2008年3月7日 |
参院予算審議ストップ 江田五月議長に聞く
二〇○八年度予算案の衆院採決強行に反発し、民主党が衆院本会議を欠席してから六日で一週間。参院予算委員会はこの日も流会となった。空転が続く国会の状況について、江田五月参院議長=岡山選挙区=に聞いた。
あっせん合意尊重を 与野党で話し合い
−国会審議の空転をどう受け止めるか。
予算委員会で強行採決したのは、あまり例がない。衆参両院議長あっせんで「徹底した審議」を確約していたが、「荷崩れ状態」となった。大変残念だ。 “ねじれ”が“こじれ”にならないよう、与野党の話し合いを祈る気持ちでいる。
−議長あっせんが衆院で崩れたという認識か。
あっせんは、議長が抑えつけてのませたわけではなく、各会派の幹事長らが合意して署名したものだ。合意の通りの徹底審議になっていないと言わざるを得ないが、合意すれぱその通り進むわけではない。次のヤマ場が来るのは当たり前だ。
−与野党は対決姿勢を強めている。
議長あっせんの合意を尊重して今の困難な事態をどう乗り越えるか話し合うベきだ。事態をこじらせる原因はつくるベきでない。しょせん人間がやっていることだから、「売り言葉に買い言葉」はやめた方がいい。
−税制関連法案などについて「年度内に一定の結論を得る」とした議長あっせんの文言の解釈が与野党で分かれている。
最終的な結論とは、単純に採決するだけでなく、修正や別の案もあるかもしれない。どういう形が一定の結論かは、まさに話し合いの中で決まっていくことだ。
−議長に打開の糸口を求める声もある。
機が熟していないうちに議長がカネや太鼓を打ち鳴らしても空騒ぎに終わる。まだその時期ではない。今後、だんだん議長の役割が重要になってくるだろう。緊張感を持って精いっぱい、地元に恥じない役割を果たしたい。(瀬尾由紀子)
【山陽新聞 2008年3月7日朝刊掲載】
2008年3月7日 |