江田五月 活動日誌 2000年7月(11〜20) | >>日程表 |
今日は、10時に法務省へ。昨年9月1日、5家族21人の外国人が、法務大臣の在留特別許可を求めて出頭し、その内16人に対しては、許可がおりました。その後、似たような境遇のものが、昨年暮れに許可を求めて出頭しましたが、不許可となり、一家の支柱の男性3人が、今年6月30日に収容されてしまいました。そこで町田入管局長と会い、この3人の仮放免につき、特段の配慮をお願いし、この人たちを支援している皆さんの集められた、入官行政のあり方についての署名を、お渡ししました。国境の壁を低くするのは大変です。
11時から民主党の司法部門会議(法務部会)。元最高裁長官の矢口洪一さんから、法曹一元と陪審についてのお考えを聞きました。難しい課題だけれど、やった方がいいというご意見。お立場を考えると、とても貴重な、勇気ある問題提起です。私は司法修習生の時、指導教官としてお世話になって以来、尊敬しています。続いて、司法部門会議の進め方について協議、決定。次いで、昨日まとめた民主党の司法制度改革案を決定。ほっとしました。
午後3時から、NC会議。今後の進め方について、1時間強自由討議。司法改革案を私から提案、説明して決定。明日午後、私が記者会見で発表、説明します。かなり思い切った内容です。他に、外国人参政権法案、国会議員斡旋利得処罰法案を決定。
夕方から、本部の選対職員らと協議。
今日は、朝9時半に岡山県市町村職員年金者連盟の方々の要請。会長の坂元丈夫さんは、勝田町会議員で、私のことをいつも心配してくれています。尊敬する大先輩です。
その後、掲示板でおなじみの米国コロラド州の園田京子さん。これから大学院で児童心理学を学び、40歳までには、チャイルドアビュース関係のカウンセラーの資格を取るんだと張り切っています。がんばれ。
10時から、私が裁判長職務代行を務めている「裁判官弾劾裁判所」の裁判長室で、「裁判官訴追委員会」の委員長に新たに就任された谷川和穂衆議院議員から、就任のご挨拶を受けました。裁判長職務代行なんて、今だけのことなのですが、これも務め。2時半、大阪の肥田美代子衆議院議員。
3時から、昨日党議決定した「司法制度改革」の提案につき、記者会見で解説。国民にとって高価で、不便で、時間がかかり、敷居が高くなっている司法を、国民主権の理念に則り、「市民が主役の司法」へと改革するものです。
今の約2万1000人の法曹人口を、弁護士を中心に10年で5万人に拡大して、国民に身近なものにします。最後は10万人にします。そのため「ロースクール」構想を実現します。そして早急に、弁護士らの中から裁判官を任命する制度(これを「法曹一元」といいます。)をスタートさせます。最後には官僚裁判官の制度は廃止します。
そのため、2005年から判事補採用をストップします。そうすると2015年には判事補はいなくなり、2045年にはすべての裁判官が弁護士らからの任命となります。これで「法曹一元」が完成します。そのほか、陪審制の導入など、なかなか意欲的な提案だと思っています。ぜひ読んで、ご意見をお寄せ下さい。
5時、政府の司法制度改革審議会に行き、この提案を樋渡利秋事務局長に渡しました。
5時半、大学時代以来の親友、大高英昭さん。今は広告のデルフィスの社長です。
6時半から、中国ブロックの国会議員会議。中桐さん、石橋さんが落選ですが、新たに平岡秀夫さん(山口2区)、山内おさむさん(鳥取2区・比例)、山田敏雅さん(広島7区・比例)が当選。それに参議院の石田みえさん(岡山)、菅川健二さん(広島)と私。柳田稔さん(広島)は今日は欠席でした。盛り上がってカラオケへ。
