2004年4月2日(金) | >>菅直人代表の記者会見録 | 戻る/ホーム/記者会見目次 |
岡田克也幹事長 定例記者会見要旨
○最も重要な年金問題で説明責任が果たされぬ以上、審議ストップもやむを得ない ○各議員・候補者が政府対応の不備を世論に訴え、再審議に応じさせることが重要 ○今後の対応を今言うのは不適切、一刻一秒真剣勝負で再審議を求めている ○世論の支持:まともに答弁しない総理の姿は国民の目に焼き付けられている ○山崎・平沢両氏の訪中:官房長官・外相は不快感を示すよりも反省の弁が先 |
■年金問題と政府・与党の「審議拒否」
【幹事長】今日は何と言っても、国会の問題、年金の問題に尽きると思います。
昨日の本会議における、我が党の枝野政調会長、古川ネクスト厚生労働大臣の質問に対して、まともに答えない総理の姿が浮き彫りになりました。我々から見て、とても誠実な答弁がされているとは考えられませんので、再度審議をやり直せということを求めましたが、それが拒否をされ審議できない状況のまま、今日、本会議が開かれたことは誠に遺憾です。
我々としては本会議をきちんと開いて、国民が最も関心がある年金の問題に対して、国民の分かるような議論のやり取りがなされるべきだと考えて、今、政府・与党側の対応を見守っているところです。
もちろん、本会議がそういう不正常な状況ですので、各委員会も同様に止まっているという状況です。我々としては極めて不本意ですけれども、しかし最も重要な年金の問題について説明責任が果たされていない以上、やむを得ないことだと思っています。
一刻も早く政府が、小泉総理が自ら答弁しなかった問題を中心に、きちんと我が党の審議要求に応じるように求めたいと考えています。
この週末は、各議員あるいは候補者が全国に散って、政府の対応の不誠実さ、逃げの姿勢、そういうものをしっかり訴えていくなかで、世論を味方に引き付け、そして再度審議することに政府が応じざるを得ないような状況に持っていくことが最も重要なことだと考えています。
今日の池袋駅東口での、代表あるいは私も入っての街頭演説を言わば皮切りに、この週末、全国で同じような試みがなされることになります。この国会の大きな山場だと認識していますので、しっかり戦い抜いていきたいと考えています。
■昨日の本会議での対応/今後の見通し
【記者】(NHK)年金をめぐる国会対応についてですが、昨日、田中真紀子さんが指摘していましたけども、枝野さんが再々質問した段階で総理が答えてなかったわけですから、あの時点で止めるべきだったという指摘がありますけれども、そういう指摘を捉えれば、今日になって止めるというのはちょっとチグハグな感じがするんですが、これについてはどう受け止めているのかということと、今後、審議に応じるか政府側の対応を見守るということですけども、どこまで審議に応じられないという状況で今後引っ張っていくのか、今後の見通しについてお願いします。
【幹事長】まず、昨日の本会議における状況は、私ももう少し熟練したやり方があったかもしれないとは思っています。それから、古川議員の質問が終わったあとも、議運の皆さんに私から出向いて、対応するように申し上げたわけですが、そういった若干のことはあるかもしれません。
しかし、それで止まったかというと止まることはなかったと思います。本会議がそういう形で止まるというのは普通、非常に考えにくいことです。
今日、改めて議院運営委員会の場で我が党が主張し、そしてそれが容れられないということになったということです。
それから、今後の対応は、これは一刻一刻、真剣に戦っていくということですので、いつまでにとか、そういったことを申し上げるのは適切ではないと思います。
我々も、国会に長い間我々が出ない状況が続くことが決して望ましいとは思っていません。ただ、今のこの政府のいい加減な、答弁をまともに行わない国民無視の姿勢、そういう状況が続く限り、国会を開いて我々が出ても同じことだと考えて再度審議をやり直すことを求めているわけで、一刻一刻、一秒一秒が真剣勝負だと考えています。
■民主党案の提出方針
【記者】(東京新聞)当初、対案を9日に提出するというお話でしたが、今回のような状況になって、対案を9日に提出するという方針はどういうような取り扱いになるのでしょうか。
【幹事長】基本的には変わっていません。我々は9日を目指して作業をしていますので、9日には出せると思います。
ただ今までは、9日に出すことで政府案と一緒に厚生労働委員会で年金の審議に入るということでしたが、厚生労働委員会を勝手にどんどん動かしていくということになりますと、9日という日の意味が大分変わってくるとは思います。
