江田五月 活動日誌 2000年4月(1〜5) >>日程表

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4月1日(土) 江田五月会、番町文庫、民主党県連

今日は、エープリルフール。しかし、「私はうそは申しません。」

9時から、江田五月会の会議で、岡山1区から5区までの総選挙準備状況の点検。いずれもなかなか大変です。

昼は、久しぶりに「番町文庫」へ。小学校以来の親友、美奈ちゃんがやっているお好み焼き屋です。醤油味の焼き飯を注文。番町界隈は、私が小学校から高校まで過ごしたふるさと。戦災で焼け残った古い町並みですが、今では道幅も狭く、高齢化も進み、火事でも起きたら大変。

2時半に新岡山港へ。ピカピカの新1年生250人と記念撮影。田淵和久先生に取り上げて貰った子どもたち。今日は先生のご好意で、遊覧船で児島湾の船旅。

4時から民主党岡山県連の常任幹事会。中央情勢報告。邑久町議選(4月23日投票)で木下哲夫さんの推薦決定。倉敷市長選(4月30日投票)は自主投票。市議補選の今川鉄夫さんの取り組み、笠岡市長選について協議。8日には女性キャラバンが岡山にやってきます。小宮山洋子さんを迎え、街頭演説やDVについての討論会などを企画。

7時から真備町で国政報告会。70人ほどでほとんどが女性。木谷町議もまもなく2期目の審判を受けます(16日投票)。夕食は10時から久しぶりに自宅で。

4月2日(日) 微訂正

昨日の書き込みを、ちょっとだけ訂正します。
真備町の集会、女性が約85人、男性が約15人、合計約100人です。
四月馬鹿のせいにはしません。間違いです。失礼しました。



4月2日(日) 桃はつぼみ、散り行く自由党

岡山は桃で有名。「桃太郎」の出生地です。
市内芳賀の板野桃園で桃の花見。参加者約50人。ただし桃はまだつぼみ。それもまた良し。

午後上京。大阪で途中下車。同期同クラスの井岡弁護士と一杯。

ところで、自由党が政権離脱。話題にはなりますが、「花」、「滝廉太郎」、「荒城の月」との連想ではありませんが、「昔の光、今いずこ」。

冗談はさて置き、いくつか感想を記します。(1)自自公の政策合意は虚構だったことが露呈しました。(2)自民、特に小渕首相は、理念なんか関係なく、なんでもパックン。利用価値がなくなればポイ。(3)パックンの結果、数の力で国の支配力強化が進みました。盗聴法など。(4)そういう「ご都合主義政治」で、人々の社会性や公共心の喪失は、決定的になりました。「信頼の崩壊」です。警察不祥事がいい例です。(5)小沢一郎さんの「俺について来い」式の恫喝政治は、基本的なところで私の理解する民主主義と相容れません。政治理念が、権力争奪戦の道具に過ぎなくなってしまっています。小沢さんの視野には、国民は入っていません。(6)いずれにせよ、一連の動きはすべて、マスコミの言うとおり、選挙目当てです。(7)しかし湯川書き込みのとおり要警戒です。(8)民主党は、自由党とよりを戻す事はありません。(9)国民無視の離合集散はいい加減にして、一日も早く解散総選挙で国民の審判を受けるべきです。



4月3日(月) 小渕首相、緊急入院

小渕首相が、緊急入院されました。大事に至らないことを祈ります。

気になること一つ。入院は2日午前1時。発表は午後11時半。この間22時間以上経過しています。マスコミに発表されていたこの間の首相の動静は、公邸で来客なく過ごすというもの。「大本営発表」です。

2日中に退院できれば、このままにして、入院は伏せておこうということだったらしい。しかし、入院が3日に及ぶことになったので、発表。病状が重いことが推測されます。仮に2日中に退院の場合でも、やはり発表すべきでは?



4月3日(月) 小渕首相再起不能、自由党真っ二つ、国会質問

世の中、先のことは分かりませんね。小渕首相が、突然再起不能に。

青木官房長官が事態を知ったのはいつか。4月2日午前1時からどのくらい経っていたのか。午後7時に小渕首相と会って後事を託されたのは、本当か。午後8時に昏睡状態になったのを、青木官房長官はいつ知ったのか。青木さんが首相臨時代理に就任するのが、なぜ4月3日午前9時まで遅れたのか。なぜ、誰の責任で、首相動静が「終日来客なく資料整理」となって流されたのか。

覗き見趣味ではありません。日本国の司令塔が、空白になっていたのです。「真空総理だもの」と冗談を言うときではありません。国民の運命がかかっているのです。青木首相臨時代理の判断ミスが問題になりそうです。