今日は、まず9時半、最高裁判所事務総局に行き、堀籠幸雄事務総長に民主党の司法改革提案を説明。堀籠さんと私とは、大学入学時のクラスメートですが、それとこれとは別。結構反論してきました。彼「転任は?」。私「高裁管内ぐらいをを想定して、移動を考えています」。彼「法曹一元で転勤のあるところは、世界中どこにもありませんよ。但しドイツのように、キャリアシステムで転勤の無いところもありますが」。さすが助け舟も用意してくれます。私「真理は中庸にありですよ」。彼「まず弁護士の量拡大の実績を見せていただいてから、考えさせてください」。私「司法の将来像を示して、量拡大の意義付けをすることも大切」…。
10時、党本部広報の中山君に、司法改革の説明。
11時、科学技術庁の結城研究開発局長が、クローン規制法案の説明。時間切れで、もう一度聞くことに。
11時半、昼食付き会議。中坊さんと電話で意見交換。
1時前の新幹線で、帰岡。
5時から、連合岡山の皆さんと民主党県連役員との定期協議。総選挙総括についての意見交換が中心議題です。連合の皆さんには、本当に良くやっていただきました。それなのに全敗したのは、やはり党の責任。一層の努力が必要です。さらに、岡山県知事選や来年の参議院選挙の取り組みについて意見交換。7時から懇親会。
ところで、そごうが民事再生法の適用申請。当然と思います。報道によれば、国民負担は1240億円となって、240億円の増加とのこと。しかし元のスキームだと、問題先送りで、甘い資産査定が崩れると、国民負担はいくらに膨れ上がるか分からなかったのです。今は、透明で公正な法的処理で、理非曲直をはっきりさせることが大切。こんな結果になったのは、長銀の譲渡のとき、資産に穴があいたら国が瑕疵補填をするとの特約を付けたことが原因。特約を付けなければ受け手が見つからなかったというなら、そもそも最初の資産査定が甘すぎたということ。いずれにせよ、仲間内で持ちつ持たれつなあなあでやってきた付けが廻って来たわけで、政府の責任は重大です。
今日は、朝9時過ぎから、連合岡山加盟の産別の挨拶まわり。ウィークデイは私が東京が多く、ウィークエンドは組合事務所はお休みで、挨拶廻りもままなりません。久しぶりに、ちょっとだけですが、ゆとりを持って回りました。
ガス労連、日教組、自治労、電力総連、商業労連、情報労連、JR連合、全労金、運輸労連、国公総連、食品連合、全逓、交通労連、JAM、CSG、ゼンセン同盟、化学リーグ、全印刷、電機連合。労働組合の事情も複雑です。連合が推薦してくれたといって、頭から加盟組合全部が一枚岩になって応援してくれると思ったら、甘えというもの。日ごろの付き合いが大切。それがなかなかできないのです。
いろんな意見も聞かせてもらいました。総じて、私が心配したよりも、どの候補も組合の皆様に受け入れられていたようで、大変勇気付けられました。
6時半から、倉敷で熊谷裕人さんの懇親会。皆、本当に一生懸命やってくれました。終わってカラオケへ。つい興に乗って、青江三奈・恍惚のブルース、石川さゆり・天城越え、美空ひばり・越後獅子の歌、同・みだれ髪と、4曲も歌ってしまいました。女性の歌ばかりだと、冷やかされました。
今日は、道文会展。小野桂華先生の主宰のかなを主とした同人展で、32回目です。小野先生ご自身が案内してくれました。私も、投票日の6月25日に、「道」を草書で書き、出品させてもらいました。ぎりぎりだったのに、よく表装を間に合わせてくれたと感謝しています。全体に意欲的で、しかもまとまりのある、良い展覧会です。岡康子さんの作品は、白夜の北欧をイメージした新境地で、良い作品でした。
