2003/09/05 |
江田五月の国会レポート 第29号 |
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政治 経済 永田町の今 民主・自由合併大会の準備委員長となる デメロさん爆殺・イラク調査団 細川内閣10年・田中知事の大エール 人形峠・愛生園歴史館・光復節・「裁判員」 |
岡山トピックス 岡山3区に中村てつおさん公認 美作五月会・初盆まわり・記者懇・えだまめ3 |
自民党総裁選が、9月8日告示・20日投票の日程で行われます。再選をめざす小泉首相に対して、9月3日に、江藤・亀井派の亀井静香前政調会長と橋本派の藤井孝男元運輸相が正式に立候補表明。高村派の高村正彦元外相も出馬の方向です。堀内派の丹羽雄哉元厚相も出馬を検討しているようですが、はっきりしません。
反小泉勢力は、複数立候補によって小泉首相の第1回投票での過半数獲得を阻止し、国会議員だけによる決選投票での逆転をねらう作戦のようですが、肝心の橋本派と堀内派が分裂状態で、今回の総裁選は、2年前のような国民の関心を集めるドラマにはなりそうもありません。
小泉首相の支持基盤も、前回とは様変わりです。今なお高い支持率も、その中味は、他に変わるものがないという消極的支持です。小泉首相が再選されるとすれば、それは森派・山崎派・旧加藤派の結束と橋本派の青木幹雄参議院自民党幹事長の強力な支持によるもので、選挙目当ての議員心理につけこんだ自民党内の権力闘争での勝利にすぎません。
しかも参議院橋本派は族議員の集団で、青木氏自身も、小泉首相の政権公約である郵政民営化・道路公団改革(骨なし民営化は認める)には大反対です。つまり小泉改革は、口先だけで実害がないと、見切っているのです。小泉・青木政権に改革ができるはずはありません。秋の解散総選挙で、民主党政権を実現する以外に、日本再生の道はありません。
8月31日投票の埼玉県知事選挙は、民主党前衆議院議員の上田清司候補が圧勝しました。民主党は上田氏を「友情支援」し、後半戦には菅直人代表と小沢一郎自由党党首が、そろって応援しました。上田候補と自民党県連推薦の元総務事務次官嶋津候補は、80万対45万でしたが、公明系の前参議院議員浜田候補票21万を加えても、14万票の勝ちとなります。さらに無所属で市民派系の坂東候補の20万を加えれば、100万対66万の圧勝となります。
上田清司さんは衆議院当選3回の55才。新自由クラブ青年局長時代は、社民連とも交流がありました。故石井紘基さんや衆議院の河村たかしさんたちと、国会Gメンとして、不正追及の論陣を張っていました。田中康夫長野県知事や松沢成文神奈川県知事も応援。改革派知事として活躍してくれると思います。
今回の埼玉県知事選の圧勝は、自由党との合併直前の民主党にとって、秋の総選挙へ向けて絶好のスタートとなりました。朝日新聞の出口調査では、小泉内閣の支持率は58%ですが、小泉内閣を支持する人の36%が上田候補に投票。32%が嶋津候補に投票しました。小泉支持者の48%しか与党系候補に投票していません。小泉支持者の中でも、特に改革を求める人は、衆議院の小選挙区選挙では、民主党候補に投票する可能性が大いにあるということです。自民党政治の崩壊現象とあわせて、民主党の力を強めていけば、総選挙の勝利は十分可能で、政権交代は実現できるということです。
8月26日の民主党の会議で、私は9月末(9月23日が有力)の民主党と自由党の合併大会の大会準備委員長に指名されました。1994年の新進党結党大会の時も、大会招集本部長をつとめました。前車の轍をふまぬよう心がけたいと思います。合併大会当日には、全国の民主党衆議院公認候補も最大限結集して、総選挙の勝利を誓い合います。
民主党のマニフェスト(政権公約)の作成作業も、9月末へ向けて急ピッチで進んでいます。18兆円の補助金を廃止して「一括交付金」として地方財源とする、高速道路を無料化する、サラリーマンの健康保険の3割負担を2割に戻す、などと並んで、18才から選挙権、脱官僚政治実現のため事務次官会議の廃止なども盛り込まれると思います。公認・推薦候補者も232名となりました。あと一息です。あと1ヶ月で、総選挙準備を完了させます。
