2009年10月27日 |
平成21年10月27日
於 東京国際フォーラム参議院議長の江田五月でございます。
民間放送全国大会の式典がこのように盛大に開催されましたことを、心からお喜び申し上げます。本日、栄えある表彰を受けられる方々に、お祝いを申し上げます。
テレビやラジオは、情報入手の手段として、常に手の届く範囲にあって当たり前の存在となっていますが、今やインターネットや携帯電話などが広く定着するに至り、新たな岐路に立たされています。先日、BPO(放送倫理・番組向上機構)が行った調査によれば、若者の半数が「テレビがなくても困らない」と回答したそうです。
それでもなお、テレビやラジオには、インターネットや携帯電話にはない優位性があります。例えば、放送インフラが整っており、端末の普及率も高いことから、災害や緊急時に広く情報を伝達するに当たって大きな力を発揮します。また、民間放送が自由な立場から報道を行い、出来事を解説するノウハウも、長い放送の歴史を通じて蓄積されています。各メディアがそれぞれの特性を生かして健全に競争し、国民の間に多様な意見を喚起することは、民主主義の基本的な原則を実現するために不可欠であり、民放の役割は増すばかりです。
経済の低迷が続き、民放各社にも広告収入の減少という大きな打撃を与えていますが、各社にはぜひ、少ない予算でも良質な番組を制作し、成熟した放送文化に貢献されるよう、より一層の工夫とご努力をお願いします。
結びに、放送に日夜力を尽くされている日本民間放送連盟の皆さんに敬意を表し、ご列席の皆さんのますますのご活躍をお祈りして、お祝いの言葉といたします。
2009年10月27日 |