岡山美術研究会展は、いろいろな流れの皆さんの油絵の展覧会。山下信夫さんが案内してくれました。会場を広く使ってあり、気分の良い展覧会でした。
昼過ぎ、新幹線で小郡へ。山口市で、民主党山口県総支部連合会の第2回定期大会。本部を代表して挨拶。平岡秀夫さんを当選させた県連ですが、組織作りはまだまだ。どこも同じです。平岡さんが代表になりました。
岡山に帰って、まず第3区、樽井良和さんの総括会議。広い選挙区で、津山や作州からも、東備からも、集まってくれました。
その後、私の地元、富山学区江田五月会の有志で、中桐伸五さんを囲んでビールで暑気払い。さらに二次会へ。酩酊状態です。
今日は、久しぶりにちょっと日曜日らしい日曜日。ゆっくり起き、テレビの政治番組を見逃し、庭へ。放ったらかしのため、荒れ放題ですが、本当は庭仕事は大好きなのです。草取りとかに挑戦しようとしたのですが、暑い。それと蚊。負けました。
昼過ぎから、事務所体制の協議。
5時から、新福の場外馬券売り場の白紙撤回10周年記念イベントに出席、挨拶。10年前、業者が、市の建築確認を得たのをいいことに、農水省や日本中央競馬会の意向を無視して、建物の建築を強行。既成事実の積み重ねで、住民の反対を押し切ろうとしたのです。しかし住民側は屈せず、ついに当時の山本富雄農水相が住民の声に耳を傾け、計画は白紙撤回となりました。その記念の会です。
しかし、今も建物は未使用のまま残されています。記念碑ではありません。業者は計画遂行を諦めず、あの手この手で住民運動を潰そうとしているのです。私は、今年5月8日の国会質問で、改めて白紙撤回になった事情を質し、業者と農水省や競馬会との信頼関係は壊れたままで、何の変化も無いことを確認しました。住民の皆さんの結束が崩れない限り、馬券売り場の設置は不可能です。まちづくりの主人公は住民です。1日も早く、業者が断念し、住宅地域に突き刺さったとげのようなあの建物がなくなり、住民みんなの参加でギャンブルのないまちづくりができるようにしたいものです。
その後、新保の喫茶店で、手作りの青竹セットでそうめん流しの会。河田英正夫妻や姫井由美子県議夫妻も参加。楽しくおいしく、気の合う人々とひとときを過ごしました。
今日は、世紀の大イベント、皆既月食。今、ほぼ全部欠けました。自然は偉大です。人間はちっぽけです。何をあくせく、角を突き合わすのでしょう。大きく生きましょう。
今日は7時半から、恒例の駅前街頭演説、「おはよう730」。石田みえ参議院議員の担当で、中桐さん、熊谷さん、草苅さんも駆けつけてくれました。
「日本はやはり民主主義の国。国民の声を、与党も無視できません。特別国会は3日間でしたが、そごう救済や中尾逮捕を国会で議論しろとの国民の声に押されて、臨時国会を今月末に召集、そごうも実質倒産(民事再生法適用)となりました。8月9日までといわず、会期延長してでも国会議員あっせん利得罪を成立させましょう。政治は、『どうなるか』ではなく、『どうするか』なのです。それを決めるのは、主権者である国民です。主権者が意志を持つことが大切。私たちは主権者の意志を代弁するのです。」さらに先日の司法改革案を説明しましたが、これは街頭演説向きではありません。
9時過ぎから、先週の続きで、産別の挨拶まわり。非鉄金属、造船重機、自治労連(玉野市役所)、化学総連、自動車総連、鉄鋼労連、ゴム労連。それと玉野・灘崎で10月の県議補選を準備中の住吉良久さん。
2時過ぎの新幹線で上京。民主党憲法調査会の打ち合わせ。私は事務局長です。
今日は衆院大蔵委員会。もたれ合い、なすり合いの金融行政のうみを出し切らなければなりません。オウムの死刑判決、准看護婦の娘殺し(未遂)、雪印、PCB…。多事多難です。昨夜の皆既月食は、真夏の夜の夢だったの?
