2009年11月4日 |
平成21年11月4日
於 憲政記念館参議院議長の江田五月でございます。
相馬雪香先生が永眠されてから、1年が経ちました。昨年、この憲政記念館で尾崎行雄先生の生誕150周年を記念する集いが開かれる直前、相馬先生の訃報に接し、愕然としました。かつて幾度となく直接にご指導を賜った際の記憶が、今なお走馬灯のように蘇ってきます。改めてご遺徳を偲び、お悔やみ申し上げます。
相馬先生は、尾崎行雄記念財団の運営に力を尽くされるとともに、難民を助ける会会長として難民支援や対人地雷廃絶などの活動に従事されました。お若い頃からグローバルな視野を持ち、最期まで活動を止めることなく駆け抜けられたそのエネルギーには、脱帽するばかりです。先生とご交誼のあった他の方々のお話を伺うにつけ、改めてその思いを強くしています。
この1年、世界の政治は大きく転換しました。わが国では、国民の選択により、実質的に初めての政権交代が起き、米国ではオバマ大統領が誕生して核廃絶の姿勢を全世界に示しました。もちろん、日本にしても米国にしても、これからの道のりは決して平坦なものではありませんが、それぞれの国民が変革を選び取った意味は大きいと思います。相馬先生がご存命であれば、現在の世界をどのようにご覧になったことでしょうか。先生の、いかなる状況でも常に正義を追い求める姿勢を肝に銘じ、受け継いでまいりたいと思います。
横路孝弘会長、森山眞弓理事長をはじめ、尾崎行雄記念財団の関係の皆さんには、今後とも活発な活動をお願いするとともに、相馬先生亡き後も、ご遺志を継いで財団がますます発展されることをお祈りして、ごあいさつといたします。
2009年11月4日 |