2003年8月5日(火) 戻るホーム記者会見目次

菅 直人代表/定例記者会見要旨

○今日をスタートに正式に社民党との選挙協力について協議を始める
明日、広島の平和祈念式典に参加
自由党の小沢党首と全国遊説
社民党との選挙協力についてある程度まとまったところで、11日頃発表したい
日本の閉塞状況を打破するため本物の政権交代を実現する

■今日をスタートに正式に社民党との選挙協力について協議を始める

【代表】先程12時から社民党の土井党首と会談いたしました。わが党は赤松選対委員長、社民党は中西績介選対委員長が同席しました。今回は選挙のことに限っての初めての党首会談ということであります。

結論を申し上げますと、今日をスタートに正式な形で両党間で選挙協力についての話し合いを始めようという合意をいたしました。この間インフォーマルにはいろいろと接触をしてもらっているわけですけれども、正式な形にはなっておりませんでした。

そういった意味で、この間自由党との合併の決定などがありましたけれども、民主党と社民党との間で正式に次期衆議院選挙に向けての選挙協力について話し合おうということを合意しました。それ以外のことについては、特に話をいたしませんでしたが、必要があれば改めて機会を持とうということになりました。後半は食事をしながら懇談をしたというところであります。

■明日、広島の平和祈念式典に参加。

【代表】
このあと私は広島に向かいまして、明日の朝、広島の平和祈念式典に出ようと思っております。その後、今回私の父親の13回忌にあたりまして、先日東京で法要を営んだのですが墓が岡山にあるものですから、お盆のシーズンということもありまして、その機会に母親らと一緒にお墓参りに行くことにいたしております。だいぶ山奥というか辺鄙なところでありますが、親父が生まれて育ったところなのでそこに墓参りに行ってきたいと思っています。

■自由党の小沢党首と全国遊説

【代表】
また自由党の小沢党首とは、今月何回か一緒に全国遊説をしたいと思っております。順次日程が固まりつつありますけれども、それはすでに発表したものもあるかもしれませんが追い追い発表していきたいと思っております。


<質疑応答>
■社民党との選挙協力についてある程度まとまったところで、11日頃発表したい。

【記者】選挙区については特段合意はしていないということでよろしいのかというのが1点と、別件で田中真紀子前衆議院議員が秘書給与問題で不起訴ということが決まったことについてどのように思われますでしょうか。

【代表】最初の件ですが、民主党と社民党の間での次期衆議院選挙に向けた選挙協力についての正式に話し合いを始めるということで合意したということで、今日の時点では具体的な選挙区でここを応援するとかしてもらうとかいうことについては決まっておりません。内々の話はいろいろとしておりますけれども、出来ればもう少しまとまった段階で赤松さんは11日頃ではないかと言っていましたが、まとまった段階できちっとした形で発表したいということを言われていましたし、そこは両選対委員長の取り仕切りを尊重してお願いをしたところです。

田中真紀子前代議士の不起訴については、私も報道で見ました。刑事事件ですからあまり迂闊な言い方はできませんが、かなり辻元前代議士の問題なども含めて厳しい対応が警察なり司法当局によってとられている中で、田中真紀子前議員についてはまったく問題がなかったのかと言われれば、果たしてそうかなというふうにも思います。そういう点では多少疑問が残るというのが率直な感想です。

【記者】今日の土井さんとの会談では、連立政権を樹立する際の話し合いみたいなことを開始するという話はなかったかということと、11日までに選挙協力について発表したいということでしたが、その際にはまた党首会談を開く予定などはあるのでしょうか。

【代表】最初の連立政権うんぬんなどについては、今日はまったく話をしておりません。社民党のほうでそういう話も前提にあれば応じるというようなことは、決まったという報道は見ておりますけれども、今日はそのことをとくに土井さんのほうからも話はありませんでした。私も今日は選挙のことのみという理解でありましたので、選対委員長に同席をしていただきましたので、まったくそのことは触れておりません。

11日になるかどうか先程言ったように、委員長がそのくらいじゃないかと言っておりましたが、その時改めて党首が会談を持つかどうかということはとくに決めていませんが、もちろん私も内容はきちっと把握し、党内のある意味では幹事長を含めてきちんとしておかなければいけないと思っていますが、必ずしもその都度党首が立ち会わなければいけないということではないと思っております。

■与党に野合批判される筋合いはない。日本の閉塞状況を打破するため本物の政権交代を実現する。

【記者】
自由党との合併について、これまで細川政権から10年いろいろ政党の離合集散がある度に野合という言葉が言われてきました。かつて新進党のときは土建屋連合という発言もありましたし、自自連立のときは数合わせだという批判をされていましたけれども、今までの政党の合併と今回の合併はどのように違うのかというところをお聞かせ下さい。