8月19日のバグダッドの国連事務所爆破事件で、セルジオ・デメロ国連事務総長特別代表はじめ多くの死者が出ました。デメロさんは、国連東ティモール暫定統治機構の事務総長特別代表を勤めた後、国連人権高等弁務官となった人です。私は個人的にもメールのやり取りをするなどのお付き合いがあり、昨年の東ティモール独立式典では、私をアナン事務総長に紹介してくれました。将来の国連事務総長を嘱望されていた、この類まれなリーダーを失ったことは、国際社会の大損失です。憎しみの連鎖しか生まないブッシュ大統領に世界の秩序維持を任せることは出来ないと、心の底から確信します。
9月になって、日本政府はイラクに自衛隊派遣のための調査団を送ることを決定しました。アーミテージ国務副長官からの強い要望があったと伝えられています。民主党は、このようなアメリカ追従ではなく、国連中心主義の外交をします。
今年8月9日で、細川内閣誕生からちょうど10年がたちました。私も科学技術庁長官として内閣の一員でしたが、わずか8ヶ月で細川内閣は崩壊。その2ヶ月後には、自社さ政権の村山内閣で自民党の政権復帰を許し、その後はまさに「失われた10年」となってしまいました。政権交代を可能にする選挙制度改革はできましたが、過去2回の総選挙では、小沢新進党、鳩山民主党のいずれも政権交代に失敗。今回こそ、菅新民主党で、細川内閣以来の念願である真の政権交代を実現する時が来ました。この機会を逃してはなりません。
8月18日のTV「サンデープロジェクト」で田中康夫長野県知事が、菅代表・小沢党首の前で、民主党応援の大エール。アメリカ追従に対して国連中心主義、中央集権に対して地方分権の旗を立てよ、と進言してくれました。菅代表には、もっと短い言葉で強くアピールせよ、とアドバイス。民主党選対本部企画委員長の私にも、大いに参考になりました。
8月7日、岡山県最北端の上斎原村にある核燃料サイクル開発機構の人形峠環境技術センターを訪問。原研との合併やウラン残土問題につき懇談。その後、施設に付設された(株)日本宇宙フォーラムの宇宙デブリ等観測施設「上斎原スペースガードセンター」を見学。6000個もの宇宙のゴミを観測します。
8月8日は、ハンセン病の国立療養所、長島愛生園に設置された歴史館のオープンの式典に参加。私も懇親会で「ハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会」の会長として挨拶させていただきました。
8月10日は、韓国民団岡山県本部のみなさんの光復節記念式典に出席して挨拶。歴史認識をふまえた日本の政治家の、思慮の行き届いた言動が、今こそ必要だと痛感しました。
8月20日は、江田五月二十日会(中小企業の会)のみなさんと、日弁連が制作した「裁判員」のビデオを、岡山弁護士会派遣の長谷川弁護士の解説で見ました。実体の伴った国民参加の裁判システムにしたいものです。
8月26日、民主党本部は、岡山県連からの申請にもとづいて、衆議院岡山県第3区の予定候補者として、中村徹夫(てつお)さんの公認を決定しました。27日には、岡山県庁で私も同席して出馬記者会見。これで岡山県の公認候補は全て決まりました。
中村てつおさんは48才。備前市在住(姫路市出身)で、備前市の連合PTA会長を2年、岡山県PTA連合会会長を3年間つとめました。現在は、備前ジュニアオーケストラ団長。大阪工業短大電気工学部中退で、仏壇などの塗り職人を勤めていました。
政策目標は、地方分権。市民自治による本格的な地域自治国家の建設です。もちろん教育は専門分野です。
1区菅源太郎、2区津村啓介、3区中村てつお、4区柚木みちよし、5区はたともこ、平均年令35.4才。相手の自民党は平均年令60.2才。若さ爆発で、自民党を崩します。
8月9日、津山市で美作五月会の幹事会と総会が開かれました。総会では私が40分ほど国政報告と意見交換会。その後に夕涼み会と称して茶話会。アルコールなしの気楽な意見交換で、作州全域から80名強の参加をいただき、数名の議員の方の参加もあり、大いに意気が上がりました。
8月11白から15目までは恒例の初盆まわり。今年は東京での選対本部日程もあって、109軒でしたが、葬儀に参列できなかった方を、可能な限り、まわらせていただきました。
8月5日は、これも恒例の県政記者クラブのみなさんと会費制の懇親会。県連役員、衆議院予定候補者4名も加わって、にぎやかな会になりました。
8月30日は「えだまめ3」と称する若者の会。今回は「体罰」をテーマとした討論会。私は裁判官役で、ディベートの司会をしました。
2003/09/05 |