まあ、今は取りあえず、小渕首相の救命と一日も早い回復を祈ります。

後継首相は森幹事長!? 沖縄への理解度ゼロなのでは? てっきり河野外相かと思いました。いずれにせよ、国会での首班指名があります。国民も物を言いたいですよね。それには、解散総選挙です。

自由党は、賑やかなコップの中の嵐。野田新党に過半数(50人中26人)結集で、「保守党」とか。小沢さん、離脱表明もできないままクーデターに破れ、一気に失速。まさに政治は一寸(一瞬)先は闇。

今日(4月3日)午前中は、質問打ち合わせ。午後1時から行政監視委員会。40分間質問。小渕首相のこと(松谷官房副長官に)、警察のこと(千葉県警、麻雀、新潟県警揉み消しなど、信頼失墜した警察の再構築のために)、NTTの情報公開など。途中、民主党憲法調査会総会。

6時、ロンドンから電話で、BBCに英語で生出演。Shadow Justice Ministerと紹介してました。質問はもちろん小渕首相のこと。「北の島の火山のせいか」との質問に、「火山も大変だが、心理的ストレスとしては、連立与党内の抗争の方が重要だ」と。イギリスでは、火山と言うとポンペイを想像するのか。7時、国会コーラス愛好会。

有珠山は、依然活発。人間のてんやわんやをどう見ているのでしょうね。感想を聞きたいですね。

4/03 行政監視委員会会議録



4月4日(火) 小渕内閣総辞職、原付自賠責、ドコモ疑惑

今日午後7時、小渕内閣総辞職。激動の一日でした。

午前11時、憲法調査会運営検討委員会。明日の「学生と・・」の細目を決める。

午後2時、民主党広報誌「D'ear」のインタビュー。憲法について。

午後4時、NC会議。郵便局で原付の自賠責を扱う件。郵政事業のあり方はいずれ本格的に議論するとして、今回は小沢鋭仁ネクスト大臣の「賛成」の取りまとめを了承。原付の4台に1台、約360万台が、無保険で走っています。原付でも大事故は起きますが、無保険では賠償ゼロ。この改善に全国2万4700カ所の郵便局窓口が役に立ち、民業も歓迎しているなら、そして将来、郵政事業が官業のまま、なし崩し的に民業に浸食してこないのなら、今回は大議論回避が得策との判断です。このHPの私の書き込みにも、反応ゼロ。有権者の関心も高いとはいえないでしょう。

午後5時半から、「小渕総理・株疑惑解明PT」の会合。郵政省から、ドコモの分離分割と地域毎にまとめられた受託会社(ポケベル)との合併の政策決定につき、説明を聞きました。疑惑の核心部分の一つです。しかし肝心の小渕さんが首相でなくなったので、PTのコスト・パフォーマンスも考えなくては。これからです。

午後7時半、民主党県連代表として地元紙に以下のとおりの談話発表。

小渕内閣総辞職について(談話)

  1. 小渕内閣は、小渕首相の突然の発病によりその幕を閉じた。まず、小渕恵三さんのご快癒を祈る。

  2. 小渕さんの発病は、首相の激務によるものであろうが、小渕さんの退場により、小沢党首の造反、警察不祥事、ドコモ株疑惑などの小渕政治の矛盾や欠陥を忘れ去ってはならない。

  3. 森喜朗さんが次期首相になる方向だが、文字通り表紙を取りかえただけで、自民党と公明党の利権とばらまきの政権の本質は全く変わらず、21世紀のこの国と国民の運命を託すことはできない。

  4. 新首相の所信をきき、さらに新内閣の実体について国民に十分説明の上、早急に、解散総選挙で、政治改革を実現しなければならない。

  5. 民主党岡山県連は、5区全部に候補者をたて、政権交代の一翼を担うため全力を尽くす。
マスコミの皆さんが、どこを採用してくれるか気にかかります。つまみ方ひとつで印象ががらっと変わるからです。Let us see.

4月4日(火) なぜ森さん、小渕さんとは、解散は、

森さんになった理由とこれからの予測。

まず、森さんが総理総裁に決まった理由。小渕さんを支えたということもありますが、公明党との親和性が大きい。これが、加藤紘一さんが話題にも上らなかった理由。野中さんにとって操りやすいということも。これが、河野さんに落ち着かなかった理由。

森さんは私も個人的にも知っており、良い人ですが、政策的存在感は大きくなく、しかも利権や隠れたコネクションがありそうです。

小渕さんも個人的にも知っており、中村紘子さんが言っている(朝日4/4朝刊)とおり、「寅さんも泣けるけど、チャイコフスキーも泣けるなあ」と言うような人で、機嫌の良し悪しがすぐ顔に出る好人物でした。個人的には、本当に気の毒に思います。ご快癒を祈っているのは、政治家の常套語ではありません。

