2004年4月23日(金) | >>菅直人代表の記者会見録 | 戻る/ホーム/記者会見目次 |
岡田克也幹事長 定例記者会見要旨
■埼玉・広島・鹿児島3補選の状況
【幹事長】今日は、いよいよ25日に補選の投票が行われるということで、私自身もこれから本会議後に広島、そして明日は埼玉ということで、代表はそれと入れ替わりのような形になると思います。その他、鳩山前代表あるいは石井副代表等々の幹部が、手分けをして応援に行くことになっています。
今の状況は、感触でしか分かりませんが、埼玉8区と広島5区はそれぞれ、感触としては悪くないと思っています。手を振っていただく方が随分多いなという感じがしますし、関心も高まっているなと認識をしています。
もちろん、3つの選挙区それぞれ重要ですが、特に広島5区、埼玉8区については、何とかして当選に向けて最後の努力をしたいと考えています。
マスコミの予想もいろいろ新聞記事では拝見をしています。広島はどちらかと言うと厳しいんじゃないかという報道もありますが、私自身は全くそういう印象は受けていません。しっかり戦っていくなかで、広島5区についても三谷候補の当選を目指していきたいと考えています。
■年金法案の国会審議
【幹事長】それから、国会のほうは引き続き続いていますが、年金法案について、まだ審議が十分なされているわけではありません。採決などということはとんでもないわけで、しっかりとした委員会における審議、そして地方公聴会を含めた公聴会の開催、そのことをしっかり求めていきたいと思います。
採決を急ぐのは中身に自信がないからだと、そういうふうに思っています。議論すれば議論するほど、働く立場あるいは年金の受給者だけではなくて、経済界からも異論が出てくるという案です。
こんな案で本当にいいと思っている人は、恐らく与党の中でも非常に少ないんじゃないかと思いますが、だからこそ、慌てて急いで採決ということなんでしょうが、これほど重要な法案について、今までの歴代の内閣の中でも、これほどなおざりに審議もせずに採決をしたということを、私は聞いたことありませんので、そういうことになれば、強行してくるということになれば、それは小泉内閣そのものの姿勢というものが問われると思っています。
<質疑応答>
■3閣僚の国民保険料未納問題
【記者】民主党が求めていた、小泉内閣の閣僚が国民年金の保険料を払っているかどうかという問題で、今日3人の閣僚(麻生総務相、中川経産相、石破防衛庁長官)が一時期払ってなかったということを認めたんですけれども、今後この問題を受けて、それをどう受け止めるかということと、今後どう追及していくのかという点についてお聞かせください。
【幹事長】江角マキコさんであれば、コマーシャルに出てきたとはいえ民間人ですからまだしも、大臣の職にあるものが、そもそも払っていなかったというのは、これはもう論外ですね。
国民年金というものが、いかに形骸化してるかという象徴であるとともに、本人たちに自らが立法、行政府の責任者であるという自覚を欠いていることの表れだと思っています。
全大臣について、今求めていますので、そのことを見ながら、政府の責任を追及していきたいと思っています。
■本日の国会対応/国連待機部隊構想の党内集約の見通し/三菱自動車の経営問題
【記者】3点ありますが、厚生労働委員会が止まっているようですが、今日の本会議をどうされるのかということが1つです。
それから、参議院選挙に向けて、安全保障・国際協力の問題・政策を取りまとめられると思うんですが、今日の報道の中で、先に小沢さんと横路さんが合意された国連待機部隊構想が、1つの大きな収斂の方向になると。幹事長もこれを軸に意見集約を急ぐのではないかという趣旨の報道がありましたが、この見通しについて教えていただきたいということ。
3点目が、政治と関係ないですが、三菱自動車への再建策で、ダイムラー社が追加の増資に応じないという姿勢を表明したことで、三菱グループは支援をしていくと言ってるようですが、伝統ある自動車メーカーが非常に窮地に立っていることについて、ちょっとコメントをいただければと思います。
【幹事長】何か、頭の中がバラバラになりそうな、ベクトルの違う3つの質問だったと思うんですが……(笑)。
まず最初の問題は、できれば早くこの会見を切り上げて、よく相談をしたいと考えています。今、申し上げることはありません。
それから2番目の問題ですが、私も新聞で拝見しましたが、党の中で何らかの方針が決まったわけではありませんので、まだその途中の段階ということですので、率直に言って、まだ私のところまでは来ていません。
『次の内閣』まで上がってくれば私のところということになるわけですが、まずは部門会議でよく議論をして、その上で執行部として協議をしたいと考えています。
