2004年1月9日(金) >>菅直人代表の記者会見録 戻るホーム記者会見目次

岡田克也幹事長 定例記者会見要旨

○役員会・常幹で党大会の諸準備を完了、政権交代に向けたスタートを切る
なぜ総選挙後2カ月もの間説明責任を果たさなかったのか総理に説明を求める
陸自派遣命令:出るか分からない本隊についてまで承認しろというのは無茶
仙台選挙違反:陣営から逮捕者が出たことは申し訳なく思っている
一定内の電話作戦へのアルバイト料支払いなど公選法見直しの余地あり
国連待機軍:代表の問題提起を真摯に受け止め、党内で迅速に議論したい

■党大会に向けて

【幹事長】今日の一連の役員会、常任幹事会で、12日から始まる党大会に向けての諸準備を完了しました。選挙もあり、その後年末年始ということでバタバタしましたが、準備がようやく終わりましたので、あとは今年1年のスタートの党大会です。

 攻めの1年にすると宣言していますが、党予算その他の中に、そういった趣旨のこともいろいろ盛り込んだつもりです。年度途中にある参議院選挙も含めてしっかりとした対応をし、政権交代に向けての第一歩の年にしたいということ、しっかりとしたスタートを切りたいと考えています。

 なお、その関連で、代表選の規約について、今日の常任幹事会で最終的なご議論をいただきました。決選投票のやり方などについて、条文に即してご議論をいただき、了解をいただいたところです。

■臨時国会召集要請書に対する回答

 それから、国会のほうはまだスタートまで1週間ありますが、1月9日付けで福田官房長官から、私と石井衆議院議員と横光衆議院議員との3名宛に、臨時国会の召集要請書の提出についての返事をいただきました。

 一応、ハンコをついた正式な文書としていただいたんですが、当然ですが中身は素っ気なくて、「1月19日に常会を召集することが決定しましたからご了承願います」という、理由も何もない単なる通知のための文書です。

 我々としては、解散・総選挙があったあと総理の所信表明がなされていない、それを速やかに行うべきである、したがって臨時国会を召集すべきであるということを申し上げてきたわけですが、結局その責任は果たされないまま1月19日に常会が召集されるので、そこで施政方針演説をもって代えるという趣旨だと理解しますが、戦後の内閣の中で、今までなかったことを小泉さんはやろうとしているということです。

 なぜ、選挙が終わって2カ月以上責任を果たさなかったのか、そのことについて明確な説明を求めたいと考えています。

 やや皮肉っぽく言いますと、「通常国会が始まったあとの施政方針演説は、2カ月間練りに練ったさぞかし立派なものが出てくるんでしょうね」と、皮肉を込めて申し上げたいと思います。

■陸自の派遣命令と国会承認

 それから、陸上自衛隊の派遣命令についていろいろな報道がありますが、マスコミなどを見ていますと、今回の位置付けは本隊を出すための調査的な位置付けで行くとも言われているようですが、ということは調査をした結果として本隊を出さないこともあると、そういう建前で行くことになると思います。

 そうすると、この通常国会の冒頭に恐らく事後承認の話が出てくると思いますが、事後承認の議論がされる段階ではまだ本隊が出るか出ないか分からない、そのための調査中であると、こういう事になるわけで、私の常識から言うと、では本隊が出たあとでまた事後承認が必要なのだろうと。

 事後承認であるものを、事前に中身が分からないまま承認しろという無茶苦茶な話ですので、その辺を政府がどのように考えているのか是非ご説明を伺いたいものだと思っています。

■小沢代表代行の役員会・常幹初出席

【記者】今日、小沢代表代行が役員会と常任幹事会に初めて出席ということになりましたが、それについての幹事長としての感想、今後の期待などがあれば。

【幹事長】感想は特にありません。ただ、今回私の方からお願い申し上げて、特に年の初めですから、ご出席を快諾していただきました。

 特に、党大会についてのいろいろな協議もありましたので、そのことも出ていただいた理由だと思いますが、これからも重要な局面では出ていただき、是非ご議論いただきたいと思っています。

■宮城1区・2区の百日裁判と公選法改正

【記者】年末に仙台で、選挙違反で連座制の適用を前提に百日裁判が通知されましたが、これについての感想を改めて伺いたいのと、今日、常任幹事会で公職選挙法の改正について議論があったということですが、今、法律的にどういう問題があるとお考えなのか伺わせてください。

【幹事長】まず、宮城1区・2区の我が党の当選した衆議院議員の選挙に関して、その選挙の支援者の中で、百日裁判を前提とした提起が行われているということは極めて残念であると思います。選挙でご支援いただいた支持者の方に対しても誠に申し訳ないことだと思っています。

 そのうえで、今後この問題をどう考えるかということについては、鉢呂総務局長にも現地へ行っていただいたりして状況把握をしていただいているので、そういうものをよく精査しながら、来週ぐらいに党としての対応を検討したいと考えています。

 もちろん、現時点で連座の適用があるとかないとかというところには行っていないわけで、現在提起されている問題について、最終的にどういう判断を司法が下すかということもあって、その次のステップとしての連座の問題ですので、そういった先々のことまで私が今の段階で申し上げるのは時期尚早だと思っていますが、少なくとも陣営の中で逮捕者が出たということは大変申し訳ないことだと思っています。

 その関連といいますか、今、公選法についての議論が、代表も少し提起されましたが、いろいろな曖昧さがあることは間違いないと思います。私自身も自ら選挙をする立場で考えてみても、まず1つは選挙についてのいろいろな規制が多すぎると実感します。

 そしてかつ、非常に曖昧だということですね。警察なり検察の判断に委ねられる部分が非常にありますので、やり方によって厳しくも緩くもなるということは、必ずしも適当だとは思いません。

 今回問題になっているのが、いわゆる電話作戦について、それが利益供与に当たるのではないかということですが、そういったことについて、これから立法論の問題として少し再考の余地があるのではないかと思っています。

 かつてウグイス嬢についても同じようなことがあって、法律を改正して一定の対価を認めたということもあったと記憶していますが、電話作戦についても一定の範囲の中で、もちろんそれは社会的な常識の範囲の中でアルバイト料としての賃金の支払いをするということを、一定の枠の中でトータルの選挙のための費用の中で認めていくということは、立法論としては検討の余地があるんじゃないかと思っています。

 選挙管理者の範囲についても、あまりにもはっきりしていないというところもありまして、ただ、これは難しいのは、あまり明確にされてしまいますとその抜け穴を狙うような動きもありますので、そういう意味で今はかなり広く抽象的に書いてあると思いますが、その結果として、候補者本人が全く関知をしないようなところで起きたことについても責任を負うと。単に責任を負うだけではなくて議席も失うということになりますと、それが果たして妥当かどうかということについて、立法論として議論の余地は大いにあると考えています。

■国連待機軍

【記者】今日、改めて代表から話がありましたけれども、国連待機軍の件について、今後の議論の課題など、個人的見解も含めて、幹事長としてどのようにお考えか、改めて教えてください。

【幹事長】「幹事長として」と聞かれれば、個人的見解はありません(笑)。

 代表が今日の常任幹事会でも役員会でも提起をされました。1つの重要な問題提起だと思いますし、我が党の代表が言われていることでありますので、それを真摯に受け止めて、党の中でこれから迅速に議論をして結論を出していく必要があると考えています。


編集/民主党役員室


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