2010年4月21日

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2010年(第26回)日本国際賞 祝宴 江田参議院議長祝辞

平成22年4月21日
於 ホテルニューオータニ

 天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、多くの皆さまのご出席のもと、第26回日本国際賞の祝宴がこのように盛大に催されましたことを、心よりお喜び申し上げます。

 岩崎俊一博士ならびにピーター・ヴィトーセク博士、このたびの日本国際賞の受賞、まことにおめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。

 これまで情報記録の世界では、テープレコーダーに代表される水平記録方式が主流でしたが、急速に進む大容量化のニーズに応えるには限界がありました。岩崎博士は30年以上も前に、発想が全く異なる垂直記録方式を提唱され、長く実用化への執念の炎を燃やし続けてこの限界の突破に成功されました。情報化の飛躍的な発展に貢献されたその業績は素晴らしく、科学技術のブレイクスルーが発想の転換から生まれることを見事に示しています。

 ヴィトーセク博士は、ハワイを中心に世界各地でフィールドワークを重ねられ、窒素などの物質の循環の解析を通じて、人間の活動が生態系に与える影響の解明に先駆的な業績を上げられました。地球環境問題を議論するためには、人間の活動が環境にどの程度の負荷をかけているか科学的に把握することが欠かせません。生物地球化学という新しい研究分野から、環境政策の形成に重要な示唆を与えられている博士の業績に、深く敬意を表します。

 いずれも、独創的で飛躍的な成果に対して贈られる日本国際賞にふさわしい業績です。お二人の栄誉に対し、改めて惜しみない讃辞をお贈りするとともに、長年、研究生活を支えてこられたご家族の皆さまにも厚く感謝の意を表して、祝辞といたします。


日本国際賞授賞式・祝宴のダイジェストビデオ


2010年4月21日

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