江田五月 活動日誌 2001年2月(21〜28) >>日程表

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2月21日(水) NPO2法、本会議、喚問、憲法報告、人権、ハ病議懇、大使

今日は、8時から1時間半、財政金融部門会議と税制調査会の合同会議。内閣の税制改革案の審査に次ぎ、民主党のNPO税制2法案(「特定非営利活動の促進のための法人税法等の一部を改正する法律案」と「特定非営利活動の促進のための地方税法の一部を改正する法律案」)を、座長の私から説明。河村たかしさんが、ボランティアによる仕事や宿舎の提供を寄付扱いにすることなどを強く主張され、厳しい議論の末、その実現の努力をするという条件付きで了承されました。そこで早速、衆議院法制局に作業依頼しました。

9時半、議員総会。10時、人事案件の本会議。10時10分から、村上正邦さんの証人喚問の打ち合わせ。私はチームの座長で、質疑に立つ簗瀬進さん、櫻井充さんを中心に、綿密な協議をしました。11時半、遅れて犯罪被害者ワーキングチーム。交通事故遺族の会の戸川孝仁副会長からの意見聴取です。12時、総務部門会議でNPO税制2法案の地方税法関係につき説明し、了承されました。12時半、国対・理事合同会議。法務委員会と憲法調査会につき報告。

12時50分、参議院憲法調査会幹事会。1時から2時間、調査会。まず私から、訪米調査団の団長として15分程度報告。団員の皆さんからそれぞれ報告があり、意見交換。私も1参加者として、10分ほど追加して発言しました。

3時から1時間、国内人権機関設置ワーキングチームで、連合と日弁連からヒアリング。いずれもパリ原則にそった独立性を重視する立場です。私は座長。

4時から、男女共同参画・人権・消費者部門会議で、NPO税制2法案につき説明し、了承されました。4時半から私の部屋に、金田誠一さん(民)、福本潤一さん(公)、瀬古由起子さん(共)、中川智子さん(社)、武山百合子さん(由)、川内博史さん(民)が集まり、「ハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会(仮称)」の設立を相談。5月11日に熊本地裁の国賠訴訟判決が出ます。平均年齢は、既に70歳を大きく超えており、高裁、最高裁とやっていると、完全解決のないまま歴史を閉じることになります。政治の力で、早期の完全解決を図ろうという会で、私が代表者になりそうです。

5時半から、憲法調査会の上杉会長主催の夕食会。7時半にアメリカ大使公邸で、フォーリー大使のお別れ会。大使と英語で話しました。ハワイ沖事故のため、3週間ほど帰国が延び、明日にもご家族と会い、お詫びを申し上げるそうです。船体引き上げのため、最大限の努力をすることも約束してくれました。



2月22日(木) 福岡、司法、東チモール、DC、NPO、木村さん、村上喚問ピンチ

きょうは、8時から法務部門会議。法務省と最高裁からヒアリング。山下検事の件は福岡地検に、福岡地裁職員の件は最高検に、告発がなされ、共に最高検総務部長の元で捜査中とのこと。最高裁は、事務総局総務局長、刑事局長らの調査チームで調査中で、適切な時期に公表とのこと。古川判事は、係属事件のない福岡高裁特別部に配置換えで、調査に応じているそうです。「公表時期に妙な配慮を加えると、信用されませんよ」と釘を差しました。

9時から、司法改革チーム。日弁連から、隣接士業、司法参加、法科大学院についてヒアリング。司法参加については、四宮啓弁護士が、(1)刑事重大事件からスタート、(2)一般から裁判員を選任の2点は評価するが、(3)裁判員が裁判官より多くないと、国民主権の司法という理念が生きない、(4)どこかに陪審的制度を作る必要があると指摘されました。私も同感です。

12時から「国のかたち研究所」で、弁当付き会議。村上正邦氏の件や不信任案の件につき、意見交換。

1時半から、竹村泰子さん、岡崎トミ子さんらと、「東ティモール議員連盟」建て直しの協議。3月中旬に、ノーベル平和賞のラモス・ホルタさんが来日されるので、その機会に総会を開こうと思っています。

