2003年12月18日(木) | >>菅直人代表の記者会見録 | 戻る/ホーム/記者会見目次 |
岡田克也幹事長 定例記者会見要旨
○税制・年金・三位一体改革は予想どおり、具体的提案をしながら国会で議論 ○実施要項の決定:国民に説明責任を果たさない小泉総理の姿が明確に ○党職員人事:適材適所、意欲を持って働けるよう結党以来初の大幅な異動 ○国連中心の枠組みをつくらない限り、イラク復興は軌道に乗らない ○党訪中団:総理が首脳外交を出来ないなか、野党第一党を代表して訪問する ○田名部・松岡両参院議員に民主党入党を要請、両人とも「同じ思い」と了解 |
■問題先送りの税制・年金・三位一体改革
【幹事長】1つは、政府・与党は税制改正そして年金改革、あるいは三位一体の地方分権改革の方向性がかなり出ていますが、いずれも予想されたこととは言え、結局ほとんどが先送りの中身のない改革であることが明確になっています。
これから、次の通常国会で出てきたものについて、彼らが選挙期間中に語っていたこと、あるいは政権公約の中で述べていたことと対比しながら、やはり#2小泉内閣ではできないんだということを明確に述べて、そしてより良い改革になるように具体的な我々の提案をしながら、議論していきたいと考えています。
■イラクへの自衛隊派遣の実施要項の決定
【幹事長】それから、イラクへの自衛隊派遣について、実施要項が決定されました。
国会の質疑の中で「なぜバグダッド空港が非戦闘地域なのか」という問いに対して、言を左右して明確に答えなかった石破防衛庁長官ですが、実施要項の中でもバグダッド空港は自衛隊活動の実施区域として指定されていますので、やはりその説明責任があると思います。
実はもう、あの質疑の段階で実質的な中身は決まっていたはずですから、国会審議が終わるまで実施要項を決定するのを待っていたというのが現実だと思います。そういった逃げの姿勢に終始しているところに、今の小泉政権の本質が明らかになっていると思います。
いずれにしても、国民にきちんと説明責任を果たさない小泉総理の姿が、今回の実施要項の出し方、そして中身も含めて、極めて明確になったと思っています。
■松岡・田名部両参議院議員の民主党入り
【幹事長】3番目に、今日、松岡参議院議員と田名部参議院議員が代表と私のところにお出でになりまして、民主党入党について私どもからお願いし、そしてお二人ともそのことについて「同じ思いだ」というお話をいただきました。仲間が増えるのは本当にありがたい話で、これから一緒にやっていけることを嬉しく思います。
同時に、次なる参議院議員選挙について、これは党内手続きはこれからですが、それぞれ候補者として頑張っていただきたいと期待をしているところです。
■党職員の人事異動
【幹事長】最後に、総選挙がありましたので、いろんな日程が押せ押せになっていますが、かなりまだ忙しくしています。そういう中で、党職員人事について、明日、北橋幹事長代理から発令したいと考えています。
したがって、今日中身を申し上げるつもりはありませんが、80名以上の職員の皆さんが、しっかり意欲を持って働けるということに最も力点を置いて、適材適所で人材配置をさせていただいたつもりです。
結党以来、ほとんどそういった本格的な人事異動というのはありませんでしたので、今回初めて本格的に、そういったことに政治主導で取り組ませていただきました。
いろいろ揶揄するマスコミもありますが、そういう斜めでしかものを見られないマスコミは大変気の毒だと思います。我々としては、いろんな経験をしながら人材を育てるという観点で、もちろん参議院選挙も近いものですから、あまり大幅に異動するということにはなっていませんが、参院選後もう一度異動する部分も含めて、人事の今回の配置をしたところです。
自由党からもたくさんの人が来られましたので、そういった人たちも含めて一体になって、党の中が協力できるような、そういったものにしたつもりです。
<質疑応答>
■実施要項の中身に対する感想
【記者】実施要項についてですが、出国の日時を明記しなかったりといった問題点もあるようですが、実施要項の中身について幹事長がどういうご感想をお持ちか伺えますか。
