今日は0時10分から、昨日の本会議の延会後の手続が始まりました。まず扇議長が、日程を読み上げました。第1は「日本年金機構法案」、第2は「国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案」、第3は「厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律案」で、前2つは内閣提出、衆議院送付、3つめは衆議院提出で、一括審議されます。次いで、鶴保厚労委員長が委員会審査の報告。ここで民主党から、この案件を厚労委員会に再付託する動議が提出され、記名採決の結果、96票対123票で否決。次いで3案の討論に入り、足立信也さんが、民主党が3年前から提案している「年金手帳」の現物を示して、的確で明快な反対討論を行いました。しかし記名採決の結果、123票対96票で可決、成立となりました。残念。
次は、内閣委員会で審議中の国家公務員法等改正案の審議です。まず、委員会の審議につき中間報告を求める動議が提出され、これを取り上げることには異議があるので、議題とすることにつき記名採決し、123票対96票で議題とすることになりました。次いでこの動議の採決ですが、内藤正光さんがこの法律案の欠陥を明確に指摘しながら反対討論。記名採決の結果、123票対96票で可決。ここで、内閣委員長または理事が中間報告の準備をするため、1時間ほどの休憩となりました。2時20分から議員総会です。(02:02)
2時20分から、議員総会。郡司国対委員長が日程の説明をし、苦渋の決断の上、内閣委員長の藤原正司さんには中間報告をしていただくと言明されました。2時30分から、本会議。扇議長の指名に従い、藤原委員長が登壇し、10分強、ご自身の意見にわたる部分も交えながら、報告をしました。国家公務員法改正案は、もっぱら政府・与党の事情により、提出がずいぶん遅れ、参議院に送付されたのは会期も残り僅かになってからでした。その上、法案のできも悪く、しかも緊急性もありません。さらに、担当の渡辺喜美大臣の答弁振りも十分と言えず、委員会審議は不十分極まりないものでした。藤原委員長としては、このような諸事情を勘案すると、委員会中心主義を取る国会の職責を担っているものとしての使命を考えれば、求めに従い中間報告をすることは、参議院の自殺行為にも当たることでした。これはまた、与野党を越えて全参議院議員の共通の思いでもあるのです。しかし、与党がこれを敢えて求めてくるのは、官邸からの圧力に屈することに他なりません。断腸の思いで報告をし、最後にそれでもこの後に拙速な採決をすることを思いとどまるように求める藤原委員長の姿には、良識も気概も自ら捨て去ろうとする参議院への情けなさが滲み出ていました。
報告が終わって藤原委員長が降壇した後、民主党・新緑風会、社民党、国民新党の所属議員は全員、退場しました。参議院の自殺行為の責任を、与党とともにすることは出来ないからです。2時45分過ぎから、議員総会。輿石東議員会長が藤原委員長の努力を称え、語気を強めて、参議院の再生のために頑張ることを求めました。郡司国対委員長は、議場ではなお手続が進んでいるようだが、参議院の良識も未来もこの部屋にあると協調し、ぎりぎりのところで行をともにした皆さんとの信義を大切にすることを求めました。最後に藤原委員長が挨拶して、3時過ぎに散会となりました。(03:31)