保守党は、自由党の中で公明党の応援が欠かせない人たちの集まり。よって、「自公保政権」は、自自公政権よりもっと、公明党の影響力が強まります。

自民党は、小沢造反も警察不祥事もドコモ疑惑も、具合の悪いことは何もかも全部、小渕前首相とともに「過去のこと」と葬って、「未来志向だ」と称して、森新首相の馬脚が現れないうちに、解散総選挙に打って出ることが考えられます。

森さんも準備してはいなかったでしょうから、所信表明は来週か? これに対する代表質問は不可欠。予算委員会開催を私たちは求める。予算関連法案でどうしても早期成立が必要なものだけ選んで仕上げて、解散。5月のどの日曜日が投票日になってもおかしくない。

これが現在の私の独断と偏見の予測です。



4月5日(水) 今回の政変をどう見るか

小渕内閣退場と森内閣誕生。私は、鳩山由紀夫民主党代表に投票しました。この政変をどう見るかについて、まとめてみました。

I.表紙をとりかえただけ。

  1. 小渕前首相の突然の入院と重篤な病状に照らせば、内閣総辞職と新首班指名はやむを得ない。憲法70条の「内閣総理大臣が欠けた時」に該当するとした判断も是認できる。

  2. しかしこの政変は、文字通り表紙をとりかえただけで、中身を見ると、これまでの利権とばらまきの政治に何の変化もない。

  3. 与党は、これにより、ドコモ株疑惑も警察不祥事も含め、小渕前内閣の諸問題はすべて古い表紙と共に過去のものとして葬り去り、新しい表紙で未来をめざすとするだろう。

II.変わったところを見落とさず、
  1. 森新首相は、新しい表紙とは見せかけで、(a) 政策はなく、(b) 利権の根は深く、(c) 隠れたスキャンダルは多い、古い汚れた表紙である。

  2. しかも政権基盤は「自自公」から「自公保」へと変わった。保守党は、自由党の中で公明党への依存度の強い人の集まりであり、公明党の影響力は決定的に強まる。文字通り、公明党が中核となった政権である。

  3. この点は見落とされがちであるが、今回の政変で非常に重要な部分である。

III.真の政治改革を。
  1. 今回の激動のもう一つの特徴は、またも国民不在の政変が行われたことである。官房長官の記者会見も嘘の多い「大本営発表」であった。

  2. 新政権と森首相の実体をことごとく国民に明らかにしたうえで、一日も早く国民の審判を求めるべきである。

  3. 民主党は、争点を明確に示し、全選挙区に候補をたて、単独政権への国民の支持を求めるべきである。


4月5日(水) 学生と語る憲法調査会

今日の最重要課題は、もちろん首班指名。

その後、2時15分から3時間、「学生と語る憲法調査会」が開かれました。
出席学生20人。10人ずつ2組に分け、1人3分の意見陳述の後、委員とQ&A。私は運営責任を負っている側なので、時間配りや質問の偏りに気を配り、緊張しました。

前半、東京芸大の女子学生が注目を引きました。彼女は、日本舞踊が専門で、型を勉強することにより型の中に自由を見出すのが、日本の文化であり、これは欧米の人権思想と基本のところで異なっているという主張です。
私としては、例えば家元制度に反発している人のこと、伝統芸術の中でも型への挑戦が命がけで繰り返されてきたこと、世阿弥の「風姿花伝」をどう読むか等聞きたかったのですが。

後半、沖縄からの学生が、「地域主権と情報公開」をテーマに発言。ところが彼への質問がなかったので、私が質問。「本土では、終戦直後まだ占領継続中に、憲法を持つことになりましたが、沖縄はそのずっと後になって、憲法を持った独立国としての日本に、本土復帰したという点で、その他の地域と異なります。だから本土と沖縄とでは、日本国憲法に対する感覚に違いがあっても不思議ではないと思います。復帰時とその後、沖縄の人々は日本国憲法にどういう気持ちを持っていますか。」
「沖縄県の人々は、米国の施政権下で、日の丸を掲げ君が代を歌って本土復帰を求めましたが、復帰後未だに米国の基地が県土の多くを占めています。復帰前はあこがれの的だった日本国憲法に、復帰後の今は裏切られ続けているというのが県民の気持ちです。」言葉は正確でありませんが、おおよそこのようなことを彼は答えられたと思います。

その他、興味深い意見ばかりでした。詳細は、参議院のHPにアクセスして、憲法調査会のコーナーをクリックして下さい。多少掲載に時間がかかるかもしれませんが。

夜、真鍋賢二参議院議員(前環境庁長官)の出版祝賀会。竹内圭二君(民主党公認、千葉3区)の激励会。


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