3時半、男女共同参画調査会「女性と暴力問題検討チーム」での「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律案」(DV法)骨子の検討に参加。参議院の共生社会調査会で法案作成中のものです。私から、児童虐待との関係、財政措置、関係職員等の教育を質問。大変なご努力の結果だと思います。

4時から、久しぶりにネクストキャビネット(NC)で、石毛ネクスト大臣の陪席としてNPO税制2法案の説明をし、了承を得ました。これで党内手続きは全て終わり、あとは26日に正式に衆議院法制局の審査を経て、各党の賛同を得られれば共同提案で、衆議院に提出することになります。

7時に、目黒区議の木村洋子さんの後援会総会。挨拶だけで引き返し、北澤幹事長らの記者諸君との懇談に同席しました。

村上正邦氏が議員辞職願いを提出。狙いは証人喚問つぶしだと思います。村上証人喚問は、明日12時から予算委の理事会を開き、28日1時からの委員会で行うことを決めます。さらに明日は、11時から議院運営理事会が開かれます。そこで、次のような筋書きが見えてきます。

明日の議運で、最も早い定例日である26日の本会議を決定し、そこで辞職許可。これで村上氏は国会議員でなくなり、院の許諾は不要ですから、26日にも通常逮捕で、28日の喚問はなくなります。そうでなくても、26日にも取り調べ開始で、28日は自己の嫌疑に関係するからと言って証言拒否です。

27日が小山容疑者の勾留満期で、起訴されれば保釈可能となります。彼と村上氏が接触すると、証拠隠滅が図られます。電話という手もありますから、村上氏に対する26日の強制捜査開始は、不自然ではありません。不自然なのは、このタイミングを見通して、喚問を遅らせ、議員辞職願いを出したことです。

逮捕許諾請求には、捜査資料が必要です。国会にこれを知られることは、検察も嫌でしょうが、自民党は耐え難いでしょう。証人尋問で党員や党費のことを問われたら、偽証をするか、自民党のいんちきがばれるかです。偽証すると捜査が待っています。いずれも自民党は、あらゆる犠牲を払っても避けたいでしょう。そこで、村上氏の受託収賄は不可避と見越し、その部分だけ切り捨てて、自民党を守ろうとしているのです。

国会が国権の最高機関である証しは、国政調査権で、その中核が証人喚問です。全ての国家機関は、証人喚問の実現に協力すべきであり、妨害などとんでもないことです。国民もまた、非協力や妨害を監視しなければなりません。

私たちは、28日の証人喚問を、何としても実現しようと思います。まず、辞職許可の本会議は、26日ではなく、28日の尋問後とすべきです。検察は、強制捜査開始を尋問後まで待てないなら、直ちに逮捕許諾請求をすべきです。ポイントは明日、26日の本会議設定を強行するかどうかです。これを強行する党派には、政治浄化を語る資格はありません。よく見ておいてください。



2月23日(金) 鈴木さん、予算委、役員会、ネット、連合、NPO、大使、西君、喚問

今日は、11時半から自民党の鈴木恒夫さんに、「東ティモール議員連盟」の世話人に就任要請し、快諾されました。その足で、河村たかしさんを訪ね、NPO税制2法案の協議。そのまま12時10分から、予算委員会。28日の村上喚問を決定した後、予算案の趣旨説明。さらに12時半から、常任役員会の冒頭だけ出て、村上喚問についての私の主張(昨日の「活動日誌」参照)を説明して、直ちに都庁へ。

1時から都議会内で、都会議員の大河原雅子さんら東京・生活者ネットワークの皆さんに、参院選比例区の支援要請。JRで連合本部へ行き、連合政治センターで同じ支援要請。NPO委員長としての仕事です。その後、やっと本日初の食事。

3時、衆議院の予算委員会で関係議員を見つけ、NPO税制2法案の協議。その後自室で、本部スタッフらと協議しながら、他党の関係議員と電話連絡など。なかなか最後の詰めが仕上がりません。26日午後にまでもつれ込むと、衆議院の委員会での税制改正法案の質疑に、野党案の提出が間に合わなくなります。焦っています。

インドネシアに赴任される竹内行夫大使が、ご挨拶に来られ、インドネシアと東ティモールの情勢につき意見交換。

夜、西信男君を偲ぶ会。西君は、昨秋39歳で急死した私の元秘書で、彼の親友が、数十人も集まり、思い出を語ってくれました。

ところで、参議院の山崎正昭議院運営委員長は、職権で、26日の本会議開会を決定しました。野党はKSD問題の真相解明決議を主張しましたが、不発でした。委員長は自民党所属。辞職許可の後、ひょっとすると、検察も立法権の侵害だという批判をおそれて、村上逮捕を思い留まるかも知れません。収賄事件が、在宅で処理できるとは、到底思えないのですが。Let us see. 



