○今週は江田さんにお越しいただきました。こんばんは。
こんばんは、米澤さん。初めてですね。
○はい。国会報告は7月以来のご登場という事になりますが、本当にその間にはいろいろありましたね。
ちょっと時間が経っていますが、福田さんが内閣を改造されたのは8月の1日でしたよね。さあこれはもう福田さんが秋には選挙をするんだと思ったら、何とそうじゃなくて、麻生さんにバトンタッチ。
このところ決まることが決まっていかないという妙な感じの国会になっていますね。
○今は臨時国会、11月末までという一応会期がありますが、それもちょっと先行きが不透明になってきましたですね。
この国会は、みんないつの時期か、この国会中に国会を解散して選挙をやるんだというのが、まあ暗黙の前提になっていたんです。だから出してくる法案の数も少ないし、「もしそういうことならば、議論はいろいろあるけれど、さっさと済ませて選挙にしよう」というので構えていたら、例のアメリカ発の世界金融危機というのでね…。これで解散が出来ないというのが、本当に良いのかどうか私は疑問なんですが、そんなこともあって麻生さん、結局決断できずにここまできてしまった。
それで実は11月30日で終わりだというので、参議院のほうでは、いろんな懸案について、こういう処理にしましょう、この日に採決しましょうと、ある種の合意が出来ていたんです。しかし、やっぱりおかしいじゃないかと、30日で終わって12月・1月と何もせずにほったらかすのかと。
景気対策のための第二次補正予算をやると言いながら出さない、解散もずっと先送りだと。そんなことをアメリカで麻生さんが言われたわけです。それで大問題になって、今週の初めに麻生さんと小沢さんの党首会談で、「もうそんな無責任なことをやるんだったら、法案の採決もしない」となってね。
私は約束したのだからそれが守れなくなったというのは遺憾だと、議長としてはそれでよろしいとはなかなか言えない。ただ、約束を破ったかたちの民主党が悪いのか、それとも、もっと大きな約束である、国民の皆さんに景気回復をやるんだと言いながら、そのことをちゃんとやらない麻生さんの方が悪いのか、これはまあ両論あって、議長としてはなかなか言いにくいところだなぁと…。会期延長にはなると思います、いつまで延長かがまだちょっとわからない。
○なかなか停滞している日本の中ですが、アメリカでは本当に大きな動きがありましたですね。
アメリカの大統領選挙ですが、奴隷制度という大変な苦しみを乗り越えているアメリカが、黒人系の大統領を選んだというのはすごいことです。
私もシカゴでの演説を聞いていましてね、これはなかなかのもんだからっていうんで英文を取り寄せて読んでみたんですよ。やっぱり迫力があります、言葉の力ですね。「アメリカの強さというのは軍事力じゃないんだ、経済力じゃないんだ、アメリカの理想の持つ力なんだ」と言ってね。国民が、わぁっとこれに大きな拍手で、今、アメリカでは「ワシントンに行こう、皆で協力して良いアメリカを作ろう」と言っているというんです。日本もそういうことを見習いたいと思いますね。
○そしてもうひとつトピックスとしては、わが岡山から最高裁長官というニュースがありましたよね。
ええ、竹崎君ですが、君と言うと悪いけど、私の小・中・高・大、留学、全部、ちょっと私より後輩なんです。14人抜きで、最高裁長官になる。まあこれからですけどね。
竹崎さんの一番大きな任務は、来年の5月に始まる裁判員制度、これをどうやって本当に国民の皆さんにわかっていただいて、ちゃんと実行できるようにするかということなんですね。裁判員制度は、私も日本の司法・裁判、これは国民主権のもとの裁判になっていないところがあるんで、ぜひとも裁判員制度というかたちで国民が関わる裁判ということにしていかなきゃならんので、竹崎さんの仕事が成功するように、私も色んな面で側面協力していきたいと思います。岡山県民の誇りの良い最高裁長官が生まれて良かったと思います。
○どうもありがとうございました。