫衆院議長が議事を強引に進めようとしたため、民主党は議長不信任案を急きょ提出した。
本会議は日をまたいで延会され、衆院議運委理事会が議長不信任の取り扱いを協議。本会議再開後、議長不信任案の討論と採決が行われ、小沢鋭仁国対委員長代理が趣旨説明。起立採決の結果、不信任は否決され、内閣不信任案の討論が再開された。
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