2月24日(土) 結婚式、家族会食、えひめ丸、福岡事件、法曹一元

今日は、朝から親族の結婚式。妻方の親族で、普段ご無沙汰しているので、親族紹介、式、写真撮影、披露宴と、フルコースをこなしました。私も親族なので、挨拶を頼まれ緊張することもなく、気楽にご馳走を楽しみました。若い2人のこれからの人生が、光り輝くことを祈ります。

夜は、結婚した娘の家族を真ん中に、私たち家族と娘の夫の家族と、9人で会食。宿舎近辺の中華料理屋で、こちらも気が楽。ゆっくりした週末です。

ハワイ沖海難事故が、深刻さを増しています。「えひめ丸」には、全く落ち度はありません。グリーンビルは、緊急浮上訓練でなく、一般人のためのアトラクションだったようです。そのため、気のゆるみや若干の故障もあって、被害船を確認できていたのに、艦長が指揮をするに当たって、これへの配慮が行き届かなかったようですね。その上、思わぬ情報が次々と露見し、隠蔽体質が明らかになっています。それでも落ち度をはっきり指摘する報告書も出され、わが国との違いが際だちつつあります。

福岡事件では、最高裁は、事案の調査が終わった後に、適切な時期にこれを公表するという態度です。そのやり方ではやはり、国民には、都合の悪いところは隠すか辻褄合わせをして、突っ込まれないように仕上げた上で、情報公開をするのだと、見えてしまうのです。そこまで信頼が傷ついているのです。分かったことはその都度、情報公開するという姿勢が、必要なのだと思います。

福岡事件の問題点は、検察と裁判所の関係です。私はもう一つ、全く別の点を指摘しておきます。それは、裁判官の質です。古川判事は全く知らない人なので、あくまで一般論です。裁判官の日常の社会生活は、やはり社会一般からはかけ離れています。わが国では特に、裁判官に市民性が欠けていることが指摘されています。市民的自由を嫌う傾向もあります。

現在の日本の制度は、研修所教育を終了した段階で、20代半ばで裁判官のキャリアを始め、10年毎の再任はあるとしても、65歳まで裁判官としての人生を続ける制度です。これは、人を育てる制度でないし、問題のある人を選別できる制度でもありません。仲間内だけで人を育て、問題があっても何とかかくまうか、目に付かぬように排除してしまいます。裁判官任用制度の改善に、やっと議論の火がつきかけていますが、法曹一元の導入を、本気で考えてみてはどうでしょうか。



2月25日(日) 国政報告会s、Q&A、村上喚問

今日は、9時前の新幹線で帰岡。駅から直行で、邑久郡内で3か所、いずれも石田みえさんと一緒に国政報告会を開きました。牛窓町、邑久町、長船町で、それぞれ30人前後の方々が参加してくれ、活発な質疑も行われました。

Q:「国会の証人喚問は、いらいらします。自分の演説でなく、相手を立ち往生させる鋭い質問をして下さい。」

A:「分かりました。28日は、私が座長のチームで取り組んでおり、その後の検察の捜査につながるような、事実関係の質問を工夫します。相手もしたたかですから、証言拒否で逃げるかも知れません。きめ細かな作戦が必要です。」

