民主党FaxNews No.380 2001年3月26日(月) 戻る3月目次

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[CONTENTS]
(1)民主・自由・社民・無所属の会〜13選挙区(1人区)で選挙協力合意
(2)千葉県知事選挙=党推薦の若井康彦さん及ばず
(3)平成13年度政府予算案が成立〜機密費削減の野党修正案届かず
(4)中途半端な不良債権処理を追及=締めくくり質疑で峰崎直樹議員
(5)野党修正案は国民の要求に応える必要最低限の修正〜千葉景子議員


民主・自由・社民・無所属の会
13選挙区(1人区)で選挙協力合意…参院選の与野党逆転へスタンバイ

 今年夏の参議院選挙で民主党と自由党、社民党、無所属の会の4党が協議を続けてきた定数1の選挙区(1人区)での選挙協力協議がこのほどまとまり、26日午後、都内のホテルで4党の党首と候補予定者、連合の鷲尾会長が出席して、記者発表が行われた。

 最初に民主党の菅直人幹事長が、約4ヶ月にわたった実務者協議を経て、今月22日に4党の幹事長・書記局長会談で確認、発表に至った経過を報告。1人区での4党による選挙協力は13選挙区となった。

 この日出席した10選挙区の候補予定者を紹介した後、4党党首が合意文書に署名した。 続いて鳩山由紀夫代表が挨拶に立ち、まず合意に向けての各党の協力と実務担当者の協力に感謝の言葉を述べた。そして候補者予定者を「一党一派に偏せず、自公保打倒のためにそれぞれの思いをぶつけてほしい。国民の声を大事に頑張ってほしい」と激励した。

 続いて挨拶した各党の党首も今回の選挙協力合意について「憲政史上かつてない画期的なこと」(自由党小沢党首)「大変意義が大きい」(社民党土井党首)などと口々に評価し、参議院での与野党逆転から政治を転換させようとそれぞれに力強く語った。

 また連合の鷲尾会長は、「野党が結束した以上、私たちももう言い訳は許されない。全面的に応援していきたい」とエールを送った。

 最後に出席した候補予定者と各党党首が一堂に並んで記念撮影を行い、参院選に向けての決意を新たにした。

●4党選挙協力は次の13選挙区

富山(候補者擁立作業中)
石川(候補者擁立作業中)
三重=高橋 千秋(無所属)
滋賀=法雲 俊邑(民主党公認)
岡山=石田 美栄(民主党公認)地元との協議中
徳島=木村 清志(民主党公認)
香川=名倉 美登里(無所属)
愛媛=島川 崇(無所属)
高知=中村 久美(民主党公認)
熊本=香山 真理子(民主党公認)
大分=梶原 敬義(社民党公認)
宮崎=東 治男(無所属)
沖縄=照屋 寛徳(無所属)

●1人区での民主・自由協力=岩手・秋田・奈良・和歌山

●1人区での民主・社民協力=長崎・鹿児島



千葉県知事選挙
党推薦の若井康彦さん及ばず

 千葉県知事選は25日投票され、即日開票の結果、前参議院議員の堂本暁子氏が当選し、民主党が推薦した若井康彦氏は42万8千票余りを得たものの惜敗した。

 民主党は同日夜熊谷幹事長代理が談話を発表し、「21世紀の千葉県を担うには若くて行動力のある候補がふさわしいと判断し、県政改革を訴える若井候補の当選を目指し、全党を挙げて支援してきた」と選挙戦を振り返り、今回の選挙結果について「有権者が新しい政治を求めている」と分析した。

 鳩山代表は26日、党本部で記者団に対し、「非自民の票を足すと圧倒的に多かったにもかかわらず、その票を若井さんに集中できなかったことは、深く反省しなければならない。民主党は市民が主役の政党を目指して誕生したにもかかわらず、まだそうなっていない。組織のあり方など国民政党に脱皮していくための措置をとっていかなければならない」と述べた。

 また、羽田孜特別代表は同日午後、国会内での定例記者会見で、千葉県知事選挙について「われわれが自信を持って薦めた候補だけに残念と言うより、くやしい。しかし敗れたとはいえ、42万票を超える得票をいただいた。反自民票を合計すると、大きな流れとして自民党中心の政治はいけないという思いが表された選挙だった」と語った。また、若井候補については「県民の皆さんに彼の真価を知らせることができなかったことは、本当に申し訳なく思っている」と反省の弁を述べた。



平成13年度政府予算案が成立
機密費削減の野党修正案届かず

 平成13年度政府予算案の審議は26日、参議院予算委員会で大詰めの締めくくり総括質疑を迎えた。



●中途半端な不良債権処理を追及
  締めくくり質疑で峰崎直樹議員

 民主党・新緑風会の最後の質問者として峰崎直樹財務金融ネクスト大臣が立ち、日露首脳会談、ゴルフ会員権問題、経済問題などについて、政府を追及した。

本題に入る前に、広島県呉市生まれの峰崎議員は、24日に発生した安芸灘を震源とする地震(芸予地震)の被害と政府の危機管理体制について質問。続いて、日露首脳会談については、1956年の日ソ共同宣言を平和条約交渉の出発点として確認したとして、これを会談の成果だと強調する森首相に反論。むしろ、二島返還だけに焦点を当てて四島の問題を後景化させただけではないか、と追及し、56年宣言の第9項の検討作業が重要になると指摘した。

経済問題では、政府のこれまでの不良債権処理策のずさんさを追及。とくに平成11年3月の金融機関への公的資金注入の問題を取り上げ、「厳密な査定を行わず、中途半端な注入で済ませたから、今になって外国から早急な不良債権処理を求められるようなことになったのだ」と指摘し、政府担当者の責任を問うた。柳沢金融担当大臣は、「不良債権が大問題になっているというが、金融システムの安定性に問題があると言われているわけではない」などと弁明した。



野党修正案は国民の要求に応える必要最低限の修正
●千葉景子議員


 質疑が終了し、政府予算案ならびに野党3会派提出の修正案について討論、採決が行われた。野党の修正案は23日から予算委員会で審議が行われていた。

 討論では、民主党・新緑風会を代表して、内藤正光議員が登壇。財政赤字に拍車をかけ、公共事業にメスを振るわない政府案を批判し、修正案への賛成を呼びかけた。
しかし採決では、与党3党の反対多数で修正案は否決、政府案が可決された。

 続いて、参議院本会議でも、政府案と修正案について討論、採決が行われた。修正案の趣旨説明に立った民主党・新緑風会の千葉景子議員は、官房、外交両機密費の大幅削減と赤字国債発行額の縮減を盛り込んだ修正案を、「国民の要求に応える必要最低限の修正」として受け入れを迫った。

 また、民主党の和田洋子議員が修正案への賛成討論に立って、多額の公共事業等予備費の計上、報償費の見直し回避など、政府案の欠陥を一つ一つ批判し、修正案への賛同を呼びかけた。

 記名投票による採決では、修正案は賛成=104、反対=135(有効投票総数239)で否決。再度の記名採決で政府案が可決され、平成13年度予算案が成立した。

 菅幹事長は予算成立を受けて談話を発表し、「予算審議中に与党3党が緊急経済対策を発表したことは政府予算自体が欠陥予算であることを如実に証明している」と厳しく批判。

 また鳩山代表も同日夕記者団に、「花見の季節なのに花の咲かない花道予算だ」と語り、日米・日露首脳会談や予算成立などを首相退陣の「花道」としようとする与党の姿勢を皮肉った。


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