【代表】まずいろいろな立場の方がいろいろな表現をされておりますが、とくに与党関係者が言われることについては少なくとも与党関係者に言われる筋合いはないと思っております。たとえば1998年公明党は野党でありまして、その折の国会では相当の法案で当然ながらその当時の与党とは態度を異にしているわけですが、その後そのことについて必ずしも十分な説明がないまま自自公に参加し、そしてその後今日に至ってはクリーンな政党という看板が恥ずかしくなるような24万円への引上げに賛同したり、あるいは平和の党が恥ずかしくなるようなイラク自衛隊派遣に賛成したり、単なる野合というよりはこれまで言っていたことそのものに反する行動をとっているのではないか。そういう批判をもし我々にされるのではあれば、まず自分のやっていることについてきちっと国民に説明をされるのが筋ではないかと思っております。

一般的に言えば私はいま日本が閉塞状況にある最大の原因は政治の閉塞であり、その政治の閉塞の最大の原因が政権交代が実現できていないことにある。10年前に小選挙区制度によって政治が行き詰まった場合は、政党を含めた政権交代つまり同じ党の中の総理ではなくて、本物の政権交代ができるにということで小選挙区制を導入したわけですが、残念ながら野党がなかなかまとまりきれないこともあってこの10年間は政権交代ということは成功しておりません。

そういった意味では政権交代を実現するためには、小異を残して大同につこうというのが私と小沢党首の合意の、まさに最大の理由であります。それに加えて分権の問題、官僚主導の内閣から国民が選んだ国会議員主導の内閣にするといった問題、あるいは安全保障における国連中心の考え方などについては大きい方向としては民主党と自由党の主張は同じ方向を向いているわけでして、手続き的にはわが党の政策マニフェストをそのまま新たな民主党が継承することになっていますから、そういう点で大義名分つまり政権交代のためという大義名分においても、あるいは改革の大きな方向性という意味においても、また手続き的な面においても私は野合という批判にはきちっと答えきれていると思っています。

【記者】これまでの政党の離合集散と、今回はどう違うのでしょうか。

【代表】これまでというといろいろな場面があったものですから、あるいは党が一緒になる場合とあるいは政権を共にする場合といろいろあったものですからちょっとひとくくりにはなかなか説明しにくいのですが、たとえばというとどこと比較すればいいですか。たとえば自社さ政権と言えば、私の立場と同じ党内でもいろいろ違うわけですから、私はさきがけとして参加したわけですしいろいろ立場が違いますからね・・・。

いろいろなことがあったから・・・。別に逃げているわけじゃなくて、たとえばどのときと比較すればいいのかなと思って・・・。

【記者】今回の合併というのはこれまで振り返った上で、まったく新しい形のあり方であるとご覧になっているのか・・・。

【代表】まったく新しい、新しくないではなくて大きい方向性が私は国民の皆さんにとって望ましい方向に行っている、それは先程申し上げた政権交代可能な2つの大きなグループが出来てその間で政権交代が行き詰まった場合には政権交代がおこなわれることが、私は日本の民主主義にとってつまり日本の国民にとって望ましいことだと思いますから、そことが前進するような方向での合併だと、そういう意味では私は他と比較は抜きにして大きい方向としては正しい正しくないというよりも、民主主義の前進にとって沿った方向だと思っています。

【記者】次期衆議院選挙での社民党との関係ですが、選挙協力にとどまって合併ということは検討しないということなのでしょうか。

【代表】現時点ではサンデープロジェクトの場ということ、あるいはその後社民党が党内で決めたと言われている報道について言えば、選挙協力はやりましょうと今日正式にスタートしました。それに加えて政権を共にするということについての可能性については、場合によってはそういうことを話し合いましょうというふうに言われている、あるいはテレビの場でありますが私のほうも田原さんの呼びかけにそれはそうしたいということを申し上げました。

ただこれはまだ正式な話し合いには入っておりません。また合併については、小沢党首などから合併についてもおおいに働きかけようという話もあります。わが党の中にもそういう意見があります。ただこの間は私のほうはいろいろと社民党も問題を抱えられている中で、あまりそのことを申し上げるというのは適切な時期ではないのではないかという思いで、あまりそういった方向での働きはしてきませんでした。

社民党のほうはその後の会議でも我々との合併については考えないと決めたという報道もあります。ですから民主党として何か決めたかと言われれば、とくに社民党とのことについて決めたということはありません。ただ私の責任あるいは選対の責任を含めて、選挙協力については進める。政権交代については場合によっては今後の課題にする。合併についてはもうちょっと様子を、そういうことを言うか言わないかを含めて見守りたいというのが現在の姿勢です。


編集/民主党役員室


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