ところで、掲示板で賑やかな論争、有り難うございました。諸兄の舌鋒、感じ入っています。山口県へ行って来ましたが、隣の芝生状況。うちの芝生も結構青いですよ。若々しいみずみずしい運動を楽しくやりましょう。
今日は、走り回っていました。まず9時過ぎから、党の「雪印乳業食中毒問題対策本部」の初会合。既に13日に現地調査を終えており、今日は厚生省、農水省からヒアリング。原因と疑われる箇所がいくつもあり、まだ汚染経路さえはっきりしません。
9時45分に超党派の「国連婦人2000年推進議員連盟」の総会。
10時、国会図書館の担当者が、江田三郎の日記か何かあれば…と、「議会政治110周年展示会」への出品協力の依頼に見えました。何かあればいいのですが。
11時、中国銀行の稲葉会長、永島頭取が就任のご挨拶。ちょっと遅れて、党の「男女共同参画調査会」の会合。新人の参加で、賑やかになりました。
12時半、超党派の「盗聴法反対院内学習会」に瞬間覗いて、1時から党の「憲法調査会」の役員会。まずこれまでの党と衆参の調査会の議論を整理し、秋の臨時国会が始まってから、総会で今後の進め方を自由討議する事としました。
2時半、真備町の役場と議会の方々、総社市の竹内市長、岡本議長ら、非鉄連合の芳賀ジャパンエナジー委員長らが、それぞれ要請に見えました。
4時15分から、NC会議。鳩山代表が、森首相とのサミット向け会談の報告。「構造改革」とは何か、森さんは分かっているのかな…。関係閣僚による政策立案の会議を、(1)分権改革、(2)社会保障改革、(3)公共事業改革、(4)財政健全化に分けて行う方向ですが、9月10日に党大会で代表選出をすることになったため、ネクスト大臣の交代があるかもしれず、やや不透明。
5時半、「ジュビリー2000」の海外NGO代表との懇談会に、最後だけ出席。最貧国が、先進国に対して負っている債務の負担で、ますます貧しくなっています。しかもその債務は、実は彼らの役に立たないODAから生じたものも多いのです。そこでこの債務帳消しが、サミットでも討議されます。想像を絶する貧困を根絶するための、そごう救済なんかよりずっと理にかなった措置です。
7時前、「末松義規さんを応援する会」。
7時半、JI(構想日本)の「フォーラム地方から国を変える」へ。姫井由美子県議がパネリストのひとりに。私はフロアの参加者なのですが、発言を求められ、一言だけ「今日は勉強に来ました」。
今日は、主としてデスクワーク。
盗聴法廃止法案は、前国会の時に野党3党と無所属の皆さんとで参議院に提出していましたが、解散で廃案になっています。盗聴法はまだ施行前なので、次の臨時国会の冒頭で同じ形の廃止法を提出しなければなりません。その段取りを固めました。
少年犯罪総合対策も、避けてとおれない問題です。18歳成年制の具体化だけでは不十分。臨時国会の会期中にも多方面のヒアリングをしなければなりません。その準備を、事務方に指示。
たまっている書類の整理や原稿書き。
4時から、菅政調会長とほぼ1時間相談。昨年の党首選で鳩山党首が決まり、菅さんは「反主流」とかでなく、鳩山さんと協力して、生まれて日の浅い民主党を盛り立てていくことにしたのです。総選挙で、鳩山さんに多少の未熟さがあったといっても、32議席増の結果を達成しているのです。鳩山さんが、この経験を踏まえて、すばらしいリーダーとなり、民主党の厚みを増すことが、今必要なこと。菅コールがあるからといって、浮かれることなく、自然体で、求められた仕事に精を出すのがいいと、完全意見一致。菅グループの運営についても協議しました。
6時半から、「特許庁技術懇話会」の懇親会。ほやほやの審査官補のみなさんのういういしさに、ついほれぼれ。東京高裁から永井紀昭判事(部総括)もお見えになり、話が弾んだのですが、最終新幹線で帰岡のため、退出。夜半帰宅。
今日は「海の日」。まず午前中は、中桐伸五さん。昼から河田英正さん。候補者からそれぞれ今後のことについて意見を聞きました。私としては、どちらも捲土重来を期して頑張って貰いたいと思っています。
2時半から、「瀬戸内海の環境を考えるブルーネット」設立準備会。中桐さんや姫井由美子さん、はたともこさんらが参加して、環瀬戸内規模で海砂採取を規制する運動を始めようとしています。
途中で失礼して、知人の弔問や病気見舞い。彩彩展(日本画)、墨光会展(書道)。
7時から劉三船アートギャラリーで、岩崎淑さん(ピアノ)、鈴木理恵子さん(ヴァイオリン)、荒庸子さん(チェロ)のピアノトリオ演奏会。この会は、みな座り込んで聞きます。聴衆は小人数で、演奏者はすぐ目の前。息使いまで聞こえて、迫力満点。チャイコフスキーの「偉大な芸術家の思い出のために」が、すばらしかった!!ずっと以前に聞いた記憶があるのですが、曲も演奏も、得心しました。
岩崎さんのお話。「私は、小学校2年生の時、岡山市で空襲に遭い、家が全焼。窓に黒い紙を張って、ピアノのおさらいをしていたのに、焼け跡から焼け焦げたピアノ線が出てきた時は、本当に悲しかった。子供なので、何が起きたかよくは分かりませんでしたが、父が、『音楽をやっておけば、必ず生きていけるよ』と言ってくれたのが、記憶に残っています。あの時代のことを、しっかり語り継がなければいけません。」
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