1987/03 五月会だより No.34 | ホーム/主張目次/たより目次/前へ|次へ |
許さないぞ!中曽根(自民)の公約違反
社民連・社・公・民 売上税反対でスクラム!
いよいよ出番、ガンバレ五月さん
売上税は公約違反 六〇〇万以下は増税
今国会では、売上税をめぐって与野党が、がっぷり四つに組んでいます。
物やサービスの取引があれば、その金額に応じて税金をかけるのが売上税。税率は五パーセント、三か月毎にまとめて支払う。
支払うのは年間一億円以上の売上げのある者だけですが、負担するのは一般庶民。食料品は例外と云われるが、容器や包装には課税されますから、実際は何を買っても売上税が入っている。
売上税は、中曽根首相が昨年のダブル選挙で導入しないと公約した大型間接税。公約違反は明らかです。
しかも、企業総背番号制などにより自由な経済活動は害され、物価も上ります。政府は増減税同額と言いますが、実際は、年収六百万円以上の人は減税、それ以下の庶民は増税。納税事務の処理のため人を増やすかノルマを増やすか、実質は賃下げになります。
マルユーは廃止 利子に20%課税
庶民が老後、教育、病気など将来の出費に備えて銀行や郵便局に預けている小額貯蓄からは、利子課税をやめようというのがマル優。これを廃止し、庶民の貯蓄の利子に二十パーセントの税金をかける。しかしマル優に関係ない大金持の大型貯蓄の利子の税金は、従来の三十五パーセントを二十パーセントまで下げるというのです.庶民いじめも徹底していますね。
マル優の悪用は、限度管理の徹底で防げます。
防衛費一%突破 福祉・教育費はバッサリ
こんなに庶民から税金をかき集めて、中曽根首相は私たちに何をしてくれるのでしょう。福祉・教育・公共事業…ですか。全てノーです。
六十二年度予算案で唯一突出しているのは防衛費。五・三パーセントの増です。
日本はこれまで、防衛費は国民総生産の一パーセントまでという枠を守ってきました。戦前の反省を、アジアの人々に信じてもらうためにも、この枠は大切だったのです。
ところが、円高で外国から武器を安く買えることになったのに、あえて今、突破のための突破をやったのです。新しい歯止めもありません。
防衛費は青天井。それを財政的に裏打ちするのが売上税。つまり売上税は「軍事目的税」だと思いたくなるのです。
わすか〇・〇〇四パーセント超過しただけですが、今後の軍事大国化を考えて、アメリカは大喜びし、アジアは眉をひそめているのです。
危険な国家秘密法 あなたもスパイ!?
最近、戦前のことを知っている人から、よく言われます。事が進みだすと速くて止められなくなるものだよ…と。
戦前、国民はよけいなことは知らなくてよろしいと、治安維持法で多くの人が刑務所にぶち込まれました。私の父・江田三郎も、二年八ヵ月入れられたのです。
自民党は、「防衛秘密法」の提案を準備しています。スパイ防止の名のもとに、国民から知る権利や表現の自由を奪うものです。あなたがスパイだと言われたら…。
中曽根首相の「戦後政治の総決算」の性格が、だんだんはっきりしてきました。世界に冠たる大和民族とおだてられるのは、もう御免です。
責任重大な野党 江田さん 社・公・民と個別会談
私たち社民連は、これまでロを酸っぱくして、野党が仲間内の喧嘩ばかりでは自民党に蹴散らされてしまう、野党は腕を組まなければダメ、と主張してきました。今やっとその主張が実を上げてきているのです。責任重大です。
昨年の七月、私の決断で社民連は自らを二分し、社会党、民社党と統一会派を組みました。それから半年です。
そこでこの機会に、二月四日に社会党の土井委員長と民社党の塚本委員長、五日に公明党の矢野委員長と党首会談を行いました。売上税等粉砕の野党四党の共同行動の経験を、さらに野党の結束を強める方向で生かすように努力しようということで、全て意見一致。そのため、選挙のことも含め、各党と随時話合いを持つことに合意しました。