私自身は、基本的にこの安全保障の問題についての責任者の皆さんがそういうことでまとめる、まとまるということであれば、それに対して異論はありません。ただ、まとまったかどうかというのは確認していませんので、何とも申し上げられません。
三菱自動車の話はやはり、いかにユーザー・消費者が重要かと、消費者・ユーザーを向いた経営をしていかないと、どんな名門企業・大企業であっても非常に厳しいことになるということの1つの例として、私は経済人だけではなくて、我々政党関係者も肝に銘ずべきだと思いますね。政党も一緒だと思います。やはり有権者・国民の視点で見ていかないと同じことになるんだろうと思います。
そういう意味で、説明責任とか情報公開とか、そういうことを重視した党運営をやってきたつもりですが、ますますそういったことの必要性というものを実感しています。
具体的に、そのダイムラー社が増資に応じないとか、そういったことについては、コメントはちょっと今、控えたほうがいいと思います。
■小泉政権3年間の感想と評価
【記者】小泉政権3年の感想と評価についてお願いします。
【幹事長】最近、菅代表は「やるやる詐欺」という言葉を発明されましたが、私は「天才詐欺師」と今まで呼んできたわけです。
「天才」というと、非常に褒めた印象を与えるから良くないんじゃないかと、ご忠告もいただくんですが、言ってることと結果があまりにも落差があるということが、最初は結果というのは時間がかかりますから、出てくるまでですね。
ですから、言ってることだけ聞いてて、これは何かやりそうだという、そういう期待感を与えたと思いますが、もう3年たちますと結果が次々出てきますので、医療制度もそうです。そして高速道路もそうです。三位一体もそうです。また年金もそうですが、全然言ってることとやってることが違うんじゃないかということは、広く国民の中でも認識されてきたのではないかと思っています。
自民党の中に、しかし適当な人がいないということで、一定の支持率を維持しているという、不思議な内閣だと思いますね。小泉さんに代わる人は、自民党にはいないかもしれませんが、民主党がありますので、次なる選挙で政権交代ということがいよいよ現実味を増してきたということだと思っています。
■補選の争点
【記者】補欠選挙なんですけれども、選挙戦をやってこられて、一番今回の補選の争点として訴えられたこと、そして一番反応として大きいのは年金ということになるんでしょうか。
【幹事長】共通するのは年金ですね、年金だと思います。ただ、それぞれ3つの選挙区ですので、特に、埼玉であれば前職の議員が現金買収で逮捕されるという事態を受けての選挙ですから、政治とカネの問題というのも、同様に非常に重要な問題だったと思います。
それから広島であれば、世襲と言いますか、政治というものは一体どういうものなのかということも非常に重要なポイントであったのではないかと。まあ、過去形で言うのも変ですが、そういうふうに思っています。
■年金法案など今後の国会運営
【記者】先ほどの国民年金を払っていなかった閣僚が3人もいたということとの関連で、今後の国会運営なんですけれども、年金は非常に頑張って問題点を明らかにして、廃案に向けて運動をやってるというのは分かるんですが、その他、道路なんかは通ってしまいますし、スムーズに与党ベースで行き過ぎなんじゃないかという声も党内にありますけども、その今後の年金法案について、どうやって対処していくかということも含めて、今後の国会運営の所感を伺えればと思います。
【幹事長】国会そのものは、議論の積み上げであるわけですね。それぞれの委員会で、どれだけ密度の濃い、そして時間的にも、議論をしてきたかということですので、いろんな議論があることは承知していますけれども、私自身が直接委員会の現場にものを言うことは控えたいと思っていますので、国対委員長を通じてですね、状況を把握していますが、それぞれ現場ではかなりのご努力をいただいていると聞いています。
■補選の結果が今後の国会運営に与える影響
【記者】補選の結果が今後の国会運営、とりわけ年金の法案の審議にどういうふうに影響するか、ご所見をお聞かせください。
【幹事長】結果が出てからものを言った方がいいと思いますけれども、ただ私自身が選挙で訴えているのは、自民党が勝つようなことがあれば、強行採決の可能性が高くなるということは申し上げています。あとは結果が出たところで考えるべき問題だと思います。あまり予測を交えて話す話じゃないと思います。
編集/民主党役員室
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