だからと言って、我々は先に送ろうという気持ちを持っているわけではありませんが、そういう状況・意味付けが変わってくるなかでの総合判断の問題だと思っています。
■審議再開のシナリオ
【記者】(朝日)今後のシナリオなんですが、あくまでも再度審議を求めていくという以外、今のところ選択肢としてあり得ないのか、それとも、例えば政府案の不備を総理自身に認めさせておいて、時限立法にしてとりあえず審議に入るとか、選択肢が他にないのかどうか、その辺りいかがでしょうか。
【幹事長】いろいろケース・スタディをすることは悪くはないと思いますが、これは我々がとやかく考える話ではありません。政府・与党の側がこういうふうにしたいという提案を持ってくるのであれば、それは我々も検討しますが、我々が今、こうしたらどうでしょうか、ああしたらどうでしょうかと、そういうことをいう立場にはないと。
【記者】(日経)昨日の国会審議の小泉総理の答弁によって審議を止めたということであって、つまり対案を出したからといって、そのときに審議再開という理屈にはならないかと思うんですが、改めてお聞かせ願えますでしょうか。
【幹事長】対案を我々が出したからすぐ再開ということではもちろんありません。論理的には直接関係ありません。
■参議院の国会対応
【記者】(日経)参議院のほうの対応については、衆議院と同じような対応になるのか、それとも、参議院独自の判断なのか、ここについてちょっと教えていただけますか。
【幹事長】今日の役員会でも議論をしました。衆参独立の院ですので、月曜日は委員会はそうたくさんありませんが、若干あります。火曜日はいくつかの委員会がありますが、そのときの状況を見て判断することになりますが、基本的に独立の動きです。水曜日に本会議が立っていますので、これは1つの考えどころだと思っています。そのときの状況を見て、火曜日の役員会などで議論することになると思います。
■世論の動向に対する認識
【記者】(共同)先ほど「世論を味方に引き付けるように」とおっしゃいましたが、現状認識としては、今回の対応に世論の支持が得られていると考えていらっしゃるんですか。
【幹事長】まだ、国会に出席しないと我々が決めてからそんなに時間が経っていませんので、具体的な反応が今返ってきているわけではありません。今日、池袋で街頭演説をすれば、少し状況が分かるかなとは思っています。
ただ、マスコミの皆さんにどこまで報じていただいたかは別にして、昨日の総理の答弁が、枝野政調会長の言葉を借りれば「中学生でも分かるような話」、それに対してまともに答えていないということは、国会中継を何らかの形でご覧になった方にははっきり分かったはずですし、それから古川さんが2問追加質問したにもかかわらず、第2問について全く答えていないということですので、そこは伝わることだと、十分理解していただけることだと思っています。
年金制度の根幹の部分の議論ですので、そういうことにもまともに答えないという総理の姿というものは、国民の皆さんの中にしっかり焼き付けられるのではないかと思っています。
■自民党・山崎前総裁と平沢政務官の訪中
【記者】(読売)自民党の山崎前副総裁と平沢勝栄総務大臣政務官が、中国に行って北朝鮮側と接触して、政府・自民党の中で問題になっていますけれども、これについて幹事長のご所見をお願いします。
【幹事長】平沢さんや山崎さんのことについて、そのものについては私がコメントする立場にはないと思います。自民党の中で、あるいは政府がコメントすべき問題であって、私が何かとやかく、良い悪い含めて、言う話ではないと思っております。
ただ、一般論として考えた場合に、福田官房長官を始め関係者の皆さんが「交渉は政府が一元化しているんだから」と、そういったお話もされています。私は政府が外交交渉に責任を持ってやるということはその通りだと思いますが、しかし1年以上経って何の成果も上がっていない、前進が見られない、6カ国協議の後も目途がついていないという状況の中で、いろいろな人が心配して動きが出てくることに対して、一般論としてそれがおかしいとか駄目だということではないと私は思います。
もし、官房長官や外務大臣が不快感を示されるのであれば、まず自らの姿勢、自らのやってきたことに対する反省の弁が先に立つべきだと私は思っています。
私は、平沢さんや山崎さんを、決して擁護しているわけではありませんからね。そこは間違えないようにしてください。(笑)
編集/民主党役員室
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