2001/10/04 | 戻る/ホーム/民主党文書目次 |
自公保政権維持だけの選挙制度改革 |
〜自民・公明・保守の連立与党「中選挙区復活で合意」〜 |
9月20日、自民・公明・保守の与党3党は、衆議院の選挙制度に中選挙区制度を復活させることで合意しました。
具体的には、東京23区や政令指定都市、人口の多い主要都市で定数2〜4人の中選挙区を作ろうというものです。仮に、この自公保案が国会を通過すれば、総定数300の小選挙区のうち4割近くが中選挙区になります。その結果、衆議院の選挙制度は、都市部は定数2〜4の中選挙区制度、郡部は定数1の小選挙区制度、これに比例ブロック制度が加わるという世界に例を見ない選挙制度になります。
衆議院の選挙制度の変遷 選挙制度 総定数(人) 明治22年 小選挙区制 300 明治33年〜大正7年 大選挙区制 369 大正8年〜大正13年 小選挙区制 464 大正14年〜昭和19年 中選挙区制 466 昭和20年〜昭和21年 大選挙区制 468 昭和22年〜平成5年 中選挙区制 466〜512 平成6年〜平成13年 小選挙区比例代表並立制 500〜480
自民・公明・保守の与党3党が衆議院選挙に中選挙区制度復活で合意するや、マスコミはいっせいに与党3党案を批判しています。
「あまりに軽い与党合意」(読売新聞9月27日4面)
中選挙区制が復活できれば、定数削減にはこだわらないというのなら、政党のエゴが剥き出しと考えざるを得ない。
「中選挙区復活は論外だ」(朝日新聞9月27日社説)
中選挙区制度の全面復活を目指す公明党と、都市部に複数定数区を欲しがる自民党の妥協の産物である。
「許されない中選挙区復活」(日本経済新聞9月22日社説)
これほど露骨な党利党略、ご都合主義は珍しいだろう。都市部に中選挙区制を復活させるという、自民、公明、保守の与党3党がまとめた選挙制度見直し案のことである。
「許されない理念なき改悪」(産経新聞9月25日主張)
連立政権の維持だけを目的にした安易な選挙制度の変更は国の進むべき方向を危うくしかねず、断じて容認できるものではない。
「エゴ丸出し案は許せない」(毎日新聞9月30日社説)
自民党には、昨年の衆院選ではっきりした都市部での不振を解消したいという事情がある。双方の妥協が3与党合意といえる
国 名 | 1票の格差の是正方法 |
アメリカ | 10年ごとの国勢調査に基づき、基本的には人口比例配分。 |
フランス | 全選挙区の平均人口から20%以内で調整。 |
ドイツ | 全選挙区の平均人口から15%以内で調整。 |
イタリア | 全選挙区の平均人口から10%以内で調整。 |
国 名 | 日本 | アメリカ | イギリス | フランス | ドイツ | イタリア |
選挙権年齢 | 20歳 | 18歳 | 18歳 | 18歳 | 18歳 | 18歳 |
国 名 | 選挙制度 | 総定数 |
アメリカ | 小選挙区制 | 435 |
イギリス | 小選挙区制 | 659 |
フランス | 小選挙区制2回投票制 | 577 |
ドイツ | 小選挙区比例代表併用制 | 656 |
イタリア | 小選挙区制と比例代表制の組合せ型 | 630 |
日本は、政権交代でしか、変わらない
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