【幹事長】先ほどちょっと申し上げたところですが、具体的な地域が本当にこれで適切かどうか、説明がなされていません。
それから「武器・弾薬の輸送はしない」と書いてありますが、現実にはチェックしようがないわけで、そういう意味で「希望」が述べてあるに過ぎないわけです。そういったところは極めて不十分であると思います。
ただ、我々は出すことそのものに反対していますので、そういう前提で考えたときに、そうコメントすることはないわけですが。
■欧州・中東各国大使館の訪問
【記者】イラクの関連で、幹事長はヨーロッパと中東の大使館をだいぶ回られていると思いますが、民主党の考える「国連を中心とした枠組みづくり」ということに対する各大使館の反応と、そういう状況がいつぐらいに出来上がってくるという見通しを持っていらっしゃるのかという2点をお願いします。
【幹事長】この前もちょっと申し上げましたが、フランス大使とドイツ公使のご意見は、我々とほとんど同じです。
「いつできるか」というより、「やらない限り本当の意味でのイラクの復興というものは軌道に乗らない」と判断しています。そのために、これから一層の努力をしなければいけないと考えています。
■英国大使の反応
【記者】今日もイギリス大使館に行かれましたが、イギリス大使の反応はどういう感じだったんでしょうか。
【幹事長】もちろん、イギリスはアメリカと並んで戦争を行った国ですし、現在も占領行政の中心を担っているわけですから、我々とは明らかに考え方は違うわけですね。そこは、考え方の違いというのは相互に認識をいたしました。
国際的な協力についても、どちらかと言えば悲観的なお考えをお持ちです。そこは、立場の違いというのは当然ありますので、我々は今のままではとても現在のスケジュールどおりの展開は無理だろうと考えているわけです。そこは意見が違うということなんでしょうね。
■党訪中代表団
【記者】訪中の期日が迫っていますが、改めて向こうに行かれて中国政府の方々とお会いになって、どういうことを伝えたり意見交換をされたいのか、その意気込みみたいなものをお聞かせください。
【幹事長】日本国総理大臣が中国に行って首脳外交が出来ない状態ですから、それに代わって私たちが行くと。野党第一党を代表していくと。そういう思いです。
具体的案件は多岐に渡ると思いますが、幅広く意見交換をしてきたいと思います。
特に、北朝鮮の問題は、6カ国協議もまだ開けない状況ですので、そういったことについて中国政府の考え方を聞くとともに、早期開催に向けて努力をお願いしてきたいと思います。
もちろん、あわせて拉致の問題について、6カ国協議の中でしっかり取り上げるように、その要請もしてきたいと考えています。
あとは幅広く意見交換をしてきたいと思いますが、台湾問題も、我々が特に望んだというわけではないんですがテーマになるようですし、経済問題も当然なると思います。
我々は政治家に会いに行くんですから、そういうことと並んで、政治家同士の信頼関係を深めて、長い目で見た日中関係を良くしていくということについて確認をしたいと思っています。
■田名部・松岡両議院の入党手続き
【記者】田名部参議院議員と松岡参議院議員の件ですが、先ほどお二人とも同じ思いだっであったということで入党のお話がありましたが、お二人からは今日は口頭で了解を得たということでいいのかというのが1点とですね……
【幹事長】口頭というのは?
【記者】いわゆる入党願という形で書面であったのか口頭であったのかという点が1点とですね、あともう1点、今後の入党の手続きについてお願いいたします。
【幹事長】むしろ私どものほうからお願いをしたということです。それに対して、お二人から「同じ思いである」というお話がありました。
方向性はこれでもう確認されましたので、あとは実務的な手続き、それは大した手続きがあるわけではありません。一定の様式に従って入党手続きをしていただくということが残されているだけです。
もちろん、常任幹事会で最終的にご報告しなければならない問題だと思っています。来週の木曜日ですね。
編集/民主党役員室
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