土井委員長には、ニュー社会党と土井委員長の活躍に大賛成だが、社民連は別の政党なのだから、復帰路線はありえないことを表明。塚本委員長には、民社党二十七年の努力で野党の大道が作られてきているのだから、自信を持って野党結集に邁進されるよう要望。矢野委員長にも、これまでの野党の要の役割をねばり強く果してくれるようお願いしました。各委員長のご理解も得られ、今後一層、野党の結集を前進させることに自信を深めています。
“おたかさん”こと社会党の土井たか子委員長がこのほど、岡山市の江田五月さん宅を訪問。父親の故江田三郎氏の霊前で手を合わせた。いうまでもなく、五月さんは社民連代表。現職の社会党委員長が他の野党代表宅を訪れたことは、今後の野党再編を展望するうえで、大きな意味を持つといえる。
三郎氏は社会党時代、副委員長・書記長まで務めたが、五十二年に離党。社民連の前身・社会市民連合の結成に尽力中、急死した。三郎氏を離党に踏み切らせたのは、社会党の硬直した体質が原因、といってよい。持論の「社公民路線」に対する他派からの批難は、想像を絶するほど激しく、生前の三郎氏は「党大会ですら、ヤジとば倒でまともに発言できない状態」と話すほどだった。
ところが、最近の社会党は昨年一月の「新宣言」、そして土井委員長就任にみられるように、限りなく「江田路線」に近づいている。長期低落傾向に加えて、衆参同日選挙で大敗した社会党は、やっと目を開きはじめたのだろう。そこで江田三郎氏が評価され、「事実上の名誉回復措置」として、土井委員長の訪問という運びになったのだ。
江田五月さんは一貫して、「野党再編」を主張している。圧倒的多数を占める自民党が、売上税導入、防衛費一%枠突破など、横暴を極めようとしている今、それは最善の選択である。そのワンステップが今回の訪問であり、江田さんの役割はますます重大になってきた。
県市議選へダッシュ
選挙は水物。状況はたえず変化する。選挙ほと怖いものはない。小さなつみ重ねが勝利への道だ。油断大敵とは名言である。江田五月グループのオール前進のために、全県下の同志・仲間の応援を心から期待したい。訪問・手紙・電話、そして資金力ンパ。その方法はいずれでもよい
岡山県議選(岡山市定員17名)
たちばな民義 県政に若さでチャレンジ
“断固反対!売上税導入・マル優廃止”社民連の車から、さわやかだがきっぱりした「たちばな民義」の声が流れている。
すべての県民が反対している税制改悪反対の街頭演説の一コマだ。
「県としても、売上税を前提とした予算編成はすべきではない」
「いまこそ市民生活と密着したきめの細かい行政が必要」
「高速道路・瀬戸大橋や新空港といった大型プロジェクトもいいが、教育・福祉・環境問題などは、もっとも重要」 と、演説は、いよいよ熟を帯びてくる。
“若い力で県政に新風を”
“江田五月グループの代表を県政に”
こんな願いに支えられて、今日も力一杯頑張っている。
江田五月と二人三脚。岡山の地から新しい政治の潮流をと大奮闘……。
【略歴】 江田五月秘書。岡山県社会民主連合副書記長。早稲田大学理工学部卒。三十六才。
岡山県議選(倉敷市定見12名)
さこ信五 県民福祉の向上を
この人こそ真の政治家と慕い門をたたいた故江田三郎先生の薫陶を受け、他人ごとの政治でなく、一人一人の意見が通ずる幅広い政治を目指して、県北特有の人情味と忍耐強さを発揮して頑張っておるのが、「さこ君。」
江田先生の遺徳を引継いで倉敷の地に永住を決め、県議選に若い情熱と行動力で挑み、粘り強い地道な活動の中から地域候補者としての認知を取りつけ、前回は定員十二名中七位の上位で初議席。
教育・福祉問題を中心に取り組んだ精力的な活動は高く評価されている。