Q:「景気、KSD、機密費の3Kに加えて、危機管理、会員権で5K。それにぜひ、『亀井』で6Kとし、更に岡山ではもう一つ『片虎』で、7Kとして下さい。」

A:「なるほど。みんなで話せば、知恵が出ますね。」

Q:「5Kもいいけど、民主党ならこうするというのを、分かりやすく話して下さい。」

A:「分かりました。だけど5Kも、強調しておかないと、すぐ忘れられるし、自民党は森首相を変えて、5Kをすべて過去に葬り去ろうとしますから、忘れないでください。」

最終新幹線で上京。

自民党は、練りに練った作戦で、村上受託収賄だけを差し出して、自民党本体の疑惑は隠し通そうとしています。検察の立場に立てば、明日の辞職許可を待って直ちに村上氏を逮捕するのは、自然の流れです。しかしさすがに、自民党の作戦に一役買わされるのは、不本意なのでしょう。強制捜査を喚問後とするようです。そうでないと、検事の任官志望者がいなくなります。そこで願わくは、小山被告の追起訴直後の保釈には、強い「不相当意見」をつけて欲しいものです。立法者としてでなく、一国民として、検察にお願いします。



2月26日(月) 村上氏辞職、NPO税制法案提出、証人喚問協議

今日は、9時半、議員総会。10時、本会議。村上正邦氏の辞職願いの件で、異議なしで許可となり、5分足らずで終わりました。野党が求めていたKSD真相解明決議は、合意が得られず不発。こうして、参議院自民党のドン、森首相を作った5人組の1人、あと一歩で参議院議長だった村上氏は、政治の場から去ることになりました。

これで直ちに帰岡すれば、NCの企画に間に合うのですが、KSD解明を、こんなあっけない最後で終わりにさせてはなりません。5時から、私が座長の真相解明チームの会合を開くことになりました。

さらに今日中に、NPO税制2法案を衆議院に提出しなければなりません。明日から内閣提出の税制改正法案の審議が始まるので、対案として審議するには、4時からの議院運営委員会で、本会議趣旨説明を省略し直ちに委員会での審査に入る(「吊しを解く」などと言います。)ことを決めて貰う必要があります。それには、提出のタイムリミットは正午だと言われています。

共同提案を働きかけていた自由党がまだ、諾否の返事をくれません。鈴木淑夫さんに頼み込み、昼に会議を開いて貰いましたが、1時前に帰ってきた返事は、第三者機関で認定するところが引っかかり、NO。そこで、共産、社民と3党で共同提案することとしました。次は提出者を誰にするかで、関係者一人一人と電話連絡を取り、2法案それぞれに民主4人、共産、社民、各2人の提出者を決めました。結局提出できたのは14時40分。それから吊しを解く根回しです。ちょっと遅すぎたのか、4時の議運では合意をえられず、明日以降のこととなりました。

5時から、KSDチームで28日の村上喚問の協議。久保会長、北澤幹事長らにもご参加いただき、簗瀬、櫻井の両質問者を中心に、質問の組立て方を協議し、さらにまた明日、詰めの協議をすることとしました。

6時から、NPO税制2法の各党提出者に集まって貰い、今後の進め方を協議。6時半から記者会見で、政府案との違いなどを説明しました。河村たかしさんが委員会での主役で、張り切っています。

そんなわけで、岡山の皆さん、今日は大変失礼しました。



2月27日(火) 全印刷、NPO法案、役員会、東チモール、喚問準備

今日は、9時前に宿舎発で、紙幣、切手などを印刷している全印刷局労組の中央委員会に出席、挨拶。森首相は与党にも見放され、交代必至なので、森内閣を倒すだけの不信任案では意味がなく、後継内閣に早期解散を迫るために、効果的な不信任案の提出時期を探っていることや、比例区で伊藤基隆さんを応援してくれるので、伊藤さんの人となりなどを話しました。

11時半、衆議院の財務金融委員会に直行し、理事の海江田万里さんとNPO税制2法の質疑の打ち合わせ。午後の委員会で、「法人税法改正案」につき、河村たかしさんが趣旨説明し、海江田さんと松本剛明さんが質問することになりました。「地方税法改正案」の方は、残念ながら後日に持ち越されました。

正午から、常任役員会。衆院の予算審議の状況、村上喚問の状況などの報告。身体障害者手帳の交付申請に添付する咀嚼嚥下障害の診断書として、歯科医師によるものも認めるための法改正を、議員提案することを決定。明日の質問につき検討し、5時から少人数で検討することにしました。

4時過ぎに院内の羽田孜特別代表の部屋を訪ねたら、たまたま在室。東ティモール議連の顧問就任を頼んだら、即OK。さらに伊藤宗一郎前議長と中山太郎元外相を口説くよう頼んだら、直ちに電話してくれ、両氏とも在室で、即OK。ずいぶん捗りました。

