2009年3月19日 |
参議院協会第69回通常総会 江田議長祝辞
平成21年3月19日
於 参議院議員会館第一会議室参議院議長の江田五月でございます。
本日、多くの参議院OB、OGの先生方にお集まりいただき、参議院協会の第69回通常総会が開催されました。昔と変わらないお元気なお姿にお目にかかることができ、大変懐かしく、うれしく思います。先生方の中には、白寿、米寿を迎えられた長寿会員の方もおられます。心よりお祝いを申し上げます。
前回の通常選挙以降、参議院の活動がクローズアップされていますが、参議院は戦後改革の中で誕生してから60年余り、一貫して国政の中で大きな位置を占めてきました。その中で皆さまは、与野党それぞれのお立場から、国民の声をすくい上げ、法案を作成し、あるいは政策を厳しくチェックするという活動を通じ、国民のためにまさに身を削って力を尽くしてこられました。議員を退かれてからも、参議院協会の一員として、さまざまな分野で活躍しておられます。今、改めて激動の時代を振り返り、そのご功績に深く敬意を表し、衷心より感謝を申し上げます。
さて、ねじれ国会が続き、皆さまにはいろいろとご心配をお掛けしているかもしれません。しかし、ねじれそのものは衆参の選挙の時期が違えばいつかは起こり得ることですし、必ずしも悪いことばかりではないと思っています。先の国会では、審議の中からこれまで表に出ていなかった問題が白日の下にさらされる場面や、与野党が協議を重ねて意見の一致を見た場面もありました。国会同意人事案件の審査についても、一定の方法が定着しつつあります。
もっとも、取り組むべき課題はたくさんあります。予算や条約、総理大臣指名に関してたびたび両院協議会が開かれましたが、残念ながら法案では一度も開かれませんでした。今後ともさまざまな経験を重ねていく中で、与野党間で成案を得るための知恵や仕組みを探し出す努力が、なお必要です。
私としても、各会派のご協力をいただきながら、微力を尽くしてまいりたいと思っています。参議院協会の皆さまには、議会政治の先輩として、引き続きわれわれ現役にお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。
結びに、本日ご出席の皆さまをはじめ、会員の方々の一層のご活躍とご健康、そして参議院協会のますますのご発展を心よりお祈りしまして、ごあいさつといたします。どうぞ今後とも、ご指導方お願いいたします。
2009年3月19日 |