いよいよ二期目への挑戦。強豪を相手に、今日も朝から挨拶に会合にと飛び廻る。「二十一世紀へ向かって県民福祉の向上を目指し、この身を捧げたい」と大奮闘の「さこ信五君」に大きな期待が寄せられている。
【略歴】 県議一期。倉敷市身体障害者福祉協会顧問。東海大学工学部卒業。三十七歳。
岡山市議選(定員54名)
寺田あきお 「市政に正義」の旗を
四年前に「市政に正義を」を旗印に初当選。それ以来、一年生議員とは思えないような大活躍。
市職員の不祥事、住宅新築資金の不正貸付、市有地不当払下げ問題など、市政にタブーはないとの姿勢で、歯に衣を着せぬ発言と有効な提案で、市政にメスをふるう。
それでもなお入札行政や同和行政・給食行政などに不公正・不合理が残ると、寺田は引き続き「市政に正義を」の旗を高く掲げて奮闘する決意。
岡山市は、瀬戸大橋の開通、新空港と瀬戸内新時代を迎えるが、必ずしもバラ色ばかりではない。対応を誤ると予期せざる結果を招くこともある。
皆様、お知恵をお貸しください。
【略歴】旭中・朝日高・岡大(夜学)を経て中央大学卒業。江田五月秘書。五十八年に初当選。現在は民生消防委、同和対策特別委として活躍中。四十五才。
岡山市議選(定数54名)
則武伸一郎 市政に新風を・活力を
真金ふく吉備の中山…のふもと、気候・人情ともに穏和な尾上で生まれ、育った。醤油醸造業の老舗の当主。大企業の進出と流通革命の波で鍛えられた。ソフトボール中のけがで身障者になって、人の痛みがわかるようになった。浄化センター建設で、市政の横暴に歯ぎしりしたことも。
江田五月議員に共鳴、政治を志して一年余りになる。「政治の原点は一人一人の市民にある。現在の市政は原点を忘れている。軌道修正が必要です。青年のような若々しさ、行動力、意欲を買われて“伸ちゃんガンバレ”と支援の輪が広がっている。
“市政に新風を・活力を…”大きな期待を背にしての初挑戦。夫娼婦髄。奥さんの芙美子さんは、赤い軽乗用車で走り回り、「お願いします」と、さわやかな笑顔で夫を盛り立てている。
【略歴】 醤油醸造業。身体障害者協会一宮支部役員。東京農大卒。四十六才。
土井社会党委員長 故江田三郎氏の霊に焼香
土井たか子社会党委員長は去る二月十四日午後七時、江田五月宅を訪問、故江田三郎氏の霊に焼香した。
社会党の委員長が江田家を訪問したのは十年来で初めて。土井たか子さんは霊前で、江田(三郎)さんにどんな話をしただろうか。
光子未亡人が 「社会党の『新宣言』を読ませてもらいましたが、江田の考えと同じで喜んでいます」と語りかけると、土井さんは「まだまだです。社会党は十年遅れています」とニッコリ。光子夫人は「いいえ、江田の方が十年早く亡くなったのです」とやさしい気づかい。
土井委員長の江田家訪問は何を語っているのだろうか。
江田三郎氏が社会党を離れたのは昭和五十二年三月。そして五月に急逝。新しい政党の船長をなくした社民連丸は、それから十年間暗いトンネルの中を走りつづけた。
そしていま、(1) 売上税導入・マル優廃止反対で野党共闘が成立。(2) 江田代表が土井・矢野・塚本各委員長と党首会談。(3) 社会党は新宣言で江田理論を全面的に採用。(4) そして土井委員長の江田家訪問、焼香――と続くのである。
いよいよ故江田三郎の政治路線が政治の表舞台に登場してきたと言ってもよいと思う。
編集後記
梅の蕾もほころび、春の足音が聞こえます。
統一地方選まであと一ヶ月。県議、市議に立候補を予定している江田グループの皆さんは、元気いっぱいです。皆様のご支援よろしくお願いいたします。
さて、売上税問題、防衛費問題等で、野党共闘が実現しました。野党結束の前進のために、江田議員には尚一層がんばっていただきたいですね。(K)
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