5時前、衆院財金委でのNPO税制2法案の質疑を、ほんのちょっとですが傍聴。鈴木淑夫さんや海江田さんと、若干の打ち合わせ。

5時から、少人数で村上喚問の検討会。簗瀬さん、櫻井さん2人で34分の質問ですが、2時間以上集中的に協議しました。岡野予算委員長も張り切っているそうです。捜査情報も報道され、事態が緊迫してきています。それでも相手もしたたか。頑張ります。

私は、村上早期逮捕が必至なので、その直後が不信任案提出の時期だと思い始めています。予算の衆院通過前になるので、与党は直ちに否決し、森内閣は信任となります。それでも体制建て直しは無理で、与党は、自ら信任した内閣を潰さざるを得ないことになります。遅れると、時機を失するかも知れません。明日の村上喚問の結果にもよりますが。



2月28日(水) 判決、合同会議、喚問、証言拒否、告発?、憲法、ハン議懇

今日は政治倫理デーでした。10時には山本譲司君に対する判決で、懲役1年6月の実刑。求刑は2年6月ですから、議員辞職と弁済という有利な事情は、刑期の短縮で配慮されましたが、執行猶予はつかず、厳しい判断です。政治の側の受け止め方が甘いと、指弾されました。

午前中、村上氏の証言拒否への対応を検討。まず、拒否かどうか、どの点を拒否かを、明確にさせる。次ぎに拒否の事由を明確にさせること。村上氏は、(1)国会の喚問で明確に説明すると言明したのだから、(2)ご自身のこれまでの潔さに似つかわしくないから、証言すべきだと説得するしかありません。

正午、国対・理事合同会議。1時、予算委員会で証人尋問が始まりました。私も委員です。予想どおり、肝心の点はことごとく証言拒否。説得も効なしです。

証言拒否は、自分の犯罪に関して供述することを強制されないということで、憲法38条1項に基づきます。村上氏は、既に事情聴取されているから、供述できないのだと言いますが、これは間違い。自ら進んで供述することは自由です。検察の事情聴取を言い逃れに使うことは出来ません。

村上氏は、「身の潔白」を司法の場で晴らすと言います。ならばなぜ、立法の場では晴らせないのでしょうか。2つの違いは、宣誓があるかないかです。司法では、被告人に宣誓はなく、従って偽証もありません。立法では、宣誓をしていますから、偽証があります。つまり村上氏は、嘘を言える司法の被告人の立場なら話すが、偽証に問われる立法の証人の立場では話さないと言っているのです。偽証のおそれを理由に、証言を拒むことは出来ません。

「身の潔白」と言い、「犯罪者ではない」と言うなら、その立場に沿った供述をすれば良いのです。それが真実なら、犯罪に問われるおそれはありません。しかし真実は逆。「潔白だ」、「犯罪者ではない」というのが嘘なのでしょう。偽証罪に問うには大雑把すぎますが、包括的に「偽証」しておいて、あとは事情聴取を理由に供述を拒むのは、自己の嫌疑を立証することになることを理由に供述を拒む場合とは異なります。議員証言法4条3項の事由を示したことにはなりません。証言拒否は正当でなく、しかもその結果は、証人喚問の意義を大きく減殺させたのですから、犯情悪質。告発して、検察当局の捜査と判断を求めるべきだと思います。

偽証に問われない供述をすると、つまり真実を述べると、受託収賄の嫌疑を立証することになるのなら、「潔白」などと言ってはいけません。

幽霊党員の件は、認めたと言えます。不自然と思ったが、党員集めに努力している人々の苦労を思って、あえて詰めなかったと言うのですから。村上氏の「もみがら党員」という表現を使えば、自民党は「もみがら政党」となります。

民主党の簗瀬さんと櫻井さんは、難しい役割をよくこなしたと思います。あれだけの時間では、証言拒否を細かく分析して論理矛盾を問いつめ、供述に追い込むことは出来ません。

4時から、参議院憲法調査会の運営検討委員会。3月7日の調査会の持ち方と、その後の日程を決めました。5時から、ハンセン病議員懇談会の準備会。まだ世話人が整いません。


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