2007年2月22日

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166 参院・政府開発援助等に関する特別委員会

13時から2時間強、政府開発援助等に関する特別委員会(ODA特)に出席しました。下村恭民教授と三浦有史さんから意見陳述をいただき、委員からの質疑に答えていただきました。私も最後に、NGOの活用につき質問しました。


平成十九年二月二十二日(木曜日)

○江田五月君 民主党・新緑風会の江田五月でございます。

 今日、お二人の先生方、貴重な御意見ありがとうございました。もう時間も過ぎているので簡単に申し上げますが、下村参考人の卒業という問題提起、それから三浦参考人の補足の中にある、今もおっしゃいましたが、投入ではなくて成果という問題提起、共通をしているところがあるだろうという気がしますが、問題は卒業して何になるのか、成果というのは何をもって評価するのかというところで、最終的には、やはりお互い国際社会をつくっているその国際社会の構成員として国際社会をうまく動かしていく、そういうそれぞれの国なり国民になっていただくことだろうという気がするんですね。

 そうしますと、やはり先ほどの四原則もそうですが、四原則はあくまで日本が出すときのこちらの基準ですけれども、もっと進んで、例えば草の根無償なら草の根無償でプロジェクトをつくるときに向こうの住民の皆さんがどれだけそのプロジェクトに入ってきているのか、あるいはこちらがそのプロジェクトを実施するときにどれだけ日本の若者がそこへ入っていっているのか、それによってどれだけこの国際社会の中で人の交流ができてきて、そういう人がどれだけ基本的人権とか民主主義とかいうことについて素養を持って民主主義の政治の動かし方を上手に動かしていけるようになっていくのかと、そういう息の長いプロセスではないかという気がするんですが、そんな意味で、ODAの実施過程でNGOの皆さん、これは現地もそうだし日本もそうだし、こういう皆さんがどれだけかかわっているかということをひとつ重要に考えていくべきではないかという気がするんですが、簡単で結構です、お聞かせください。

○参考人(下村恭民君) 今先生おっしゃった指摘は全くそのとおりだと思います。

 それで、最後の点ですが、NGOですけれども、ODAはあくまでも相手国政府をパートナーにして進めていくわけですけれども、それが限界があるということは、非常に大きな限界があるわけで、もう一つパートナーを、NGOというパートナーを見付けて参加を促すという形で、参加って、先方の人々の参加を促すという形で、二つのパートナーを巧みに有効に使って、その長所を生かしながら援助を進められれば少し良くなるかなと思いますけれども、NGOだけではやはり先方の行政、政府機能が育たないということになりますから、やはりパートナーは二つあって、それが両立をしながらいくということが目標、難しいですけれども、目標だというふうに思っております。

○参考人(三浦有史君) 基本的に下村先生のおっしゃったのと同じで、ASEANのベトナムとか状況を見てみますと、現地でベトナム政府、世界銀行、ADB、日本政府、その他の欧米ドナー、あるいはNGOも入って、あるいは現地の関係者の団体も入っていろんな会議が催されております。おっしゃったようなことは一部の地域ではかなり動いておりますので、そういうものを一つのモデルケースとして世界に広げていくと、それを日本がどうしたらうまく動くんだということを世界に説明していくというようなことも重要かなというふうに思います。

○江田五月君 終わります。


2007年2月22日

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